関係の諸官に速やか、かつ適切な処置を要請する。
移転先
なにとぞよろしくお願い申し上げます。
OYA-G
]]>2~3日中に「家財宅急便」で沖縄に送ります。
ウオークインクローゼット内に設けられた床から90センチほどの
仕切り床の上に置く想定ですので、ほぼ目線位置からの撮影です。
右の開き扉の鏡板が、他に比べて若干色が濃いのですが、木取りの
時綺麗な杢が出ていたのを発見し、どうしても使いたくてこうなりました。
板矧ぎ部分に極くうっすらとシラタ部分が見えています。両サイドの嵌めこみ
部分に逃がす手もあったんですが、アクセントとしてわざと中央部分に
来るような配置にしてみました。
工房奥の和室に移動してから2日目ですが、下の扉が少し動いて框に干渉しています。
エアコンの効いた工房からこの位置に移動し、湿度の影響を受けた様です。
出荷直前に再調整します。
少し斜めの角度から。
最上段に設けた棚部分。背板は全面でなく、上下に隙間を設けて風が通るように
しました。
鍵は施主様の要望で付けましたが、取り付け位置の細工に随分頭を悩ませてしまいました。
縦挽き鋸を使っていて怪我をした時、この部分の加工方法を考えてたんです。
設計図上では右側の引き出しにあったはずだって?
鍵の金具受けの穴あけの時の墨付けで間違えただけです。組み付けの時気づいたんですが、
時すでに遅し。引き出しの鏡板の加工を後回しにしておいて良かったです。
スミマセヌスミマセヌ。
引き出しの取っ手がちょっと大げさ?もう2mm程華奢にしても良かったかしら?
下2杯の大きい方の引き出しはフルオープンタイプの3段引きレールで
取り付けてあります。当然取り外し可能タイプ。
取り付けの時の手間が掛からないのと、不具合があった時の修理を考えると
ワタクシ的には絶対このタイプですね。
以前に取り外しのできないタイプを使って苦労しましたもの。
付属の棚BOXの内部です。棚板はただ単にポンと置いてあるだけ。
扉のキャッチの受け側は超低頭ビスです。キャッチの具合が悪くなったら
このビスの出具合を調節してくださいませ。
ちょどこの写真を撮っていた時、近所のおばちゃん(というか老婆かな)が覗いて
「ちょっと仏壇みたいな感じ」って仰いました。
まさに言い得て妙、そういう印象になることを念頭に置いていたのですから。
構想時に頭に浮かんでいたのは、首里城本殿の裏にある王家の御殿(公開されていて、
幾らか払えば座敷でお茶を飲ませてもらえます。)の内装の雰囲気、あるいは
琉球古民家の表座敷の正面に組み込まれた仏壇のイメージなんですから。
今までとは少し異なったイメージで、どっしりと落ち着いた雰囲気にしたかったのですが
如何でしょうか?
自分ではかなり満足のいくものになったと思っているのですが・・・・。
ところでタイトルの「木工休養宣言」って?
いえね、急ぎの注文が途絶えたって事もあるんですが、修行中の漆と竹細工の方の
進捗が思わしくなくて、ここらで思い切って木工を休止し、そっちを集中的にやらなければ
何時まで経っても初心者の域から脱出できないと思い、2か月ほど木工を休んで
漆と竹細工中心にしようかと思うんです。
「いつになるかわからんよ」って注文は残ってるんですが、今まで待って貰ったんだから
良かろうかと勝手に考えておる次第であります。
いえ、決して逃げてる訳じゃあないんですよ。目途が付き次第復帰します!!
]]>
最後のパーツになる台輪が組みあがりました。ちょっとオーバースペック気味
ですが、何しろ嫁入り先が遠いので簡単に修理にも行けないと思い、隅木と
中桟まで配置してがっちり組み上げました。
台輪の役割は
1.本体と床面の間に空気層を作ることで、床面の湿気が直接本体に影響しない様に
する。
2.本体の重量を少ない面で受け、床面の微細な凹凸に対応する。
ってところにあり、キャビネット類には必須のパーツだと思っています。
台輪の上部はこういう形状になっていて、天板の形状と呼び合いの形に
しました。
先ずは付属の棚BOXが完成。 毎度のことながら、蝶番の組みつけは
神経を使います。大分慣れてきたとは思うんですが・・・・。
内部は上下おのおの棚板を配置しました。邪魔なら外して、1段で使って
貰いたいって構えです。
タオル類の収納を主とした作りにしたつもりです。
扉のキャッチ、本体側です。超低頭ビスを埋め込んだ木片を付けてあります。
このビスの出具合を調節して、キャッチの具合を適切になるよう調整できます。
完成時は適切と思っても、湿度変化等で微妙に具合が悪くなった時に有効です。
扉側には5mm径の小さなネオジウム磁石。
小さいけれども磁力は強烈なので、最近はこの方式が定着してきました。
キャビネットもこれで完成。最後の背面板の取り付け完了です。
明日は完成記念の撮影をし、細部の状況をご覧いただきましょう。
]]>
来ました。
引き出しは、中子4杯が組み立て完了。
外側は蜜蝋オイルを塗ります。普通はこういう事はしないのですが、1年を通じて
湿度の高い沖縄なので、念のためです。
内側の方は何も塗りません。キンキンに研ぎ上げた鉋で丁寧に削った
ままです。
ちょっと厄介な作り方にした引き出しの鏡板。まだ仮置きですが、こういう
見え方になります。
13mmの薄板の周囲を幅28mm、厚19mmの框で囲います。
これは今日昼の写真ですが、右の一群が失敗した框。左が失敗していない方なんですが、
自分でもどうして失敗したのかわかりません。
断面ですが、左が正、右が誤です。角度が30度なので、基準面を間違えると
逆の傾きになります。
失敗しないように、念には念を入れてやったのですが、それでも間違えてしまいました。
約2時間の手戻りは応えます。
こういう風な傾きにしたかったんです。
これは吊り桟の部分ですが、左右の引き出しの中央部に使います。
引き出しの側板に幅10mm、深さ5.5mmの溝を掘り、同じ機械セットでH型の
部材を作ります。そこにぴったりの桟をセットして、引き出しを吊るレールの
役目を果たします。
この構造なら、細い桟の曲がりや歪みを心配しなくて済みます。
引き出しを仕切る縦框にはこういう風にセットします。
吊り桟は接着後下側を0.3〜0.4mm程削って側板の溝がスムーズに
動くように調整します。
左右の帆立側はこのように。
レールの両端はこういう風に切り欠くんですが、なぜか人差し指に包帯が。
右の縦挽き鋸が滑って、人差し指の第2関節と第3関節の背側に触れてしまったのです。
この写真はその時の様子を再現したものですが、
1. 切り欠き側が外を向いている。通常は180度回転させた反対側に置く。
2. 万力で咥える位置が低すぎる。結果、細い部材が撓んで鋸が踊ったり
するので、左手で抑えていた。通常は刃の前方に手を置いてはいけない。
美術の時間に、彫刻刀の使い方で散々に怒られたでしょうが!!
これが正しいやり方でしょ!!
3.考え事をしていて(引き出しの鏡板の加工手順)、切り落としの瞬間に注意が
いかなかった。通常は切り落とし前はゆっくり、慎重に鋸を動かします。
作業中に考え事をするなんて言語道断です!!
使っていたのはこれ。「組子用胴付鋸 縦引き目」
刃厚0.2mmなので切れ味は鋭いです。木を挽いてもよく切れるんだから、
指を挽いた日にはあなた・・・・。
ちょっと触れただけって感じだったんですが、かなり深くまで切れてました。
複数の偶然が積み重なった結果の怪我ですが、まあ怪我をする時はそんなものですね。
結果外科病院に行って7針縫われてしまいました。
痛みとかは良いんですが、暫く刃物の研ぎが出来ないのと、作業スピードが遅くなる
のが困ります。それでなくても納期遅れしてるんだから。
お粗末さまでした。
]]>
全ての部材の仕上げ鉋掛け、面取り、サンディングをして、組立てに掛かります。
右の方にあるのがチェストの部材。左の結束してある方が付属の棚の部材です。
面取りの様子です。こういう風にクルクルと屑が出てくればOK。
鉋をかける回数を決めて置けば各面均一な面になります。
注文しておいたスライドレールが届きました。
長さ350mm、耐荷重28Kgのベアリングレールです。下2段の大きめの
引き出しに使います。
これは鍵。 シリンダー長30mm。上段の引き出しに使います。
先に棚の方が組みあがりました。正面の扉は仮置きしているんですが、
大体の雰囲気はわかりますよね。
チェストの方はこんな感じです。
下3段に引き出し4杯が入るんですが、引き出しが無いと感じがつかめませんよね。
ここまでで全体の7割ぐらいが終わった感じです。
あとは引き出しや背板、床板などが残っています。
これは棚の方の背板。厚8mm。
さっきの背板の段欠き部分の加工はこういう道具を使うんですが、刃口の隙間が
大きくてちょっと危険です。
前から気づいていたんですが、改良せずに使ってきました。
今回思い立って刃口板を改良しました。
その辺に転がっていた2mmのアクリル板で、刃口を狭くしてやりました。
具合良いです。早くやるべきでしたね。
しかしですよ、今日は5月の末日。毎度のことですが納期遅延の公算大です。
困ったものですね。
つづく。
]]>本体構造部の加工が進んでます。右から縦框、妻手横框、長手桟
の3グループです。
1回目の鉋掛けが終わった状態。これじゃあいけません。
ここでサンディングに進んでも良いんですが、もう一手間かけて
更にシャープな仕上げにしてあげましょう。
と思って仕上げ用の鉋を研ぎに掛かったんですが、ご覧の通りの結果です。
3度研ぎ直しましたが結果は同じ。
こういう事は時々あるんです。二日酔いでうまく研げないんじゃないんです。
鎬面が微妙に丸くなっていて、刃先が研ぎにくくなってるんですね。
こういう時は専用のJIGを使って、鎬面の回復を図ります。
鎬面がビシッと仕上がるとこうなります。
普通はJIGを使わずに3〜4分で研ぎあげるんですが、20回ぐらい研いでいると
上手くいかなくなります。JIGを使った鎬面の回復には15分以上かかりますが、
これを怠ると仕上げ鉋の研ぎが出来なくなります。
死ぬまでにJIG無しで研ぎ続けられるようになりたいものであります。
ほらね、これなら合格です。
今回は仕上げ鉋5丁を研ぎ直して準備しました。所要時間2時間ってところですね。
両腕上腕部が悲鳴を上げてますが無視。
ありゃりゃ、やっちゃいました。奥手側の縦框に開けたホゾ穴なんですが、背板を付けるために
6mm控えた位置に穴あけする予定だったんですが、1か所だけ間違えた位置に開いてます。
上が間違い。下が正しい位置です。間違えない様に〇印を打ってたんですが、鼻歌交じりで
やってて間違えた様です。
でも、最近はこういう事では慌てなくなりましたね。
開けた穴を端材で塞いでおいて、正しい位置に穴を開けなおせばいいんです。
埋めた部分は完全に隠れるような位置関係になっています。
天板の塗装が進んでます。
前回の塗料を塗って、乾いたら水研ぎ。更に塗装して水研ぎっていう風に3回繰り返して
最後に蜜蝋ワックスを塗って完了です。
本体構造部の部材が全て揃いました。
この後サンディングしてから組立てに掛かります。
つづく。
]]>
構造にします。
四隅は留めっていう始末で、どこから見ても木の木口(導管が見える部分)が
見えない様にします。
普通は矧いだ板だけで構成する部材なんですが、今回は基本的にこの構造を
多用しようと思います。
何故だか自分でもわからないのですが、琉球の風情に合うような気がしたんです。
評価は分かれるとは思いますが、我慢してくださいませ。
これは裏側ですね。下から見上げる位置になるので仕上げは表と同じレベルにする
必要があります。ぐるりに回した桟(支輪)の下部は14mm幅の凹曲面を取っています。
すぐに塗装が始まるので、塗料を調合しておきましょう。
小さいオレンジ色の缶が「含浸性ウレタン塗料」、大きい青の缶が
希釈剤として使う専用シンナーです。
このシンナーはHCで売ってる奴の10倍近くする馬鹿高シンナーですが、
これ以外で薄めると白濁して使い物になりません。ウレタンがシンナーの
不純物と反応してしまう様です。
配合済みのものも「木固めエース」っていう商品名で売られていますが、
余りに高価なので、業務用の自分で混ぜ合わせるタイプに切り替えました。
季節によって配合比率を変えて、硬化速度をコントロールできるので
この方が実用上便利ってこともあるんです。
つづく
]]>
数日前から製作を開始しています。
最初はこれ。引き出しや開き扉の取っ手になります。
メイプルの白い木肌に映えるように、派手目のカーリーメイプルに紫檀の
薄板を圧入しました。
これを必要寸法に切って使います。
断面はこうなってます。
いつもの「片銀杏型」です。
本体部分に掛かる前に、妻手(サイド側ってことね)や扉の鏡板、天板に
なるパーツを準備します。
全部で12枚。板厚13mmに統一してあります。
板を矧いで定寸にカットし、化粧になる傾斜部分と本体に嵌めこむ部分を
加工します。
板厚を統一してあるのは加工時の効率と、失敗を回避するためです。
扉の枠も出来てますね。これはまだ仮組みで、この中に下に見えている
鏡板を組み込んで扉になります。
これらのパーツは組立て前に塗装まで完了しておきたいので、
本体の加工に先行して作るんです。
作業台脇の扉に設計図を貼ってあります。
各部の寸法や位置関係、必要なパーツの確認がその場でできるよう、
いつもこの位置に貼っています。
上段左がチェストの、右が棚収納の図面です。
下段は複雑で間違いやすい箇所の部分図です。
これはチェストの天板になるパーツの鉋掛け。
薄い板なので、逆目掘れによって厚みが足りなくなると困るので、
神経を使う作業になります。
幸い今回の材料は素直な材だったので、逆目掘れは全く起きていません。
つづく。
]]>
到着した日の午後、那覇中心部から車で1時間ほど北上した中城村(ナカグスクソン)
っていう集落に立ち寄りました。
今回どうしても会っておきたかった、琉球螺鈿の匠が住んでいる集落です。
「**漆器店」っていうから、看板があるだろうと思っていたのですが、
地図上の住所近辺に行ってもそれらしきものが見当たりません。
で、TEL。
「近くに来てるんですが、これから寄せて頂きたいんですが。」
「あ〜すみません。病気をして2年前から仕事を辞めてるんです。」
「え!そうですか。煮貝のことを伺いたくて来たんですが。」
「どちらから見えました?」
「広島県です。」
「それは遠いところから。それでしたらお話だけでもさせていただきます。
え?中城小学校の裏門のまえ?北方向を向いている?後ろに20mほどの
ところです。」
っていうわけで、すぐに発見。普通の民家で、店舗ではありません。
こら解らんはずじゃがな。
煮貝って何だって?
螺鈿に使う「夜光貝」っていう、サザエのオバケみたいな貝で、普通は真珠層を
研ぎだして使うんですが、尚氏王朝時代の古文書に「煮貝」っていう記述があって、
その時代の螺鈿作品に不思議な光り方をする部分があり、どうもそれが煮貝らしい
っていうことに気付いたんですと。
古文書には煮貝っていう記述はあるけれども、方法は記述がなく、技術も伝承されて
なくて、「失われた技術」ってことになってたんだって。
それをこの匠が試行錯誤の末に復元に成功したっていうんです。
海水で一晩中コトコト煮て、小さな金槌で全体に万遍なくコンコン叩く。それを
何度も繰り返すと、0.1mm弱の真珠層が剥離してくる。
それを更に両面・表面だけ・裏面だけっていう風に砥石で研いで3種類の材料を
入手する(これは公開されています)、っていうんですが、何とも気の遠く
なるような作業です。
やり方の極意みたいなものがあるはずなんですが、私が知りたかったのは方法論
そのものではありません。職人が血のにじむような思いで獲得した技術を
教えてもらえるって考える程野放図な人間じゃありません。
知りたかったのは、普通の擦り貝とどういう風に違うのかっていうことと、
なぜ復元できたと分かるのかっていうことなんです。
「時間はどれくらいありますか?え、20〜30分?それじゃあ急ぎでお見せしましょう」
っていうことで、手持ちの作品を次々に見せて頂きました。
「これは江戸幕府に献上した爪楊枝入れです。琉球王朝時代の螺鈿漆器には
<進貢品=中国王朝向け><献上品=江戸幕府や薩摩藩向け><贈答品=その他向け>
っていう3種類があり、図柄や使われる貝の種類などが厳格に区別されていました。
この丸盆の方は進貢品です。龍の図柄は進貢品以外には使われません。
貝は全て摺り青貝です。」
「これが動画でご覧になった丸盆です。琉球螺鈿で使われた全ての種類の貝を使いました。
煮貝はこの部分です。え?あまり綺麗じゃない?そう仰ると思っていました。」
と、ここからが事件です。
匠はおもむろに立ち上がると部屋の照明を消したのです。
軒の低くて長い琉球の民家ですから、部屋の中は薄暗くなります。
何という事でしょう!!今まで沈んでいた煮貝の部分が得も言われ怪しい光を放つでは
ありませんか。
「昔は電気照明は無いんで、これが本来の螺鈿の見え方なんです。古い螺鈿細工に使われていて、
今はすたれてしまった煮貝の美しさがわかって頂けましたか?」
ワカリマシタワカリマシタ!!!
「ちなみにですよ、売るとしたらおいくらですか?」
「去年来た人が200万なら出せるって事でしたが、売りませんでした。」
スミマセンスミマセン。聞くだけ野暮でした。
でもまあ、11か月かけてその値段じゃあ食えないわなあ・・・・。
他にもいろいろ教えて頂いたのですが、この辺にしておきますが、最後に
「こういう事をしていると貧乏するんです。」と言われたのが心に残りました。
今回の沖縄旅行の白眉となる事件ではありました。
事件5.
これは58号線を北上して旧名護市内入り口の「東江(あがりえ)」交差点の
看板。少なくとも10年以上前から気になっていました。
今までは「日本一大きな車エビ」って書いてあったんですが、日本一は
なくなっていて、「超巨大」っていうフレーズに変わっていました。
反省してくれたのね。
この交差点を右に曲がって太平洋岸に出て、少し南に下がった屋我地っていう
ところにあるらしいんですが、今回行ってみました。
初日の晩飯はバーベキューの予定だったんで、そのメインを張って貰おうって
算段です。
「超特大」っていうのを買いましたが、別に大きくもなんともなかったです。
結局雨でバーベキューは中止。部屋の中で泡盛をぶちかまして茹でて食べました。
ほら、広東料理なんかで芝エビに白酒をかけてバシャバシャ暴れているのを無理やり
茹でて食すっていう残忍かつショウアップされた奴の真似ですよ。
甘味が強くておいしかったよ。
事件6.=おまけ
到着翌日のゴルフは曇天の中、少し肌寒い中でのプレーでしたが、
1日置いた水曜日は晴れの天気。
少し風は強かったですが、今回唯一の晴れだったんで気分は良かったです。
気分は良かったんですが、体調を崩してしまいました。
連日の二日酔いもあって、軽い熱中症になってしまったようで、その晩は
不思議とお酒がおいしくなく、食欲もありません。
夜は体中が熱っぽくて眠れませんでした。
体調不良は帰ってきてからも続き、1週間以上調子が出ませんでした。
深酒はいかんねえ、無駄な反省ですけど。
琉球報告は以上です。お粗末様。
]]>
いつも泊まる名護のリゾートホテルが予約できなかったので、大好きな
瀬底島に1棟貸しの古民家ホテルを予約しました。
一度こういうのに泊まってみたかったんです。フクギに囲まれた
小さな古民家を改装した施設です。
長くなりそうなので以下箇条書きご容赦。
事件1.
到着後部屋を点検していて愕然。 鼾の激しい琉球人を寝させようと思っていた
小部屋が雨漏り。その部屋に置いてあった布団も濡れています。
現地スタッフに連絡して代わりの布団を手配。
1部屋に4人で雑魚寝。湿気が強くて弱った。
事件2.
翌朝雨が上がったので裏に出ると
少し大きな無住の古民家。 その奥に何やら近代的な建造物が。
トイレかなあ、そんなはずないがなあ、不釣り合いな建物じゃなあ・・・
と思いながら接近。
何やら全体に十文字の切り込みが・・・・
造りは贅沢で、縦長の小窓にはステンドグラスが・・・
右の方に舗装された歩道が・・・・
その奥に上がってみると新築の大きな家が・・・・。
右側の奥から男性が出てきて「ようこそいらっしゃいました。是非中を
ご覧ください。」
「え?これからゴルフ?今コーヒーを飲もうとおもっていたんで、是非にも
ご一緒しましょう。お時間は取らせません。」
っていうので、中に入ってびっくり。
超の付く豪邸です。安く見積もっても6千万、もしかしたら1億近く掛かっているかも
しれないっていう感じ。
「1か月前に東京から越して来ました。妻と2人で暮らそうとこの家を建てたんですが、
引っ越しの1か月前に妻が亡くなったので、一人で越して来ました。」
「下の建物は、<お御堂>っていうんですが、キリスト教徒の礼拝所です。
2人ともクリスチャンで、あれを作るのが妻の希望だったんです。今となっては
私にとってお御堂は妻そのものです。」
「今晩よろしかったら晩御飯をご一緒していただけませんか。一人の食事は
味気ないものですから。」
そうと聞いては拒否する理由はありません。ゴルフの後、食材を買い込んで
再訪し、痛飲しながら会食しました。
ついでに、下着やタオルを収納するチェストを受注しちゃいました。
事件3.
到着3日目は観光デー。この日も朝から雨。観光ったって、大概行きつくしたんで
遅めの昼を食べて早々に宿舎に帰って一杯(いっぱい?)飲もうっていうので2時過ぎに
帰還。荷物を置いていた部屋がまたも雨漏り。幸いバッグが濡れただけで済んだんですが、
嫌になってしまいます。
「あのね、また別の所から雨漏りなのよ。幸いベッドルームに何とか4人寝られるんで
良いんだけど、早く直した方が良いよ。雨漏りは電灯を伝って水が落ちてるんで、
漏電が怖いよね。」
「それでしたら、私共の方で代わりの宿を手配しますので、宿替えをお願いできませんか?
今日の宿泊は不泊扱いにさせていただき、最初の2泊分は半額にさせていただきます。」
「宿の手配が出来ました。5キロほど離れたところなんですが。」
「5キロ?4人とも酒を飲んでるのにどうやって移動するの?飲酒で捕まったら150万ぐらいは
取られるよ。そんな金お宅じゃふたんできないでしょ。
100mぐらい離れたところに宿があるんで、今からこっちで交渉してOKなら
そこに移動しても良い?宿泊費は後で降り込んでくれたらいいよ。」
「代金にもよりますし、私一人では決済できませんので、後程電話いただけますか。」
「あのねえ、一人¥3,800で泊めるって。どうする?」
「結構です。ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。」
来るときにホテルの場所がわからなくて、小ぎれいな民宿兼カフェで教えてもらったんですが、
次来るときは断然こっちだよねって話していたところに泊まれちゃいました。
結局1泊分の代金で3泊出来たっていう、夢みたいなお話でした。
まだまだ続くんですが、長くなってしまうので今日はこの辺で。
]]>
花粉症じゃありませんよ。
鉋の台が狂いやすくなるんです。
エース級の鉋がほぼ全て狂っていました。
晴れると乾燥注意報が発令されるほどの乾燥状態、雨が降ると
湿度が60%を超えるような状態が交互にやってくるので、
この時期は台が狂いやすくなるようです。
梅雨時から夏にかけての高湿度が続く時期より、春先の方が
狂いやすいように感じます。
2日間で小鉋も含めて8丁の台直しをしました。
作っているのは「大工さんの道具箱」です。
時代劇で飲兵衛の大工が肩に担いでいる奴だと思ってください。
こどものころからあこがれていたんですが、この際作っちゃえって
ことでやってみました。
本当は桧で作りたかったんですが、材料費が嵩むのは嫌なので
安物の2Xで作ります。
完成です。途中経過はありません。
外側はオスモのダークウオルナットで古びた感じにしました。
でも、2xはオイルの吸い込みムラが激しくて汚い感じにしか
なりません。やっぱり材料費をケチっちゃいけませんね。
材がヤワなんで、当たり傷を防ぐために4隅にチェリーのプロテクターを
付けてあげました。
角材をL字型にカットして作りました。
底の4隅に脚。
図面も描かずにはじめ、作りながら考えるとこういう不格好なことに
なります。
内側はこうなってます。こっちはオスモのナチュラルを塗ります。
右側に鉋。寸八が2丁、小鉋2丁が収まります。
左側は鑿やらドリルなど雑多なものを。
その上に浅いトレーを3枚配置し、曲尺やら鋸、ナイフなどの
繊細な道具類を置けるようにしました。
トレーの内側に見えている小さな角材は手掛けです。
こういう風に収まるんです。
で、こういう風になるんですが、完成してから思いました。
「作ってみたけど使うのは年に1回あるかなあ?」
何しろ重いんです。
江戸時代の大工さんは体力があったんかなあ???
今まで納品なんかの時に必要な道具類はこいつに詰め込んで持って行ってました。
ちょっと格好を付けようと思ってたんですが・・・・・。
なんでこういう物を作っているかというと・・・・・・
次のミッションである「贅沢椅子」に掛かるのに逡巡しているからです。
アイドリングタイムっていうか・・・・敵前逃亡っていうか・・・・
モラトリアム症候群っていうか・・・・・
つらいなあ〜〜〜〜。
ご要望に応えて、
先日から作っている「香筒」ですが
内部はこうなってます。
20mm角の仕上げですから、14.5mmX30mmの材2枚を用意し、
最初に9mm幅、深さ4.5mmの溝を中央に切り、溝を内側にして2枚を
接着。接着面が頂点に来るように45度カットして目的の20mm角の
筒が出来ます。お香は四角な穴に収納されます。
そのあと上下に蓋になる薄板を接着し、本体と栓の部分に切り離し、
両方に12mmの丸穴を掘って完成です。
後で考えたんですが、丸穴は本体と栓を切り離す前に開けた方が
良かったですね。
追加注文があったらそのようにさせていただきます。
無いだろうけどね、フン!!
]]>
5枚組の螺鈿・卵殻加飾の銘々皿が完成しました。
ベースは1インチのカーリーメイプルを半分に挽割って
130mm0角の正方形とし、拭き漆仕上げにして、加飾部分には
黒漆ベースにしてあります。
春夏秋冬と正月用の5枚です。
例によって細部はお見せできるレベルに達していませんが、
漆の塗り方のレベルは相応に上がってきて、自分なりに上達の
方向性が見えてきた感じです。
これは正月用。
冨士山(誰が何と言おうが富士山です)は卵殻、太陽(誰が何と言おうが
太陽です)は鮑貝に金箔を貼ったものを、丹沢山系はキンマ剣の点刻に
銀の消粉を蒔いてあります。
これは秋。
太陽と同じ、アワビ貝に金箔を貼って、ひらひらと舞い落ちる
銀杏の葉っぱを表現しました。
裏はこうなっています。
高台の内側周辺部がうまく加工できなかったので、麻布を貼って
錫粉を蒔いて誤魔化しました。こういう部分を加工する専用の刃物
を誂えないとダメでしょうね。
次回はこれ。
お茶で使うお香を入れて置く「香筒」です。
黒柿はちょっと使えそうなものだと数万円はくだらないので、
通販の写真だけでは怖くて買えません。
1本は拭き漆仕上げとし、1本は黒漆に螺鈿飾りとします。
全体の加工を終わってから指物用の精密鋸で切り落としたんですが、
1本は成功、1本は失敗です。
矢印の所が失敗したところ。ベンキョウシマス。
今日のオマケです。
1年半ほど前に三木で入手した鉋刃。
こいつを希望の幅(今回は1寸)にカットして、ちょっと変形した
南京鉋を作ります。新作の椅子用です。
切り方?地金の部分をグラインダーでカットし、鋼部分はアンビルに
当てがっておいて槌でコンって折ります。
やってみたら意外に簡単でしたよ。
]]>編み方を覚えながら都合12個目でようやく合格点に到達です。
「粗製乱造は駄目。」
「私の言ったとおりに、素直にやらなければ上達しません。」
って言うだけで、どこがどう悪くて、どうやって直せばいいのかについては
全く触れないのです。
自分でも、どことなく締まった感じがしないのはわかっていました。
先日ようやくどこが悪いのかについてご教示頂きました。
矢印の部分、底を編み終わって1本目の廻しひごを、上から見たところ
ですが、この部分が外向きに開いています。
1本目の廻しひごを入れながら、底から側面に向かって全体を起こして行く
んですが、廻しひごが起こした面にぴったり沿っていないと全体の形が
決まらないっていうんです。
「ちゃんと下腹に抑え込んで、左手でひごが緩まない様にするって
何度も言ったでしょ。」
あ、そら何度も聞きましたけどね、その時の力加減についちゃあ何にも
聞いとらんもんね。
廻しひごが緩んじゃダメって聞いてりゃあ、最初からそうしてましたよ。
ほらね、こうやりゃあ良いんでしょ。
今までのは全て解いて、割れたひごを没にして編み直しましたって
いうのが最初の写真です。
あとはこれに持ち手を付けて完成ですが、
それにしてもここまで7か月は長すぎます。
よく考えれば、その間にひごとの付き合い方が上手になってくるのを
待ってくれていたとも考えられるんですが、
まえにも愚痴ったように、教えるべきポイントがわかってないんじゃあ
ないだろうか?
こういう人と付き合ってると、持病の短気の虫が騒ぎ出しそうで怖いです。
]]>いつもこういう風だと良いんですがなかなか・・・・。
写真に靄が掛かっているのは、このところの低温でカメラのレンズに
湿気が付着しているんだと思います。
次はこういう椅子を作ろうと思います。
まだ構想段階で、細部は自分でもわかっていませんが、接合部を曲線で
結ぶようなフォルムを想定しています。
「横浜家具」みたいなやつです。
ちょっとくつろぎたい時に座ってもらう椅子。
オットマンも付けた方が良いかもしれません。
ちょっと気になっていたこども椅子の改良版の試作も。
原寸図ですが、前に破損した前脚部の改良方法を仲間が考えてくれていましたので
拝借。 座面に前脚のホゾを組み込むことにしました。
幕板は栗原師匠の指示で50mm幅、子根付きホゾとします。
前から気になっていた座面。
一回り大きくしようと思います。
今までの座面では育ち盛りの幼児はすぐに座れなくなってしまう
という弱点がありました。
型紙から6mmシナベニアの型板を製作。
それを元に18mmランバーコアで加工用の型板を作ります。
製作時間はここまで30分ぐらいでしょうか。
新旧の型板です。
もう少し長方形に近い形にすれば座の面積は容易に確保できるんですが、
「おむすびコロリンこども椅子」ってタイトルなので、この形は
譲れないんです。
こども椅子の試作、立礼卓の追加の丸椅子、筒香の試作、バービーちゃん
陳列棚の追加分のミニチェスト、玄関椅子等々の小物を同時進行で
やっつけながら、冒頭の椅子の構想を進めていきます。
つかれるわあ〜〜〜〜。
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しまいました。
制作中の「立礼卓」は最後の追い込みです。
同好の皆さんが作られている「バンドソー用サークルカット治具」
です。
治具は19mmのシナベニアをバンドソーのテーブルに合わせてカット
し(別に合わせなくても良いけど)、裏側の右端と手前側に10mm角の
レールをくっつけてあります。
最初に右側のレールをテーブルに合わせて置いて、徐々に前方に繰り出していって
基準になるカットラインを入れます。手前側のレールがテーブルに接触したら
ストップ。
ストップした位置から直角(厳密である必要なし)な線を引き、希望の半径
の位置(今回の場合直径280mmなので140mm)に真鍮釘の頭を飛ばした
ピンを植えます。ピンの太さは1mmなので植え込みの穴も1mm。
ワーク側の中心点に打つ穴は1.5mmにしました。
1mmではピンを差し込む時手間取ってしまいます。
あ、ワーク側の穴は完成時裏になる方に開けてくださいね。
要らぬお世話かもしれませんが、この手のミスは心理的
ダメージが大きいですからね。
で、ランバーコアの端材を使ってテストカット。
うまくいきました。
本番もこの通り。
この後カット面に鉋(南京)掛けして凹凸を均し、表側にボーズ面
を取って椅子の座板が完成です。
治具は邪魔になるので即刻ゴミ箱行き。取っておいても良いんですが、簡単に
作れるし、取っておいてもいつ使うかわからないで邪魔になりますもの。
出荷待ちです。
メインテーブルは組み立て式。脇卓は分解できません。
棚板の下にメインテーブルの楔を入れて置く小さな引き出しが
隠れています。
椅子は重ねて置けるようにしました。
納品時の写真。
逆側からもう1枚。
お道具をセットしてもう1枚。
え?テーブルの端っこ?
あ、これはですねえ、カーリーメイプルを嵌めてあります。
主たる目的はデザイン又は無用の芸、
従たる目的はせめてもの反り止め。
余り効果は期待できないとの声多数ですけれども・・・。
納品時、組立て中に施主様が「あの〜、私間違えてたんですけど、椅子は
3脚要るんです。席主と脇侍、後見人(普通師匠が務めるそうです。
ま、監視役又は検査官みたいなもんでしょうね。)で3脚です。
追加料金は払いますから、作って貰えませんか?」
「解りました。(最初に言ってくれよな〜〜)」って事になりました。
ゴミはまだ処理してないので、治具はサルベージできます。
でも、手間は余分に掛かるなあ・・・と、客には言えませんがちょっと
ブルーな気分です。
ついでという訳ではないんでしょうが、「香筒」も受注しました。
手持ちのが市販の安物なので、ちゃんとしたのが欲しいんですと。
「出来たら黒柿が良いです。」だって。
香筒?線香を入れて置く20角280長ぐらいの小物です。
私の専攻は家具であって小物じゃないんだけど、まそのうち
作ってあげましょう。
黒柿、探さなきゃ・・・・・。
以上、立礼卓納品報告でした。
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