今作っているのは、先日納品した電話台の隣に置く本箱。
幅750、高さ1600ぐらいのサイズですが、上下2段に分割して製作しますが、
下半分が大詰めに差し掛かっています。
両方の妻手側には厚13mmの鏡板を入れるんですが、溝切が終了した瞬間に
ミスに気づきました。
上下の桟は脚から2mm控えた位置に配置してあるんですが、桟の溝を切った
設定のままで、脚側の溝を掘ってしまったんです。
こういうミスは過去にもあったので、慌てることはありません。
すぐにサルベージ。
こうやって一度溝を埋めてから、正しい位置に溝を切り直します。
埋めた木片は2mm分だけ残るんですが、脚を取った材の端材が残してあるので、
それと知らなければまず気づかれることはありません。
30分程時間をロスしましたが、この程度の誤魔化し、あ、じゃなかった、
修正は随分うまくなってきました。
全然動揺しないもんね。
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と、ルンルン気分で組み立てを完了しました。
で、次は組み上げたものを塗装しながら引き出し6杯を作っていくんですが、
引き出しの板を加工していて愕然としました。
下半分には2列3段に引き出しを配置し、文庫本を入れるように考えました。
写真は側板と文庫本ですですが、文庫本の短辺は105mm。
側板の上辺から5mm下がった位置に文庫本の背が来れば落ち着いて見えるでしょう。
だから、側板の幅は110mm。
ほんでもって、前板は側板より2mm高く設定してあります。
従って棚口の高さは112mm。綺麗に組み上がっているのが悲しい。
ということは、ということは・・・・・・・・。
そう、底板はどこに付くんだろう・・・・・・・・。
予定している底板は6mmのシナベニア。摺り桟から4mmの位置に溝を掘って
底板を配置するのが私の引き出しの標準仕様なんで、側板は120mmにしなきゃ
いけなかったんです。
ということは前板は122mmの高さが必要だったんです・。
ということは!!!!棚口の高さも122mm必要って事じゃないですか。
要するに、早い話が(ゆっくりでも同じことであるけれども)、この引き出しには
文庫本は入らないって事じゃないの。
じゃあ、何のために引き出しを作ったのよ。
施主様にも、「ここの引き出しには文庫本入れましょう。6杯もあるんでたくさん入りますよ。」
って言ってあるのに・・・・・・。
設計図を見直すと、設計段階から棚口高112mmになってます。
つまり、最初から間違えていたって事です。
昼飯も食わずに誤魔化す、じゃなかった、回復方法を考えましたが、どう考えてもダメです。
3時間考えて最初から作り直すことにしました。
幾つか回復法が無い事はないんですが、いずれも底板の保持強度に不安があるので
却下。10年持つかと言われたら項垂れそうな感じだったもんですから。
痛恨事です。丸々1週間の労力と、貴重な材料を浪費してしまいました。
北九州方面から緊急会議(飲み会ね)の招集が来てるんですが、そういう場合じゃ
無いような感じなんで、泣く泣く断りの返事をしました。
うな垂れて寝ましょうかねえ。