関係の諸官に速やか、かつ適切な処置を要請する。
移転先
なにとぞよろしくお願い申し上げます。
OYA-G
]]>2~3日中に「家財宅急便」で沖縄に送ります。
ウオークインクローゼット内に設けられた床から90センチほどの
仕切り床の上に置く想定ですので、ほぼ目線位置からの撮影です。
右の開き扉の鏡板が、他に比べて若干色が濃いのですが、木取りの
時綺麗な杢が出ていたのを発見し、どうしても使いたくてこうなりました。
板矧ぎ部分に極くうっすらとシラタ部分が見えています。両サイドの嵌めこみ
部分に逃がす手もあったんですが、アクセントとしてわざと中央部分に
来るような配置にしてみました。
工房奥の和室に移動してから2日目ですが、下の扉が少し動いて框に干渉しています。
エアコンの効いた工房からこの位置に移動し、湿度の影響を受けた様です。
出荷直前に再調整します。
少し斜めの角度から。
最上段に設けた棚部分。背板は全面でなく、上下に隙間を設けて風が通るように
しました。
鍵は施主様の要望で付けましたが、取り付け位置の細工に随分頭を悩ませてしまいました。
縦挽き鋸を使っていて怪我をした時、この部分の加工方法を考えてたんです。
設計図上では右側の引き出しにあったはずだって?
鍵の金具受けの穴あけの時の墨付けで間違えただけです。組み付けの時気づいたんですが、
時すでに遅し。引き出しの鏡板の加工を後回しにしておいて良かったです。
スミマセヌスミマセヌ。
引き出しの取っ手がちょっと大げさ?もう2mm程華奢にしても良かったかしら?
下2杯の大きい方の引き出しはフルオープンタイプの3段引きレールで
取り付けてあります。当然取り外し可能タイプ。
取り付けの時の手間が掛からないのと、不具合があった時の修理を考えると
ワタクシ的には絶対このタイプですね。
以前に取り外しのできないタイプを使って苦労しましたもの。
付属の棚BOXの内部です。棚板はただ単にポンと置いてあるだけ。
扉のキャッチの受け側は超低頭ビスです。キャッチの具合が悪くなったら
このビスの出具合を調節してくださいませ。
ちょどこの写真を撮っていた時、近所のおばちゃん(というか老婆かな)が覗いて
「ちょっと仏壇みたいな感じ」って仰いました。
まさに言い得て妙、そういう印象になることを念頭に置いていたのですから。
構想時に頭に浮かんでいたのは、首里城本殿の裏にある王家の御殿(公開されていて、
幾らか払えば座敷でお茶を飲ませてもらえます。)の内装の雰囲気、あるいは
琉球古民家の表座敷の正面に組み込まれた仏壇のイメージなんですから。
今までとは少し異なったイメージで、どっしりと落ち着いた雰囲気にしたかったのですが
如何でしょうか?
自分ではかなり満足のいくものになったと思っているのですが・・・・。
ところでタイトルの「木工休養宣言」って?
いえね、急ぎの注文が途絶えたって事もあるんですが、修行中の漆と竹細工の方の
進捗が思わしくなくて、ここらで思い切って木工を休止し、そっちを集中的にやらなければ
何時まで経っても初心者の域から脱出できないと思い、2か月ほど木工を休んで
漆と竹細工中心にしようかと思うんです。
「いつになるかわからんよ」って注文は残ってるんですが、今まで待って貰ったんだから
良かろうかと勝手に考えておる次第であります。
いえ、決して逃げてる訳じゃあないんですよ。目途が付き次第復帰します!!
]]>
最後のパーツになる台輪が組みあがりました。ちょっとオーバースペック気味
ですが、何しろ嫁入り先が遠いので簡単に修理にも行けないと思い、隅木と
中桟まで配置してがっちり組み上げました。
台輪の役割は
1.本体と床面の間に空気層を作ることで、床面の湿気が直接本体に影響しない様に
する。
2.本体の重量を少ない面で受け、床面の微細な凹凸に対応する。
ってところにあり、キャビネット類には必須のパーツだと思っています。
台輪の上部はこういう形状になっていて、天板の形状と呼び合いの形に
しました。
先ずは付属の棚BOXが完成。 毎度のことながら、蝶番の組みつけは
神経を使います。大分慣れてきたとは思うんですが・・・・。
内部は上下おのおの棚板を配置しました。邪魔なら外して、1段で使って
貰いたいって構えです。
タオル類の収納を主とした作りにしたつもりです。
扉のキャッチ、本体側です。超低頭ビスを埋め込んだ木片を付けてあります。
このビスの出具合を調節して、キャッチの具合を適切になるよう調整できます。
完成時は適切と思っても、湿度変化等で微妙に具合が悪くなった時に有効です。
扉側には5mm径の小さなネオジウム磁石。
小さいけれども磁力は強烈なので、最近はこの方式が定着してきました。
キャビネットもこれで完成。最後の背面板の取り付け完了です。
明日は完成記念の撮影をし、細部の状況をご覧いただきましょう。
]]>
来ました。
引き出しは、中子4杯が組み立て完了。
外側は蜜蝋オイルを塗ります。普通はこういう事はしないのですが、1年を通じて
湿度の高い沖縄なので、念のためです。
内側の方は何も塗りません。キンキンに研ぎ上げた鉋で丁寧に削った
ままです。
ちょっと厄介な作り方にした引き出しの鏡板。まだ仮置きですが、こういう
見え方になります。
13mmの薄板の周囲を幅28mm、厚19mmの框で囲います。
これは今日昼の写真ですが、右の一群が失敗した框。左が失敗していない方なんですが、
自分でもどうして失敗したのかわかりません。
断面ですが、左が正、右が誤です。角度が30度なので、基準面を間違えると
逆の傾きになります。
失敗しないように、念には念を入れてやったのですが、それでも間違えてしまいました。
約2時間の手戻りは応えます。
こういう風な傾きにしたかったんです。
これは吊り桟の部分ですが、左右の引き出しの中央部に使います。
引き出しの側板に幅10mm、深さ5.5mmの溝を掘り、同じ機械セットでH型の
部材を作ります。そこにぴったりの桟をセットして、引き出しを吊るレールの
役目を果たします。
この構造なら、細い桟の曲がりや歪みを心配しなくて済みます。
引き出しを仕切る縦框にはこういう風にセットします。
吊り桟は接着後下側を0.3〜0.4mm程削って側板の溝がスムーズに
動くように調整します。
左右の帆立側はこのように。
レールの両端はこういう風に切り欠くんですが、なぜか人差し指に包帯が。
右の縦挽き鋸が滑って、人差し指の第2関節と第3関節の背側に触れてしまったのです。
この写真はその時の様子を再現したものですが、
1. 切り欠き側が外を向いている。通常は180度回転させた反対側に置く。
2. 万力で咥える位置が低すぎる。結果、細い部材が撓んで鋸が踊ったり
するので、左手で抑えていた。通常は刃の前方に手を置いてはいけない。
美術の時間に、彫刻刀の使い方で散々に怒られたでしょうが!!
これが正しいやり方でしょ!!
3.考え事をしていて(引き出しの鏡板の加工手順)、切り落としの瞬間に注意が
いかなかった。通常は切り落とし前はゆっくり、慎重に鋸を動かします。
作業中に考え事をするなんて言語道断です!!
使っていたのはこれ。「組子用胴付鋸 縦引き目」
刃厚0.2mmなので切れ味は鋭いです。木を挽いてもよく切れるんだから、
指を挽いた日にはあなた・・・・。
ちょっと触れただけって感じだったんですが、かなり深くまで切れてました。
複数の偶然が積み重なった結果の怪我ですが、まあ怪我をする時はそんなものですね。
結果外科病院に行って7針縫われてしまいました。
痛みとかは良いんですが、暫く刃物の研ぎが出来ないのと、作業スピードが遅くなる
のが困ります。それでなくても納期遅れしてるんだから。
お粗末さまでした。
]]>
全ての部材の仕上げ鉋掛け、面取り、サンディングをして、組立てに掛かります。
右の方にあるのがチェストの部材。左の結束してある方が付属の棚の部材です。
面取りの様子です。こういう風にクルクルと屑が出てくればOK。
鉋をかける回数を決めて置けば各面均一な面になります。
注文しておいたスライドレールが届きました。
長さ350mm、耐荷重28Kgのベアリングレールです。下2段の大きめの
引き出しに使います。
これは鍵。 シリンダー長30mm。上段の引き出しに使います。
先に棚の方が組みあがりました。正面の扉は仮置きしているんですが、
大体の雰囲気はわかりますよね。
チェストの方はこんな感じです。
下3段に引き出し4杯が入るんですが、引き出しが無いと感じがつかめませんよね。
ここまでで全体の7割ぐらいが終わった感じです。
あとは引き出しや背板、床板などが残っています。
これは棚の方の背板。厚8mm。
さっきの背板の段欠き部分の加工はこういう道具を使うんですが、刃口の隙間が
大きくてちょっと危険です。
前から気づいていたんですが、改良せずに使ってきました。
今回思い立って刃口板を改良しました。
その辺に転がっていた2mmのアクリル板で、刃口を狭くしてやりました。
具合良いです。早くやるべきでしたね。
しかしですよ、今日は5月の末日。毎度のことですが納期遅延の公算大です。
困ったものですね。
つづく。
]]>本体構造部の加工が進んでます。右から縦框、妻手横框、長手桟
の3グループです。
1回目の鉋掛けが終わった状態。これじゃあいけません。
ここでサンディングに進んでも良いんですが、もう一手間かけて
更にシャープな仕上げにしてあげましょう。
と思って仕上げ用の鉋を研ぎに掛かったんですが、ご覧の通りの結果です。
3度研ぎ直しましたが結果は同じ。
こういう事は時々あるんです。二日酔いでうまく研げないんじゃないんです。
鎬面が微妙に丸くなっていて、刃先が研ぎにくくなってるんですね。
こういう時は専用のJIGを使って、鎬面の回復を図ります。
鎬面がビシッと仕上がるとこうなります。
普通はJIGを使わずに3〜4分で研ぎあげるんですが、20回ぐらい研いでいると
上手くいかなくなります。JIGを使った鎬面の回復には15分以上かかりますが、
これを怠ると仕上げ鉋の研ぎが出来なくなります。
死ぬまでにJIG無しで研ぎ続けられるようになりたいものであります。
ほらね、これなら合格です。
今回は仕上げ鉋5丁を研ぎ直して準備しました。所要時間2時間ってところですね。
両腕上腕部が悲鳴を上げてますが無視。
ありゃりゃ、やっちゃいました。奥手側の縦框に開けたホゾ穴なんですが、背板を付けるために
6mm控えた位置に穴あけする予定だったんですが、1か所だけ間違えた位置に開いてます。
上が間違い。下が正しい位置です。間違えない様に〇印を打ってたんですが、鼻歌交じりで
やってて間違えた様です。
でも、最近はこういう事では慌てなくなりましたね。
開けた穴を端材で塞いでおいて、正しい位置に穴を開けなおせばいいんです。
埋めた部分は完全に隠れるような位置関係になっています。
天板の塗装が進んでます。
前回の塗料を塗って、乾いたら水研ぎ。更に塗装して水研ぎっていう風に3回繰り返して
最後に蜜蝋ワックスを塗って完了です。
本体構造部の部材が全て揃いました。
この後サンディングしてから組立てに掛かります。
つづく。
]]>
構造にします。
四隅は留めっていう始末で、どこから見ても木の木口(導管が見える部分)が
見えない様にします。
普通は矧いだ板だけで構成する部材なんですが、今回は基本的にこの構造を
多用しようと思います。
何故だか自分でもわからないのですが、琉球の風情に合うような気がしたんです。
評価は分かれるとは思いますが、我慢してくださいませ。
これは裏側ですね。下から見上げる位置になるので仕上げは表と同じレベルにする
必要があります。ぐるりに回した桟(支輪)の下部は14mm幅の凹曲面を取っています。
すぐに塗装が始まるので、塗料を調合しておきましょう。
小さいオレンジ色の缶が「含浸性ウレタン塗料」、大きい青の缶が
希釈剤として使う専用シンナーです。
このシンナーはHCで売ってる奴の10倍近くする馬鹿高シンナーですが、
これ以外で薄めると白濁して使い物になりません。ウレタンがシンナーの
不純物と反応してしまう様です。
配合済みのものも「木固めエース」っていう商品名で売られていますが、
余りに高価なので、業務用の自分で混ぜ合わせるタイプに切り替えました。
季節によって配合比率を変えて、硬化速度をコントロールできるので
この方が実用上便利ってこともあるんです。
つづく
]]>
数日前から製作を開始しています。
最初はこれ。引き出しや開き扉の取っ手になります。
メイプルの白い木肌に映えるように、派手目のカーリーメイプルに紫檀の
薄板を圧入しました。
これを必要寸法に切って使います。
断面はこうなってます。
いつもの「片銀杏型」です。
本体部分に掛かる前に、妻手(サイド側ってことね)や扉の鏡板、天板に
なるパーツを準備します。
全部で12枚。板厚13mmに統一してあります。
板を矧いで定寸にカットし、化粧になる傾斜部分と本体に嵌めこむ部分を
加工します。
板厚を統一してあるのは加工時の効率と、失敗を回避するためです。
扉の枠も出来てますね。これはまだ仮組みで、この中に下に見えている
鏡板を組み込んで扉になります。
これらのパーツは組立て前に塗装まで完了しておきたいので、
本体の加工に先行して作るんです。
作業台脇の扉に設計図を貼ってあります。
各部の寸法や位置関係、必要なパーツの確認がその場でできるよう、
いつもこの位置に貼っています。
上段左がチェストの、右が棚収納の図面です。
下段は複雑で間違いやすい箇所の部分図です。
これはチェストの天板になるパーツの鉋掛け。
薄い板なので、逆目掘れによって厚みが足りなくなると困るので、
神経を使う作業になります。
幸い今回の材料は素直な材だったので、逆目掘れは全く起きていません。
つづく。
]]>
到着した日の午後、那覇中心部から車で1時間ほど北上した中城村(ナカグスクソン)
っていう集落に立ち寄りました。
今回どうしても会っておきたかった、琉球螺鈿の匠が住んでいる集落です。
「**漆器店」っていうから、看板があるだろうと思っていたのですが、
地図上の住所近辺に行ってもそれらしきものが見当たりません。
で、TEL。
「近くに来てるんですが、これから寄せて頂きたいんですが。」
「あ〜すみません。病気をして2年前から仕事を辞めてるんです。」
「え!そうですか。煮貝のことを伺いたくて来たんですが。」
「どちらから見えました?」
「広島県です。」
「それは遠いところから。それでしたらお話だけでもさせていただきます。
え?中城小学校の裏門のまえ?北方向を向いている?後ろに20mほどの
ところです。」
っていうわけで、すぐに発見。普通の民家で、店舗ではありません。
こら解らんはずじゃがな。
煮貝って何だって?
螺鈿に使う「夜光貝」っていう、サザエのオバケみたいな貝で、普通は真珠層を
研ぎだして使うんですが、尚氏王朝時代の古文書に「煮貝」っていう記述があって、
その時代の螺鈿作品に不思議な光り方をする部分があり、どうもそれが煮貝らしい
っていうことに気付いたんですと。
古文書には煮貝っていう記述はあるけれども、方法は記述がなく、技術も伝承されて
なくて、「失われた技術」ってことになってたんだって。
それをこの匠が試行錯誤の末に復元に成功したっていうんです。
海水で一晩中コトコト煮て、小さな金槌で全体に万遍なくコンコン叩く。それを
何度も繰り返すと、0.1mm弱の真珠層が剥離してくる。
それを更に両面・表面だけ・裏面だけっていう風に砥石で研いで3種類の材料を
入手する(これは公開されています)、っていうんですが、何とも気の遠く
なるような作業です。
やり方の極意みたいなものがあるはずなんですが、私が知りたかったのは方法論
そのものではありません。職人が血のにじむような思いで獲得した技術を
教えてもらえるって考える程野放図な人間じゃありません。
知りたかったのは、普通の擦り貝とどういう風に違うのかっていうことと、
なぜ復元できたと分かるのかっていうことなんです。
「時間はどれくらいありますか?え、20〜30分?それじゃあ急ぎでお見せしましょう」
っていうことで、手持ちの作品を次々に見せて頂きました。
「これは江戸幕府に献上した爪楊枝入れです。琉球王朝時代の螺鈿漆器には
<進貢品=中国王朝向け><献上品=江戸幕府や薩摩藩向け><贈答品=その他向け>
っていう3種類があり、図柄や使われる貝の種類などが厳格に区別されていました。
この丸盆の方は進貢品です。龍の図柄は進貢品以外には使われません。
貝は全て摺り青貝です。」
「これが動画でご覧になった丸盆です。琉球螺鈿で使われた全ての種類の貝を使いました。
煮貝はこの部分です。え?あまり綺麗じゃない?そう仰ると思っていました。」
と、ここからが事件です。
匠はおもむろに立ち上がると部屋の照明を消したのです。
軒の低くて長い琉球の民家ですから、部屋の中は薄暗くなります。
何という事でしょう!!今まで沈んでいた煮貝の部分が得も言われ怪しい光を放つでは
ありませんか。
「昔は電気照明は無いんで、これが本来の螺鈿の見え方なんです。古い螺鈿細工に使われていて、
今はすたれてしまった煮貝の美しさがわかって頂けましたか?」
ワカリマシタワカリマシタ!!!
「ちなみにですよ、売るとしたらおいくらですか?」
「去年来た人が200万なら出せるって事でしたが、売りませんでした。」
スミマセンスミマセン。聞くだけ野暮でした。
でもまあ、11か月かけてその値段じゃあ食えないわなあ・・・・。
他にもいろいろ教えて頂いたのですが、この辺にしておきますが、最後に
「こういう事をしていると貧乏するんです。」と言われたのが心に残りました。
今回の沖縄旅行の白眉となる事件ではありました。
事件5.
これは58号線を北上して旧名護市内入り口の「東江(あがりえ)」交差点の
看板。少なくとも10年以上前から気になっていました。
今までは「日本一大きな車エビ」って書いてあったんですが、日本一は
なくなっていて、「超巨大」っていうフレーズに変わっていました。
反省してくれたのね。
この交差点を右に曲がって太平洋岸に出て、少し南に下がった屋我地っていう
ところにあるらしいんですが、今回行ってみました。
初日の晩飯はバーベキューの予定だったんで、そのメインを張って貰おうって
算段です。
「超特大」っていうのを買いましたが、別に大きくもなんともなかったです。
結局雨でバーベキューは中止。部屋の中で泡盛をぶちかまして茹でて食べました。
ほら、広東料理なんかで芝エビに白酒をかけてバシャバシャ暴れているのを無理やり
茹でて食すっていう残忍かつショウアップされた奴の真似ですよ。
甘味が強くておいしかったよ。
事件6.=おまけ
到着翌日のゴルフは曇天の中、少し肌寒い中でのプレーでしたが、
1日置いた水曜日は晴れの天気。
少し風は強かったですが、今回唯一の晴れだったんで気分は良かったです。
気分は良かったんですが、体調を崩してしまいました。
連日の二日酔いもあって、軽い熱中症になってしまったようで、その晩は
不思議とお酒がおいしくなく、食欲もありません。
夜は体中が熱っぽくて眠れませんでした。
体調不良は帰ってきてからも続き、1週間以上調子が出ませんでした。
深酒はいかんねえ、無駄な反省ですけど。
琉球報告は以上です。お粗末様。
]]>
いつも泊まる名護のリゾートホテルが予約できなかったので、大好きな
瀬底島に1棟貸しの古民家ホテルを予約しました。
一度こういうのに泊まってみたかったんです。フクギに囲まれた
小さな古民家を改装した施設です。
長くなりそうなので以下箇条書きご容赦。
事件1.
到着後部屋を点検していて愕然。 鼾の激しい琉球人を寝させようと思っていた
小部屋が雨漏り。その部屋に置いてあった布団も濡れています。
現地スタッフに連絡して代わりの布団を手配。
1部屋に4人で雑魚寝。湿気が強くて弱った。
事件2.
翌朝雨が上がったので裏に出ると
少し大きな無住の古民家。 その奥に何やら近代的な建造物が。
トイレかなあ、そんなはずないがなあ、不釣り合いな建物じゃなあ・・・
と思いながら接近。
何やら全体に十文字の切り込みが・・・・
造りは贅沢で、縦長の小窓にはステンドグラスが・・・
右の方に舗装された歩道が・・・・
その奥に上がってみると新築の大きな家が・・・・。
右側の奥から男性が出てきて「ようこそいらっしゃいました。是非中を
ご覧ください。」
「え?これからゴルフ?今コーヒーを飲もうとおもっていたんで、是非にも
ご一緒しましょう。お時間は取らせません。」
っていうので、中に入ってびっくり。
超の付く豪邸です。安く見積もっても6千万、もしかしたら1億近く掛かっているかも
しれないっていう感じ。
「1か月前に東京から越して来ました。妻と2人で暮らそうとこの家を建てたんですが、
引っ越しの1か月前に妻が亡くなったので、一人で越して来ました。」
「下の建物は、<お御堂>っていうんですが、キリスト教徒の礼拝所です。
2人ともクリスチャンで、あれを作るのが妻の希望だったんです。今となっては
私にとってお御堂は妻そのものです。」
「今晩よろしかったら晩御飯をご一緒していただけませんか。一人の食事は
味気ないものですから。」
そうと聞いては拒否する理由はありません。ゴルフの後、食材を買い込んで
再訪し、痛飲しながら会食しました。
ついでに、下着やタオルを収納するチェストを受注しちゃいました。
事件3.
到着3日目は観光デー。この日も朝から雨。観光ったって、大概行きつくしたんで
遅めの昼を食べて早々に宿舎に帰って一杯(いっぱい?)飲もうっていうので2時過ぎに
帰還。荷物を置いていた部屋がまたも雨漏り。幸いバッグが濡れただけで済んだんですが、
嫌になってしまいます。
「あのね、また別の所から雨漏りなのよ。幸いベッドルームに何とか4人寝られるんで
良いんだけど、早く直した方が良いよ。雨漏りは電灯を伝って水が落ちてるんで、
漏電が怖いよね。」
「それでしたら、私共の方で代わりの宿を手配しますので、宿替えをお願いできませんか?
今日の宿泊は不泊扱いにさせていただき、最初の2泊分は半額にさせていただきます。」
「宿の手配が出来ました。5キロほど離れたところなんですが。」
「5キロ?4人とも酒を飲んでるのにどうやって移動するの?飲酒で捕まったら150万ぐらいは
取られるよ。そんな金お宅じゃふたんできないでしょ。
100mぐらい離れたところに宿があるんで、今からこっちで交渉してOKなら
そこに移動しても良い?宿泊費は後で降り込んでくれたらいいよ。」
「代金にもよりますし、私一人では決済できませんので、後程電話いただけますか。」
「あのねえ、一人¥3,800で泊めるって。どうする?」
「結構です。ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。」
来るときにホテルの場所がわからなくて、小ぎれいな民宿兼カフェで教えてもらったんですが、
次来るときは断然こっちだよねって話していたところに泊まれちゃいました。
結局1泊分の代金で3泊出来たっていう、夢みたいなお話でした。
まだまだ続くんですが、長くなってしまうので今日はこの辺で。
]]>
花粉症じゃありませんよ。
鉋の台が狂いやすくなるんです。
エース級の鉋がほぼ全て狂っていました。
晴れると乾燥注意報が発令されるほどの乾燥状態、雨が降ると
湿度が60%を超えるような状態が交互にやってくるので、
この時期は台が狂いやすくなるようです。
梅雨時から夏にかけての高湿度が続く時期より、春先の方が
狂いやすいように感じます。
2日間で小鉋も含めて8丁の台直しをしました。
作っているのは「大工さんの道具箱」です。
時代劇で飲兵衛の大工が肩に担いでいる奴だと思ってください。
こどものころからあこがれていたんですが、この際作っちゃえって
ことでやってみました。
本当は桧で作りたかったんですが、材料費が嵩むのは嫌なので
安物の2Xで作ります。
完成です。途中経過はありません。
外側はオスモのダークウオルナットで古びた感じにしました。
でも、2xはオイルの吸い込みムラが激しくて汚い感じにしか
なりません。やっぱり材料費をケチっちゃいけませんね。
材がヤワなんで、当たり傷を防ぐために4隅にチェリーのプロテクターを
付けてあげました。
角材をL字型にカットして作りました。
底の4隅に脚。
図面も描かずにはじめ、作りながら考えるとこういう不格好なことに
なります。
内側はこうなってます。こっちはオスモのナチュラルを塗ります。
右側に鉋。寸八が2丁、小鉋2丁が収まります。
左側は鑿やらドリルなど雑多なものを。
その上に浅いトレーを3枚配置し、曲尺やら鋸、ナイフなどの
繊細な道具類を置けるようにしました。
トレーの内側に見えている小さな角材は手掛けです。
こういう風に収まるんです。
で、こういう風になるんですが、完成してから思いました。
「作ってみたけど使うのは年に1回あるかなあ?」
何しろ重いんです。
江戸時代の大工さんは体力があったんかなあ???
今まで納品なんかの時に必要な道具類はこいつに詰め込んで持って行ってました。
ちょっと格好を付けようと思ってたんですが・・・・・。
なんでこういう物を作っているかというと・・・・・・
次のミッションである「贅沢椅子」に掛かるのに逡巡しているからです。
アイドリングタイムっていうか・・・・敵前逃亡っていうか・・・・
モラトリアム症候群っていうか・・・・・
つらいなあ〜〜〜〜。
ご要望に応えて、
先日から作っている「香筒」ですが
内部はこうなってます。
20mm角の仕上げですから、14.5mmX30mmの材2枚を用意し、
最初に9mm幅、深さ4.5mmの溝を中央に切り、溝を内側にして2枚を
接着。接着面が頂点に来るように45度カットして目的の20mm角の
筒が出来ます。お香は四角な穴に収納されます。
そのあと上下に蓋になる薄板を接着し、本体と栓の部分に切り離し、
両方に12mmの丸穴を掘って完成です。
後で考えたんですが、丸穴は本体と栓を切り離す前に開けた方が
良かったですね。
追加注文があったらそのようにさせていただきます。
無いだろうけどね、フン!!
]]>
5枚組の螺鈿・卵殻加飾の銘々皿が完成しました。
ベースは1インチのカーリーメイプルを半分に挽割って
130mm0角の正方形とし、拭き漆仕上げにして、加飾部分には
黒漆ベースにしてあります。
春夏秋冬と正月用の5枚です。
例によって細部はお見せできるレベルに達していませんが、
漆の塗り方のレベルは相応に上がってきて、自分なりに上達の
方向性が見えてきた感じです。
これは正月用。
冨士山(誰が何と言おうが富士山です)は卵殻、太陽(誰が何と言おうが
太陽です)は鮑貝に金箔を貼ったものを、丹沢山系はキンマ剣の点刻に
銀の消粉を蒔いてあります。
これは秋。
太陽と同じ、アワビ貝に金箔を貼って、ひらひらと舞い落ちる
銀杏の葉っぱを表現しました。
裏はこうなっています。
高台の内側周辺部がうまく加工できなかったので、麻布を貼って
錫粉を蒔いて誤魔化しました。こういう部分を加工する専用の刃物
を誂えないとダメでしょうね。
次回はこれ。
お茶で使うお香を入れて置く「香筒」です。
黒柿はちょっと使えそうなものだと数万円はくだらないので、
通販の写真だけでは怖くて買えません。
1本は拭き漆仕上げとし、1本は黒漆に螺鈿飾りとします。
全体の加工を終わってから指物用の精密鋸で切り落としたんですが、
1本は成功、1本は失敗です。
矢印の所が失敗したところ。ベンキョウシマス。
今日のオマケです。
1年半ほど前に三木で入手した鉋刃。
こいつを希望の幅(今回は1寸)にカットして、ちょっと変形した
南京鉋を作ります。新作の椅子用です。
切り方?地金の部分をグラインダーでカットし、鋼部分はアンビルに
当てがっておいて槌でコンって折ります。
やってみたら意外に簡単でしたよ。
]]>編み方を覚えながら都合12個目でようやく合格点に到達です。
「粗製乱造は駄目。」
「私の言ったとおりに、素直にやらなければ上達しません。」
って言うだけで、どこがどう悪くて、どうやって直せばいいのかについては
全く触れないのです。
自分でも、どことなく締まった感じがしないのはわかっていました。
先日ようやくどこが悪いのかについてご教示頂きました。
矢印の部分、底を編み終わって1本目の廻しひごを、上から見たところ
ですが、この部分が外向きに開いています。
1本目の廻しひごを入れながら、底から側面に向かって全体を起こして行く
んですが、廻しひごが起こした面にぴったり沿っていないと全体の形が
決まらないっていうんです。
「ちゃんと下腹に抑え込んで、左手でひごが緩まない様にするって
何度も言ったでしょ。」
あ、そら何度も聞きましたけどね、その時の力加減についちゃあ何にも
聞いとらんもんね。
廻しひごが緩んじゃダメって聞いてりゃあ、最初からそうしてましたよ。
ほらね、こうやりゃあ良いんでしょ。
今までのは全て解いて、割れたひごを没にして編み直しましたって
いうのが最初の写真です。
あとはこれに持ち手を付けて完成ですが、
それにしてもここまで7か月は長すぎます。
よく考えれば、その間にひごとの付き合い方が上手になってくるのを
待ってくれていたとも考えられるんですが、
まえにも愚痴ったように、教えるべきポイントがわかってないんじゃあ
ないだろうか?
こういう人と付き合ってると、持病の短気の虫が騒ぎ出しそうで怖いです。
]]>いつもこういう風だと良いんですがなかなか・・・・。
写真に靄が掛かっているのは、このところの低温でカメラのレンズに
湿気が付着しているんだと思います。
次はこういう椅子を作ろうと思います。
まだ構想段階で、細部は自分でもわかっていませんが、接合部を曲線で
結ぶようなフォルムを想定しています。
「横浜家具」みたいなやつです。
ちょっとくつろぎたい時に座ってもらう椅子。
オットマンも付けた方が良いかもしれません。
ちょっと気になっていたこども椅子の改良版の試作も。
原寸図ですが、前に破損した前脚部の改良方法を仲間が考えてくれていましたので
拝借。 座面に前脚のホゾを組み込むことにしました。
幕板は栗原師匠の指示で50mm幅、子根付きホゾとします。
前から気になっていた座面。
一回り大きくしようと思います。
今までの座面では育ち盛りの幼児はすぐに座れなくなってしまう
という弱点がありました。
型紙から6mmシナベニアの型板を製作。
それを元に18mmランバーコアで加工用の型板を作ります。
製作時間はここまで30分ぐらいでしょうか。
新旧の型板です。
もう少し長方形に近い形にすれば座の面積は容易に確保できるんですが、
「おむすびコロリンこども椅子」ってタイトルなので、この形は
譲れないんです。
こども椅子の試作、立礼卓の追加の丸椅子、筒香の試作、バービーちゃん
陳列棚の追加分のミニチェスト、玄関椅子等々の小物を同時進行で
やっつけながら、冒頭の椅子の構想を進めていきます。
つかれるわあ〜〜〜〜。
]]>
しまいました。
制作中の「立礼卓」は最後の追い込みです。
同好の皆さんが作られている「バンドソー用サークルカット治具」
です。
治具は19mmのシナベニアをバンドソーのテーブルに合わせてカット
し(別に合わせなくても良いけど)、裏側の右端と手前側に10mm角の
レールをくっつけてあります。
最初に右側のレールをテーブルに合わせて置いて、徐々に前方に繰り出していって
基準になるカットラインを入れます。手前側のレールがテーブルに接触したら
ストップ。
ストップした位置から直角(厳密である必要なし)な線を引き、希望の半径
の位置(今回の場合直径280mmなので140mm)に真鍮釘の頭を飛ばした
ピンを植えます。ピンの太さは1mmなので植え込みの穴も1mm。
ワーク側の中心点に打つ穴は1.5mmにしました。
1mmではピンを差し込む時手間取ってしまいます。
あ、ワーク側の穴は完成時裏になる方に開けてくださいね。
要らぬお世話かもしれませんが、この手のミスは心理的
ダメージが大きいですからね。
で、ランバーコアの端材を使ってテストカット。
うまくいきました。
本番もこの通り。
この後カット面に鉋(南京)掛けして凹凸を均し、表側にボーズ面
を取って椅子の座板が完成です。
治具は邪魔になるので即刻ゴミ箱行き。取っておいても良いんですが、簡単に
作れるし、取っておいてもいつ使うかわからないで邪魔になりますもの。
出荷待ちです。
メインテーブルは組み立て式。脇卓は分解できません。
棚板の下にメインテーブルの楔を入れて置く小さな引き出しが
隠れています。
椅子は重ねて置けるようにしました。
納品時の写真。
逆側からもう1枚。
お道具をセットしてもう1枚。
え?テーブルの端っこ?
あ、これはですねえ、カーリーメイプルを嵌めてあります。
主たる目的はデザイン又は無用の芸、
従たる目的はせめてもの反り止め。
余り効果は期待できないとの声多数ですけれども・・・。
納品時、組立て中に施主様が「あの〜、私間違えてたんですけど、椅子は
3脚要るんです。席主と脇侍、後見人(普通師匠が務めるそうです。
ま、監視役又は検査官みたいなもんでしょうね。)で3脚です。
追加料金は払いますから、作って貰えませんか?」
「解りました。(最初に言ってくれよな〜〜)」って事になりました。
ゴミはまだ処理してないので、治具はサルベージできます。
でも、手間は余分に掛かるなあ・・・と、客には言えませんがちょっと
ブルーな気分です。
ついでという訳ではないんでしょうが、「香筒」も受注しました。
手持ちのが市販の安物なので、ちゃんとしたのが欲しいんですと。
「出来たら黒柿が良いです。」だって。
香筒?線香を入れて置く20角280長ぐらいの小物です。
私の専攻は家具であって小物じゃないんだけど、まそのうち
作ってあげましょう。
黒柿、探さなきゃ・・・・・。
以上、立礼卓納品報告でした。
]]>飽きない様に次の課題を繰り出して来ます。
今回はこれ。ウズラの卵殻です。
「漆で白を表現する方法はこれしかありません。いずれ覚えなければ
いけないでしょうから、少し練習しておきましょう。」
っていうことでお稽古。
順を追って解説しましょう。
1.「使い物になるのは100個のうち1個か2個です。私の場合最低50個
以上は買います、1か所で買わずに2〜3軒回って買う方が良いです。」
「凝る人は自分でウズラを飼って、貝殻なんかを食べさせて硬くて厚い
卵殻を手に入れる人もいますが、そこまですることもないでしょう。」
飼いません!!
2.「買ってきた卵をひたひたの穀物酢に漬けてください。すぐにプクプク泡が
出てきます。泡が出てきたらすぐに取り出して酢を洗い流しながら安物の
スポンジたわしで表面をこすり、斑模様を取り除きます。力を入れると卵殻が
割れてしまいますから、なるべくソーっとやってください。」
「私は先生から酢酸を使うように教わりましたが、穀物酢で十分です。
一番安いので良いですからね。」
何でも安いのが良いのね。財布に優しいのね。
3.「少しこすると斑が取れて白い部分が出てきます。その段階でベージュっぽいのや
青っぽいのがありますが、そういうのはものだけ使えませんからこの段階で除外します。
真っ白なものだけ残すように。」
「え、除外した方?勿体ないですから食べたら良いんじゃないでしょうか?」
4.「次に、先のとがった方に大豆くらいの穴を開け、反対側に更に小さな穴を開けて
そこから息を吹き込んで中身を出します。
中身を出したらその中に酢を入れて、中の薄皮が少し剥がれてくるまで待ち、
小さなハサミで縦に半分に切って、薄皮をピンセットでソーっと剥がして
いきます。剥がしたらすかさず水洗い。くどいほど洗ってください。
少しでも酢が残っていると殻が弱くなって使えませんからね。」
「え、中身?これも勿体ないでしょうから食べたら良いんじゃないでしょうか?」
ウズラの卵50個?食えるかなあ???
中身を取り出した段階。
今日のお題の画像。ミニチュアフライドエッグです。
勿論サニーサイド。
ネコに食べさせるつもりなので塩コショウ無し。
でも、ネコはちょっと匂いを嗅いでソッポを向いてしまいました。
仕方がないので塩コショウして自分で食べました。
普通の目玉焼きと同じ味。さしておいしいものではありませんでした。
ジャカジャン!
]]>お茶っていうのは基本的に畳敷きの部屋で正座してするのが
普通でしょうが、催事ものなど大人数の場合はテーブルと椅子による
供応をするらしいんです。
妹が永年煎茶をやっているんですが、膝関節を手術して正座が出来なくなったんで、
立礼卓を作るように命令されました。
調べてみたところ、馬鹿高い値段が付いています。
メインテーブルと脇机、丸座のスツール脚のセットで、安くて
35万強、裏千家(これは抹茶だけど)なんかは75万もします。
塗りで多いのは黒漆仕上げ、但し安い方は「漆風塗料」だと思います。
だって「本漆仕上げ]っていう奴が少し高い値段で売られていますもの。が
しかしまあ、こういう物はお師匠様が売るんでしょうが、30%ぐらいは
抜いてるんだろうね。
馬鹿高い裏千家の方はウレタン仕上げですと!!
例外なく板作りで、相欠きによる分解可能な構造になっています。
構造上かなりアバウトで、絶対に揺れ動くと思いました。
ほら、大工さんがよく使ってるべニアの簡易作業台みたいな奴ですよ。
板厚をどれだけ厚くしても、キッチリ動かない様にする事は出来ません。
漆の修行にもなるし、絶好のカモ(いや、お客様)が来たなあ、と思っていたら、
「お兄ちゃん、漆はいらん。なるべく安くして。材木も安物で良いし、ちょこちょこっと
作ってくれたらいい。安物で良い。」って言われてしまいました。
ちょっと挫折しましたが、まあ、これも修行の内です。
昨年末に荒木取りを済ませておいたので、年明けから取り掛かりました。
で、これが一昨日の写真です。メインテーブルと脇机の脚部が組み上がっています。
脇机の方は分解できません。使わないときは花台にしてもらいます。
メインテーブルの方は長手桟3本を楔で連結するので、分解可能になってます。
楔での連結なら、組み上げた時ビクともしないのが自慢です。
楔部分はまだ未完成ですが、この状態でがっちり効いています。傾斜角は11度。
あとは甲板と、簡単なスツールを作れば完成です。
塗装はお決まりの木固めエース+蜜蝋仕上げにします。
この程度の物なら設計図は要りません。
こんなメモ程度で十分ですが、後日のために一応図面は残して置きます。
後日のためっていうのは、これを見た妹のお茶仲間から爆発的な受注を
目論んでいるからです。
多分お魚さんが引っかかってくれるに違いありません。いや、そうなって
欲しいなあ・・・・なるよね、きっと。
だって、お師匠様から買う値段の半分だもんね。 漆(ボクチャンのは本格漆だもんね)塗り
でも、7掛けぐらいにはできるもんね。
だれかこの記事、読んでてくれないかなあ・・・。
小笠原に行ってきたいんだけどなあ・・・・・。
また今度ね。
]]>
さて、既に昨年の事となってしまいましたが、年の瀬も押し詰まる29日に
難航していたバービーちゃんの陳列用チェストを納品しました。
納品前の記念撮影です。むこうの蛍光灯がまぶしいですね。
幾つか失敗を重ねながら、どうにか完成したって感じです。
内部はこんな感じです。後背部は思いついて4mmのべニアに草色の
厚紙(0.5ぐらいかな)を貼り、その上から楮の皮を漉きこんだ美濃の
意匠和紙を張ってみました。
背板がウオルナットだと、何とも重い感じがするだろうと思って、
随分考えた結果ですが、意外にいけてるでしょ。
中に可動式の棚板が1枚仕込んであります。
横から見るとこういう感じです。
今正面に見えているガラス(アクリルだけど)面は、本体に止めてあって
外せません。
棚板と棚受けです。
今回の作品の基本的なコンセプトは、「ひい爺さんが片手間に作った
陳列棚」って勝手に決めてましたので、こういうややこしい事を
しなければいけなかったのです。
後ろの縦框にこういう風に嵌まるんですが、ピンの角度と框に開けた
穴の角度がぴったり合っていないとこういう風に密着しません。
嘘だと思ったら自分でやってみてください。
納品してバービーちゃんを並べてもらいました。
棚にはキラキラ系の小物類。
引き出しはこういう風にドレスを入れてもらいます。
でも、ドレスのお胸の部分が膨らんでるのは、どうやって作るんだろう。
恥ずかしいので聞けませんでした。
しかしまあ、3人とも不細工な顔じゃなあ。
意地悪そうじゃし・・・。金持ちの娘の典型だよね。
30・31日は工房をかたずけて、刃物を研ぎ、機械のメンテをして
例年通りの年の瀬となりました。
2017年は漆と竹細工(これはブログネタ満載です。乞うご期待)
と麻雀がそれぞれ月に2日づつ、計6日間定期的に時間を奪ってくれたので、
木工の方は少しペースダウンしましたが、全体としては大層忙しい年になりました。
今年は手始めに「煎茶立礼卓一式」に掛かります。
今年も忙しい年であってほしいものです。
]]>
替刃式にありがちな鉋枕を回避するために、刃先は500Rに
なっていて、切れ味もよく長切れもするので、手放せない道具です。
手垢まみれのきちゃない姿が恥ずかしいです。
謳い文句は「超仕上げ鉋」っていうんですが、これは購入当初から
疑問符が付いていました。
何しろ刃口が1.5〜2mmも開いていました。
出入りの棟梁に見せましたが、ふっと目をそらして薄笑いしたのを
記憶しています。
でもまあ、中仕込として使うには重宝だったので、今まで不満なく使ってきました。
先日下端調整をしていて、ふと思い立って口埋めをしてみました。
刃口は0.1〜0.2mmの間ぐらいです。
前から気づいていましたが、台に対して刃の出は直角にはなっていません。
ま、削りにはさして影響ないって事なんでしょうね。
台付きで購入した鉋の内、4割ぐらいはどちらかに傾いてますね。
口埋めの時、無造作にやるとこういう事態に対処できなくなります。
で、結果ですが、本当に「超仕上げ」になっちゃいました。
私の場合、引き出しの中子にはHCで売っている「ホワイトファー」を
使うのが通例です。
1.いつでも必要なだけ入手できる。
2.通直な柾目で狂いが少ない。
3.色が白く爽やかな印象がある。
というのが主な理由ですが、難点が一つだけあるんです。
それは、全身これ「杉の白太」状態で、研ぎの甘い鉋では
順目方向に鉋掛けしても微細な掘れが出てしまうんです。
何という事でしょう、越翁君、軽々とクリアーしてしまいました。
鉋刃の研ぎは杉の白太が仕上げられるかどうかというのが分岐点
っていうんですが(知ってるよね)、びっくりしました。
薄削りには刃口の狭さが必須とはわかっていたんですが、
やってみるもんですねえ。
遅々として進まないバービーちゃんの陳列用チェストですが、上部の骨格の
仮組みまでたどり着きました。
組立てには複雑な当て木の製作が必須の様です。
これは正面開口部の扉です。
ホゾ部を養生してあるのは、部品の状態で塗装するためです。
扉にはアクリル樹脂を使うのですが、木固めエースはアクリル樹脂を
溶かしてしまうので、手間はかかるのですが仕方ありません。
中間の仕切りの桟の細部です。
ちょっといびつ? 努力に免じて許してやって頂戴な・・・・。
11月の後半に恒例のタイ旅行に行っていたりして年内納品が
危うくなってきました。
がんばるど〜〜〜〜。
]]>
(うちらは「アリス」て言うてます。)を入れる小箱です。
ベースになる箱は1年半前に作っているので、その期間つつき廻してきたことに
なります。
麻布を着せた本堅地に黒漆の蠟色仕上げをし、螺鈿・沈金で装飾。
中は麻布の上に錫粉を蒔いてあります。
それなりの出来に見えてますが、初級レベルもクリアーできていません。
幾つかの技法のやり方はわかったけれども、技量が上がってこないので、
全くの落第点しか付けられません。
でも、師匠の街の文化祭に出展させられます。まあ、師匠の顔もあるので、
致し方ないでしょうね。
こういう事をやっているので、木工の方はなかなか進みません。
ようやくコーナーキャビネットの下部が組みあがりました。
横から見るとこうなってます。
いよいよ嫌がっていた(自信のない)上部にかかります。
方眼紙上の設計図では肝心の部分が理解できないので、いきなりシナベニア上に
原寸図を描いています。
水平方向の断面図が横長の6角形になるので、ホゾ穴の位置を割り出すには
原寸図を描かないと無理です。
しかし、年内に納品できるんじゃろうか・・・・・・・。
]]>
ちょっとアンバランスに見えますが、これで良いのであります。
普段は本体を組み立ててから、塗装中(3~4日)に引き出しを組むんですが、
今回は先に引き出しを組み立ててありますので、仮に差し込んでみました。
複雑な引き出し用の桟の配置なので、加工誤差等があった時、引き出しの寸法で
調整するんですが、今回は引き出しにひと手間掛かりそうなので、エイヤで
作っちゃいました。
前板の配置を見ているところですが、奥に見えているのが側板と先板です。
使ったのは6mmのシナベニア。何しろ華奢な引き出しなので、なるべく薄くし、
なおかつ一定の強度を確保するにはべニアの方が適していると思っての採用ですが、
思わぬ手間が掛かってしまいます。
これは側板の下になる方。 2mm厚のチェリーの薄板が貼ってあります。
摺り桟に当たる部分なのでなるべくスムースな面が欲しいんですが、
べニアの木口・木端は積層材が露出してガサ付いていますので、こういう
事をしなければなりません。
こっちは上側。機能的な問題はないんですが、引き出しを開けた時積層面が
見えるのはいただけませんものね。
ま、所謂お化粧ですね。市販の「シナ木口テープ」を貼ってあります。
このあと仮組をばらしてから仕上げの鉋掛け、サンディング、塗装と進みます。
逆目傷の様子。 途中の鉋掛けでいたるところに出来ます。
ウオルナットの逆目は他の樹種に比べて格段に厄介です。
木目の素直な部分が少なく、どこかで木目の交錯した部分に当たる確率が
高いです。かといってそういう部分を捨てていると歩留りが悪すぎて、
殆ど捨ててしまうことになります(ちょっと大げさですけど実感です)。
あいや、愚痴ですね。使う側には何のかんけいもない事でした。
これは縞黒檀の引き出しのつまみです。
この後小刀で面取り整形しますが、必要な10個の加工に3時間ぐらいは
掛かりそうです。
この材は堅いんですが意外にサクい材で、ちょっとした加減で木目に沿って
割れ、小刀の刃が滑ってしまいます。
持っている指の位置と刃先の方向を常時慎重にチェックしながらでないと、
左手は血まみれって事になりがちです。
気力が充実してくるまでお預けですね。
あ、いや、生理的食塩水とカットバンは常備してあるので、大丈夫ですけどね。
下部の目途が立ったので、もうすぐ上部のショーケース部分に掛かるんですが、
まだ設計図も出来ていません。考えるだけで尻込みしそうなんで、なるべく考えない
ようにしています。できる事なら作らずに済ませてしまいたいんですが、
そうもいかないでしょうね、やっぱり。
お題の2つ目。横浜方面から帰ってきた子供椅子の無残な姿。
最初写真が送られてきて来た時は、夫婦喧嘩でもしてぶん投げるかなんか
したんだろう位に思ってました。(すんません)
現物が帰ってきて子細にチェックしましたが、投げたりすると必ず付くであろう
凹み傷はありませんでした。
「なおせますか?」
「なおせません。代わりの物を送ります。」
って事にしましたが、不思議です。
1本は客先で折れた方。もう一方は私が試しに折ったものです。
前脚の先を持って後脚側に強い力を持続的に掛けていくとこういう風に
ホゾ部分が破断することが解りました。
逆側(後脚と反対側)に引っ張ると、座面が抵抗になって折れません。
う〜〜〜む、こういう事が起きるんだなあ・・・って感心している
場合じゃありません。
丁度小倉で同好の緊急集会(飲み会のことね)があったんで持参して
諸賢のご意見を拝聴しました。
本家のシンプルさん(知ってるよね)のご意見。
「ホゾ幅が華奢すぎますねえ。私の場合この桟の幅は50mmです。
最初30mmにしてた時は何度かこういう事が起きました。
ホゾ幅をなるべく取るために小根付きホゾにした方が良いでしょう。
子供は思わぬことをしますから、大人用以上の強度がないと怖いです。
勉強して出直してください。」
ってことで、子供椅子は基本設計からやり直します。
丁度座面の寸法も、もう少し大きくしようかと思っていたところだったんですが、
これで踏ん切りがつきました。
出直しまっす。
]]>
インドネシア辺りで作られたお土産物のお面だと思います。
右が男で左が女。
このあいだヨレヨレの踏み台を持ち込んだ客が、一緒に持ってきたものです。
ベースの部分が傷んできたので、新しく作り直してくれっていうんで、
邪魔臭いけどやってあげました。
ベースは9mmのシナベニア、縁周りはカーリー杢のメイプルです。
よせばいいのに拭き漆仕上げにしてしまい、1か月近くかかってしまいました。
銘板の表記をご覧ください。
1966年にシンガポールで、北斗丸っていう運輸省の練習船の乗組員が
無聊をうっちゃるために作ったと思えます。
北斗丸っていうのは、他の練習船と違って帆船ではなく汽船なんですが、
デッキや内装部分は木造で、その補修のために専任の船大工を帯同してた
ようです。
その大工に作ってもらったらしいです。
ショボい合板のベースに安物の模様入りの縁。練習船の内装っていうのは
こういう安物の材料で作ってあったんですね。
それにしても、50年前の代物ですよ。
こういうのを持ち込まれると、労をいとわずやるっていうのが私の病気ですね。
踏み台の方はお代を頂きましたが、こっちはおまけって事にしました。
漆仕上げにしてくれって頼まれた訳じゃないものね。
バービーちゃんのコーナーチェストもいよいよ始動です。
見付側の棚口の仕込みに入りました。桟の厚みは10mm。
合計9枚の引き出しを仕込むのですが、何しろ華奢なので少しの加工誤差が
命取りになるので気を使います。
この左右に脚が付きますが、普通は外側から寸法決めして順次内側に追い込んでいきますが、
今回は内側から外に向かって寸法決めしました。(わからんじゃろうね)。
普通1週間でこなせる工程に2週間半も掛かっています。
年内に納品できるんじゃろうか?
困惑してます。
]]>
今朝なんかは寒いぐらいでした。
湿度も低く(乾燥注意報発令中)、木工シーズン突入の感があります。
8月は何かと野暮用が多く、なんと17日間も休んで(木工をってことね)
しまいました。
次に作るのはバービーちゃんのお洋服を飾るショーケースなんですが、
取り掛かったらかなりの期間掛かりっきりになることが予想されるので、
その前に気になっていた身に廻りのあれこれをかたずけておきます。
いずれも自家用の「什器備品」系のもので、10点ほど。
3段になった花台と、そのまえにある腰掛みたいなのは7〜8年前から
頼まれていた自宅裏庭用です。
もう一つ座板の付いてない奴は正真正銘の腰掛。
これはエアコン室外機の上に水道ホースやジョウロなどの用具を
置いておくための台ですが、組立て前に設置可能かどうか、持ち帰って
現場確認します。
材は10年ほど前に買っておいたクルミ=英語で言うとウオルナットかな?
ブラックウオルナットの色の黒くない奴です。
少し長めの腰掛け様のもの。端っこに変な台みたいのが付いてます。
こういう風に使います。
これは竹工芸教室用。 付いている道具は、竹ひごの厚みを削るための
道具。他に幅を決めたり面取りするためにナイフを打ち込んで使う台
などがあるんですが、それぞれ専用の台を付けると、教室に通うたびに
重いものを運ばなければならないので、腰掛は教室に置いておき、
コンパクトにした道具類だけを運ぶことにしたんです。
こっちは自宅用。
テーブルの甲板部にさっきの道具をセットして使います。
竹工芸は伝統的に座業の様で、先生は床に胡坐をかいてやってますが、
私の場合長時間胡坐をかいていると股関節が痛くなるので腰掛が必須です。
自慢じゃないけど、正座は全くできません。神社で神主さんのお祓いを
受ける時も正座はしません(できません)、エヘン!
合間にこんなものを作りました。
漆で使う金箔を挟む竹箸です。
これは試作品で、師匠の評価を聞いてから下に用意した
ひごで本番用を作ります。
金箔を使う細工はもう少し先になるでしょうが、転ばぬ先の杖って
いうか、泥縄はいかんっていうか・・・ま、道具フェチなんですね
やっぱり。
屋外で使われる連中は、クレオトップを塗っておきます。
なかなか乾かないんで、3日ほど放置して、
このあと白ペンキを塗ってみようと思います。
しかしおいらがやりたかったのは木工なんであって、こういう
日曜大工レベルの事じゃないんだけどなあ。
そうこうしていたら、こんなものが持ち込まれました。
前にライティングデスクと電話台を納入したお客さんが
持ち込んだ踏み台です。
しかしまあ、なんといういい加減な作りなんでしょう。
踏板以外は全て9mmのべニア合板で、接続部が剥がれてガムテープで
補修されてます。
「上に乗るとちょっと怖いんで、新しいのを作ってくれい。」
そら怖いでしょう。よくまあこんなものを使ってたもんです。
「作りますけど、こんなヘタな構造にはできませんよ。ある程度
の強度が無いとダメなんで、少し重くなりますけどよろしいか?」
ってことで、作らせてもらうことにしましたが、
日曜大工レベルなんだから自分で作れよなっていうのが本音です。
漆道具を置いておく棚が手狭になったんでもう1つ作らなきゃいけないし、
なかなか本格的な木工に戻れません。
本音を言うと、かなり複雑で微妙な細工が要求されるのがわかってるんで、
半分逃げ腰になってるっていうこともあるんです。
今月中には掛かろうとは思ってるんですけど・・・・・。
]]>
幅750、高さ1600ほどの比較的小振りな物なんですが、苦労しました。
いや、失敗は別ですよ。
苦労したというのは、上部のことです。
部材数を多くすればそれだけ手間が掛かるのはわかっているんですが、
どうしてもこういう風にしたかったんだから、自業自得ではありますがね。
棚板なんか、2枚矧ぎの1枚板にするか、精々端嵌めで反りに対処すれば
簡単なんですが、わざわざ框を組んで薄板を組み込むっていうことに
したので、手間は3倍くらい掛かってると思います。
でも、下半分が重い印象なので、上半分は可能な限り軽快に見えるように
したかったんです。
斜めからだとこんな感じです。
金曜日に無事納品しましたが、引き続きこういう物を作ってます。
子供ベンチじゃないですよ。
室内用のグリーンを置く台です。左奥に見えているミニチュアレベルのが
2台と、これ1台で1セットになります。
ベンチの背もたれに当たる部分の下側が微かにカーブしているのがわかりますでしょうか。
中央部で3mm凹になってます。
ココにも小技を使っちゃいました。
こういう処を解説抜きで評価して欲しいけど、やっぱ無理だろうなあ。
楔の傾斜角は5度。楔は最後に適当な長さにカットします。
これらは「おまけ」です。
少しだけ値の張る造りの本棚を発注してくれたんで、今後ご愛顧
頂くための「餌」っていうか・・・・・。
ほら、魚釣りと一緒ですよ。
でも、こういう物を作ってる時が一番楽しいですね。
アマチュア(セミプロだっていう人もいるけど)木工の白眉ですね。
ところで、失敗したやつですけど、売れちゃいました。
こういう風になってます。
どこかで見たような焼き物に注目。
そう、買った人はジブン!!代金もちゃんと払いましたよ!!
これは同じ部屋にある木工を始めて3年目ぐらで作ったチェスト。
木取りとか細かいテクニックに問題は多いけれども、デザイン的には
明らかにこっちが優れています。
段々下手くそになってるんじゃないかとウナダレてしまいます。
で、失敗作の天板です。
光を透かして見ると、まだら模様が見えています。
全体的には向こう側から手前に向かって順目ですが、まだらの部分は
その方向だと逆目になります。
逆目を起こさずに鉋掛けできれば、何とも言えない仕上がりになります。
12年かかってようやく朧げに方法が見えてきました。
いや、鉋の切れだけなんですがね。
SEE YOU
]]>学習机が完成しました。
甲板が500*750と、学習机にしては小振りなものですが、
それなりの存在感はあります。
やはり、材(チェリー)そのものの存在感でしょうね。
全体にシンプルの極みみたいな作りなんで、引き出しの引き手だけ
ちょっと遊んでみました。
数日前家財宅急便に引き取られて、大阪方面に行ってしまいました。
〜
同時進行していた本棚も、ここまで進んで来ました。
下半分が重い印象の作りなので、上半分は軽い印象になるように、
帆立は7本の桟で連結し、背板も8センチ幅の板4枚を隙間を
開けて配置します。
棚板も框組みに薄板2枚で組んであります。
あと3〜4日ってとこでしょうか。
こちらは失敗した方。
甲板を追加して、いかにも最初から「こういうチェストを作ってみました」
ってすまし顔。
そのうち、このブログを見てない奴に売り付けてやります。
ところで、去年もそうだったんですが、今年も蚊の動向が怪しいんです。
工房は郊外の田園地帯、自宅は屋敷廻りに植え込みがあって、いずれも
やぶ蚊のメッカみたいなところなんですが、去年に引き続き今年も
蚊が出てこないんです。
今年はここまで工房で1匹、自宅で1匹見かけただけです。
B型+アルコール臭+高体温で、いつも真っ先に蚊に喰われる
私が、去年も今年も全く食われないんです。
去年は梅雨時に大雨が降ったんで、そのせいかと思ってたんですが、
今年も引き続き、となると理由がわかりません。
ま、こういう時は温暖化のせいにしておくのが無難でしょうか。
でも、やっぱり、出るものが出ないと夏らしくないなあ・・・。
あ、いや、シツレイイタシマシタ。
]]>転んだ時にはタダでは起きないっていう因果な性格なので、
同時にもう一つ、同時進行でやっつけます。
上が本棚、下が一緒に作るものです。
小振りな学習机なんです。
材はどちらもチェリー。脚や桟の寸法、仕口の形状・寸法などが殆ど
共通なので、仕掛時間の短縮に大幅に貢献するはずです。
とはいうものの、最近は実は木工自体はかなり停滞気味なんです。
合間を見計らってこんなものを作りました。
これが何に使う物かわかる人は少ないんじゃあないだろうか。
こういう事を始めたんです。
漆修行の方は、ようやく刷毛塗りがどうにかできるようになり、
螺鈿と沈金に進んだところなんですが、まだまだ門前の小僧状態が
続いている状態なんですが、1年ぐらい前から考えていた
「竹工芸」を始めてしまいました。
さっきの写真は竹ひごづくりに使う作業台なんです。
師匠に「竹ひごが1人前に作れるようになるのに何年かかる?」
って聞いたら、「う〜〜ん、まあ10年かな、10年たっても
駄目な人は居るがね。」
って事でした。
10年かける訳にはいかないんで、編みの方は放っておいて、
当面はひご作りの修行に専念します。
毎日1時間、絶対に休まず1年やり通してみようと思っています。
かといって、漆の方も休むわけにはいかないんです。
漆修行も毎日やらないと絶対に進歩しないと分かってるんです。
そういう事情で、必然的に木工の時間が削られるって訳です。
浮気性じゃないんですよ。
木工も漆も、竹細工も、私としては必然的に行うべき一貫の
工程なんです。
どこまで行けるか、自分としても楽しみです。(怖いけど)
]]>
CK椅子ですが、ちょっとした不具合が見つかりました。
左前脚上部に微かな亀裂が見えます。
座ると亀裂が開き、
サイドがこれこのように・・・・・。
多分最初はごく微かな亀裂だったものが、座るたびに大きく
なってきたものと思われます。
放置しておくと、遠からず使用不能になるので、急遽補修を
試みます。
座った状態で亀裂を開かせておいて、低粘度型の瞬間接着剤を流し込み、
接着剤が固まるまでクランプで締め付けておいたあと、3mmと6mmの
ドリル穴を開けて接着剤を付けた丸棒を挿入して一件落着。
あとははみだした接着剤やら丸棒やらを綺麗にしてオイルを塗って
完成です。
ね、木工趣味のオヤジが居ると便利な事が多いでしょ。
感謝してよね。
続いてはこちら。
夏も近づいてきて、海釣りのシーズン到来です。
ゴムボートは、人間が座るために両サイドの空気室に板を渡して
座るようになってるんですが、船内での動きが制約されて
何かと不自由なんです。特に2人で乗り込むとかなり窮屈です。
そこで、後方の板は撤去して、こいつに座ることにしました。
引き出しの中はこうなってます。
道具箱兼用にして、狭い船内を少しでも広く使おうって算段です。
体重が掛かって引き出しが開かなくなる恐れ(ほぼ確実にそうなる)が
あるので、座面は脚部4点だけで支えています。
サイドと後方はこうなってます。良く言えばスケルトン。
普通に言えば手抜きです。
肩掛けの紐は、不要になる道具箱からちょん切って代用。
よっしゃ、これで準備完了。釣りシーズン開幕じゃ。
停滞の原因を作った本棚の引き出しも、気を取り直して加工開始。
引き出しを組んで、はめ込みの微調整まで完了。
まだ天板が出来ていませんが、もうすぐ完成です。
本棚の下部構造として使うのではなく、天板を付けて単なる
チェストとして使うようにします。
引き出しに何を入れるかは、買った人の自由です。
入る物を入れてくださいな。
余りにシンプルなので、引手だけちょっと芸をしました。
チェリーで紫檀をサンドイッチしてあげました。
来週から本棚の製作に掛かりまっす!!
]]>と言っても、何もしていないということではなく、木取りからやり直して
いるので、用材のシーズニング中で、本箱の作り直しは10日ほど
手が出せない状態なのです。
その間に溜まっている雑用を片付けています。
先ずはこれ。
ケヤキのローテーブルが完成。
脚部はメイプルです。 送ってくれた写真を見ると、前には無かった敷物が
あるじゃないですか。なかなか趣味良くなったねえ。
ボッシュのルーターが壊れた話は前にUPしましたが、結局こいつを新調しました。
ボッシュのは、やはりスイッチの故障でした。
応急処置で使えるようにしてくれたんですが、やはり純正部品を取り寄せた方が良かろう
ということで、電気屋に預けてあります。1か月ぐらい掛かるというこてですが、
直ってきたらルーターテーブル専用にしようと思います。
ボッシュに比べて音が静かで、振動も少なく、使いやすい印象です。
で、2週間ぶりにK君がやってきて作業再開。
ルーター作業は45分ぐらいで完了。その後鉋掛けをしてもらいました。
と言っても、木目の交錯した部分などのポイントはついつい手を出して
しまいます。
本当は最後まで自分でやらせる方が良いのは百も承知なんですが・・・・。
完成させておいた脚部を連結して帰っていきましたが、
予想どおりの事が起きていました。
2週間放置していたせいで甲板に微妙な狂いが出ており、脚を取り付けると
僅かですがガタつきが出ます。
しかし、一から修正しても使っているうちに狂ってくるのは避けられない
でしょうから、今は何度削り直しても無駄でしょう。
そのうち大きく狂ってくるようなら、その時点で削り直しましょう。
この厚み(今65mm)だと反り止めの蟻桟は無意味でしょうね。
だから1枚板は嫌いなんだよね。
塗装は自分でやるように言いましたが、まさか炎天下でやるとは
思いませんでした。
思いついた事があったので電話をしたんですが、丁度塗装作業中で、
「いま庭で蜜蝋塗ってるんですが、太陽の熱で蜜蝋が良く溶けて塗りやすいですわ。
なんか変な音がするんですけど、何ですかねえ?」
「え、直射日光が当たってるの?やめてくれ!!音は引付の駒と甲板が擦れてる
、ってことは、甲板が動いてるって事じゃないか。
すぐ部屋の中に入れろ。」
「はい、もう1時間ぐらいやってて、あとちょっとで終わるんで中に入れます。」
これだもんね。 ったく何をしてくれるんじゃい。
でもまあ、邪魔になってた奴が無くなったんで一安心です。
ジャカジャン。
]]>幅750、高さ1600ぐらいのサイズですが、上下2段に分割して製作しますが、
下半分が大詰めに差し掛かっています。
両方の妻手側には厚13mmの鏡板を入れるんですが、溝切が終了した瞬間に
ミスに気づきました。
上下の桟は脚から2mm控えた位置に配置してあるんですが、桟の溝を切った
設定のままで、脚側の溝を掘ってしまったんです。
こういうミスは過去にもあったので、慌てることはありません。
すぐにサルベージ。
こうやって一度溝を埋めてから、正しい位置に溝を切り直します。
埋めた木片は2mm分だけ残るんですが、脚を取った材の端材が残してあるので、
それと知らなければまず気づかれることはありません。
30分程時間をロスしましたが、この程度の誤魔化し、あ、じゃなかった、
修正は随分うまくなってきました。
全然動揺しないもんね。
k
と、ルンルン気分で組み立てを完了しました。
で、次は組み上げたものを塗装しながら引き出し6杯を作っていくんですが、
引き出しの板を加工していて愕然としました。
下半分には2列3段に引き出しを配置し、文庫本を入れるように考えました。
写真は側板と文庫本ですですが、文庫本の短辺は105mm。
側板の上辺から5mm下がった位置に文庫本の背が来れば落ち着いて見えるでしょう。
だから、側板の幅は110mm。
ほんでもって、前板は側板より2mm高く設定してあります。
従って棚口の高さは112mm。綺麗に組み上がっているのが悲しい。
ということは、ということは・・・・・・・・。
そう、底板はどこに付くんだろう・・・・・・・・。
予定している底板は6mmのシナベニア。摺り桟から4mmの位置に溝を掘って
底板を配置するのが私の引き出しの標準仕様なんで、側板は120mmにしなきゃ
いけなかったんです。
ということは前板は122mmの高さが必要だったんです・。
ということは!!!!棚口の高さも122mm必要って事じゃないですか。
要するに、早い話が(ゆっくりでも同じことであるけれども)、この引き出しには
文庫本は入らないって事じゃないの。
じゃあ、何のために引き出しを作ったのよ。
施主様にも、「ここの引き出しには文庫本入れましょう。6杯もあるんでたくさん入りますよ。」
って言ってあるのに・・・・・・。
設計図を見直すと、設計段階から棚口高112mmになってます。
つまり、最初から間違えていたって事です。
昼飯も食わずに誤魔化す、じゃなかった、回復方法を考えましたが、どう考えてもダメです。
3時間考えて最初から作り直すことにしました。
幾つか回復法が無い事はないんですが、いずれも底板の保持強度に不安があるので
却下。10年持つかと言われたら項垂れそうな感じだったもんですから。
痛恨事です。丸々1週間の労力と、貴重な材料を浪費してしまいました。
北九州方面から緊急会議(飲み会ね)の招集が来てるんですが、そういう場合じゃ
無いような感じなんで、泣く泣く断りの返事をしました。
うな垂れて寝ましょうかねえ。
]]>
ちょっと寄り道。
5月3日は、毎年恒例の「お魚まつり」に行ってきました。
車で30分ほどの近所?の島で、漁協の漁師が開くんですが、
年々魚が取れなくなっていくの良くわかります。
5年ほど前は、タイ・ヒラメ・あこう・タコなどの高級魚が
うじゃうじゃいて、型もタイやヒラメは80センチ強、アコウで
50センチ強なんていうのが普通に沢山いたんですが、
今年は大型のはこの1匹だけ。ヒラメやアコウは小さいのも含めて
1匹もいませんでした。
この鯛は60センチ強、5.2キロです。このサイズは、実はそんなに
おいしくありません。鯛のおいしいサイズは30〜40センチぐらい、
2〜3キロぐらいです。
美味しくないと分かっているのに、なぜこいつを買ったかというと、
狙いは牙。人間でいうと前歯の部分に鋭い牙があるんですが、
それを蒔絵に使うんです。
でも、帰ってから確認して愕然。牙は1本しか無くて、他は全て折れて
いました。要するに年を取りすぎて永年の酷使に耐えかねて折れたって
事ですね。
「鯛牙」は漆道具店で売っていて、1000円強のものですから、
これは全くの失敗でした。
頭だけ兜煮で食って、身の方は近所中に配っておしまい。
来年はお魚祭りには行かないでしょうね。
これ何だか解りますか?
「リコーダー」っていう、まあ要するに縦笛のスタンドです。
演奏中に大小の音色の違う笛を取り換えながら使うので、こういう物が
要るんだそうです。
片手で運べるように取っ手を付けてあげました。
私が小学生の時には「スペリオパイプ」って言ってて、音楽の授業で
全員吹かされてましたが、これを依頼した人はそういう呼び方が
あるのを知りませんでした。
ついでって訳じゃあないんでしょうがこういう物も頼まれちゃいました。
リコーダーの指掛けです。両面テープで本体の然るべき位置に付けて
使うんだそうです。
どうやって作るかが問題です。この大きさ(長い処で15mm、短い処は
9mmぐらい)で、指や本体に当たるところの局面を作るには工夫が
要りそうです。
果たしてできるんでしょうか?
突然ですが、ケヤキの1枚板のテーブルに使う脚、でけたで〜〜〜。
連休の最終日にK君がやってきて、平面出しに取り掛かりましたが、
始めて15分ほどでルーターが動かなくなりました。
2人で分解してあれこれやってみましたが、お手上げでした。
私の場合、ルーターはあまり好きな工具じゃないので、なるべく
使わない様にしてるんですが、それでも他の工具ではできない工程も
あるので、全く必要ないって訳でもないんです。
曲線部の倣い加工なんかは、ルーター以外ではちょっと思いつきません。
出入りの機械屋に修理依頼しましたが、見積もりに2週間、
修理に2週間かかるそうなのでパス。
結局新しいのを買うことになりそうです。
やっぱ、国産じゃなきゃダメだわ。
物入りなGWでした。
]]>と言っても4月25日の事ですから、もう1週間も前の事です。
甲板の高さは少し高めの80センチ。甲板の3辺に「筆返し」を
付けてあげました。
引き出しの前板が周囲より少し薄い色なんですが、1~2か月で
馴染ん来ると思います。
この辺の色合わせは毎回頭が痛いですね。
引き出しの引手は思い切って小さくしました。
引き手だけがやけに目立つのはいただけませんものね。
左の縦位置の鏡板は嵌め殺しです。
左サイドに扉が1枚。
内部はこうなってます。
電話やPCのルーターが入ります。
配線穴は納品時に開けます。
逆サイドはこうなってます。
続いて電話台の横に配置する本棚を作るんですが、ちょっと寄り道。
1枚板の平面出しに使う治具です。
1枚板がすっぽ入る2X材の枠と、3mmのアルミのLアングルで作った
ルーターのレールで構成されてます。
そう、この間出てきたケヤキの板を削るための治具なんです。
切削自体はK君にやらせます。
仕方がないんで、脚部は私が作ります。
ええ、作りますとも!!
左の8つがバターナイフ。材はチェリー。
右6本は「斧折れカンバ」ペーパーナイフ。
最初中央寄りの2本を作ったんですが、どうにも不細工なので
作り直したのが右の4本。
バンドソーで粗々の輪郭をカットしたら、あとは小鉋・南京鉋・切り出しナイフ
と、全て手作業なんで、これだけ作るのに1日半ほどかかります。
これは全くペイしないですね〜。
ま、家具を発注してくれた人におまけで進呈しましょうかねえ。
]]>
いつも行く恩納村のゴルフ場に行ってびっくり。
真新しい、バブリーなクラブハウスが出来てるじゃないですか。
聞けば4日前にオープンしたばかりとのこと。
以前のクラブハウスはかなり老朽化したもので、従業員の接客態度も
悪く、どちらかというと「あまり行きたくないコース」って感じでしたが、
見違えるような変貌ぶりです。
建物のついでに、従業員も新しいメンバーに若返り、接客態度も変わっていました。
多分経営陣も大幅に変わってると思います(推測ですがね)。
接客態度なんてものは、経営陣の日常の言動を反映したものにすぎないので、
そのように推測する次第です。
コースもあちこち改修されていました。
本部の町からフェリーで30分の沖合に浮かぶ「伊江島」の姿。
20年以上前から一度は行こうと思っていましたが、今回決行。
写真は借用で、行った日は曇天・霧雨のどんよりした天気だったです。
中央部に小高い山(標高176m)がぽつんとあるだけで、あとは
マッ平らな、何の変哲もない島です。
この山、城山(グスクやま)っていうんですが、土地の人は
伊江島塔頭(タッチュウ)って呼んでます。
標高100mプラスにある展望台兼土産物店のところまで車で
行けます。
残り70m弱は、岩肌に付けられた急傾斜の鎖付きの階段を
上って頂上に至ります。
こんな感じです。
いや、登りましたよ。ここまで来て登らない訳ないじゃないですか。
写真みたいな好天じゃなく、小雨が強風で吹き付ける悪条件だったです
けど。
おまけに足元は島草履(ビーサンのことね)。
吹き付ける霧雨が寒く、強風に煽られながら急斜面を上るのはかなり
怖かったですよ。いや、下りの方が倍ぐらい怖かったです。
景色?見てません!!
高所恐怖症じゃなくても、下の景色を見る余裕は無かったです。
僅か70m弱ですが、翌日から腿が張ってつらかったです。完治まで
4日かかってしまいました。
海岸沿いにある海食洞。縄文人が住んでいて、出迎えてくれたんじゃあ
ありません。いつもフルアテンドしてくれる琉球人の友人「アラカキ」
さんのむさくるしいお姿です。
ナントカ(忘れた)っていう海岸の断崖。
地下水が湧き出していて、昔は断崖の下まで水汲みに行ってたらしいです。
写真が寝ててすみません。何故か回転できませんので、ご容赦。
これは伊江島じゃなくって、本部の一角。
「備瀬」っていう、本部半島の先端にある「フクギ並木」で有名?な集落
の外れにある「ワルミ」(多分ワレメの現地語よね)っていう場所です。
普通の観光本には載っていない、ウルトラマイナーな場所のはずだったんですが、
ご覧のとうり。
会話は全て中国語。上海語と広東語が多く、北京官話は聞こえませんでした。
こんなところまで来てるんだねえ。
新婚と思しきカップルの、ね〜ちゃんの方が、場違いにヒラヒラの派手な
ワンピースで写真をとってもらってたのが、馬鹿馬鹿しくて面白かったです。
本土に帰ってから3日ほどは疲れで仕事(木工ね)になりませんでした。
以上、遅ればせながら沖縄ツアーの報告でした。
]]>
スツール3脚が完成しました。
座幅40cmの一人掛け2脚と、座幅80cmの2人掛け1脚です。
脚部はウオルナット、座面はハードメイプルです。
座面の奥行きは27cmと浅めの設定にしました。
新しいデザインの物にしようと試作をしてみましたが、結局
今までのものに近い感じになってしまいました。
来客が多いときの予備の食卓椅子なので、使わないとき、邪魔にならない様に
こういう風に置いてもらいます。
妻手側の幕板を工夫して、座板が浮いているような取り付けにしました。
浮き分は1cmですが、座板の周囲を1cm分シェイプしてあるので
2cm浮いているように見えます。
こういうデザインは好き嫌いがあると思うんですが、OYA-G的には
必須のデザインですね。
いや、施主様がどうしても嫌なら引き下がりますがね・・・・。
これは2人掛け用。 座板が撓む恐れがあるので、幕板中央部にも
座板を支える幕板を配置しました。
脚下部の桟の構造は、一人掛けと違う配置になってます。
強度的にはオーバースペック気味です。
試しに座って前後左右にゆすってみましたが、ビクともしません。
週明けから琉球方面に出張予定なので急ぎ完成させて納品しました。
次はこんな感じのもの。
チェリーの電話台です。
スツールの塗装に入った時点で部材加工に取り掛かって、7割がた
進んでいます。
これは出張から帰って完成させましょうね〜〜〜。
じゃ、いってきま〜〜〜す。
]]>
え〜〜〜と、これは何かっていうと〜〜〜、
元奴隷兼弟子、今木楽亭の営業担当兼得意先(もうからんけど)のK君から
預かったケヤキの1枚板の平面出しをしているところです。
元々弊工房奥の和室にあった座卓なんですが、改装の時邪魔なので捨てようと
思っていたら、K君が欲しいっていうんで持ち帰らせておいたものです。
BEDを納品に行ったとき、脚を取り外され、変な形にカットされて庭の片隅に
放置されており、盛大にお椀反りした姿になっていました。
「この反り、どうやったら直りますかねえ?」って言うんで、
「直す方法はあるけど君には無理。道具は貸すし、やり方は教えるから
暇なときに工房に来て自分でやんな。」
ってことで、持ち帰っておいたんですが、いつまでたっても音沙汰無しなんで、
嫌々始めたって訳です。
厚みは80mm位あって、反りを修正しても60mm弱には上がるだろうと見当をつけて、
先ずは乱暴に手持ちの電気カンナで横摺り・斜め摺り。
粗々平面が出たところで裏面の鉋掛けに掛かった処です。
裏面の平面出しが8割方終わったところで暫く時間を置きます。
というか、鉋掛けでへばってしまって、暫くこいつの顔は見たくありません。
材の動きが無いようなら裏面を仕上げて、表側をルーターで厚みを決めながら平面出し。
最後に表の仕上げ鉋を掛けて終了ですが、多分全部私がやることになるでしょう。
まんまとはめられた気がしなくもないです。
あ、今日の本題はこれ。
杢のカエデの長皿。 表は拭き漆、裏は漆に錫を蒔きます。
このサイズが2枚と、少し短めが1枚で始めて、拭き漆14回目まで
進んで来ました。
「お〜〜、なかなかいい艶が出てきたなあ。あと10日ほどで
裏に掛かれるなあ。」
と思いながら、ムロの水溜め用のバットにやかんで水を張っていました。
ふとした拍子にこいつを置いていた渡し板が動いて落ちそうになったので、
素早くキャッチし、落下はまぬかれたのですが、翌日こうなってました。
中央部にこういう傷跡がクッキリ。多分やかんの口の部分が当たったんだと
思います。
修復不能!!ここまでの漆は全て剥がして、一からやり直しです。
完成まで事故無く進んだことが無いんだから。まったくもう〜〜〜〜〜。
は〜〜〜〜〜〜。
]]>
新しいデザインのスツールの、1回目の試作品を組んでみました。
前後の脚が左右に45mmずらしてあります。
工房から中国山地に20キロ程入った、江戸時代に栄えた街(ということは、
今は寂れているってことね)にある家具メーカーで見つけたアイディアなんですが、
横方向のブレに強いってことで、いつかトレースしてみようと思ってたんです。
座板は幕板から20mm浮き上がった位置にあります。
頭の中に浮かんだ内容をそのまま形にしてみたんですが、どうにも不格好でいけません。
どこがどういう風にいけないのかもよくわかりませんが、座ってみようという気になりません。
気になる部分を少しづつ修正しながら図面の書き換え。
で、試作品2号が完成。 座面の浮き上がりを20mmから10mmに、
30mm角だった脚は26X40mmに変えて外側をシェイプ。
長手方向を35mm伸ばして座面の幅一杯にしてみました。
大分お落ち着いてきましたが、今回の試作はここで休止します。
なぜかって?
美しくないです。
見た目の違和感や不安定な感じはあるんで、当初の目的には近づいているとは
思うんですが、それがどうしたって感じなんです。
要するに、初期のアイディアに囚われていて、身近な家具として使うレベルに
達していないです。
反省して出直します。
従って、受注分のスツール(一人掛け2脚+2人掛け1脚)は今まで通りの
シンプルなものにします。
4日ほど時間を無駄にしましたが、これは仕方ないでしょう。
]]>
8年ほど使い倒した「ガラス修正器」の切れが極端に落ちてきました。
焼結ダイヤモンド砥石で、砥石の修正専用なので独特のパターンの溝が切って
あります。
シャプトンってメーカーのもので、購入価格は1万6千円だったと記憶しています。
こいつを入手してから砥石の修正が格段に速くなって、重宝していました。
それまではHCで売っている安物のダイヤモンド砥石を使っていましたが、
1/3以下の時間で平面が出せるようになったんです。
砥石の平面修正で時間が掛かると、研ぎに回せる時間が減るのでストレスが溜まり、
研ぎの作業が億劫になったりしますので、随分助けられました。
ここ半年ほど砥石の修正に時間が掛かるようになっていました。
私的にはそこそこ高価な物なので、我慢していましたが、思い切って買い替えようと
思いましたが、シャプトンの「ガラス砥石シリーズ」が販売中止になっており、
同じメーカーの新作の修正器は5万前後もする値段で売られています。
しがない年金生活者にはこの値段は出せません。
こういう時には「曼荼羅屋」に相談するに限ります。
「シャプトンのガラス砥石シリーズの修正器を8年使ってきたが、切れ止んだ。
<空母>って奴があるらしいが、高すぎて手が出せん。何とかしてくれ。」
「<空母>はお勧めいたしかねます。高いからって長持ちするって訳じゃあないんです。
ここは<なおる>で行きましょう。 電着ダイヤモンドじゃなく、研磨剤を使う鋳物
で、平面の減りも予想外に少ないです。価格もお手軽です。」
ということで、「なおる」君が送られてきました。
いかつい溝で幅広。荒目と中目の研磨剤に、曼荼羅屋が付けてくれた仕上げ砥石用の
極細目の研磨剤がセットです。
ついでに砥石も#1000・2000・3000を1丁づつ。
これでドレッサーで頂いたお代が佐世保方面に移動してしまいましたが、
それはまあ、致し方のない事です。
赤ちゃんのミルク代を出さなきゃあいけない身分でもないので、笑って
やり過ごせます。
使用後30分の状態です。全体に錆が浮いてます。
#1000〜#3000の砥石は「中目」の研磨剤で、砥石を下に置いて、修正器を
手に持って擦りますが(私の場合はってことよ)、修正器が重いのがちょっとした
難点ですかね。但し、擦り合わせの時間は極端に短いので我慢できる範囲内です。
この写真じゃあ解らないけれども、全体に研磨剤の細かい傷が出来てしまいます。
写真に写っている黒い擦り跡も残ってしまいます。
曼荼羅屋の親爺は極細目のパウダーで仕上げろっていうんですが、この傷を消すには
駄目になりかかっている「ガラス修正器」の方が早いです。
死に掛かっていた道具が新しいミッションで甦るのは、何とも気分の良いものです。
取りあえず問題解決です。
引き続き前回のスライド丸鋸の集塵BOXの結果報告です。
こういう風にセットします。
BOX内には幾分の屑が残り、時々掃除する必要があるので、テーブル甲板への
固定はL字型の部材を蝶型ボルトで固定し、簡単に取り外せるようにしました。
スライド丸鋸自体のメンテにも、簡単に着脱できることは必須条件です。
今まではこの部分に「なんちゃってサイクロン」を繋いで使っていましたが、集塵率は
半分以下って感じでした。
周辺に切り屑が散乱して、どうかすると日に何度も周りを掃除していました。
多分ですが、舞い上がった屑を大分吸い込んでいたと思います。
排水パイプはBOXの向こう側の集塵ダクトに差し込んであるだけです。
試運転の結果です。20センチ幅の材を30カットした状態。
フェンスの手前には多少屑がありますが、フェンス奥側は殆ど屑がありません。
逆サイドも同様です。
感覚的には95%以上の集塵率だと感じています。
予想以上の集塵効果で、びっくりしました。
BOXがあると、気分的にはあまりすっきりしないんですが、この結果なら
文句はありません。
気分の方はそのうち慣れてくるでしょう。
今日から変形スツールの試作に入りました。 脚部はこんな感じ。
妻手側の桟は脚と、相手側の幕板につながっています。
妻手幕板を脚上部に20mmかさ上げし、側に座板が乗ります。
正面から見るとこんな感じです。
細部の意匠的な加工は明日かな。 大体想定通りの仕上がりには近づいて
いると思います。
狙っているのは、左右にずれた脚部の違和感と、浮いたように感じる座面の
不安定な感覚です。好き嫌いはあるでしょうけどね。
ワタクシとしては、四角四面の物ばかりは作りたくないし、かといって曲線だらけ
だったり、絵画的装飾には全く興味が無いので、こういう不安定な外観の物も
作ってみたかったんです。
]]>
塗装して完成です。
塗装の標準仕様は、「木固めエース」2〜3回のあと「蜜蝋オイル」仕上げ
です。 木固めエースだけだと、乾燥後に表面が白けたように見えることが
あるため、蜜蝋オイル(みんなが蜜蝋ワックスって呼んでる、蜜蝋を乾性油で
湯煎したもの)でしっとり感を確保します。
使う時はこうなります。鏡の前の窪んだスペースに、化粧道具を置いて
使えます。
鏡はこういう風に下と左右の金具で固定しますが、下の2つは
キッチリとビス固定。左右は金具が動く程度にビスの締め込みを
甘くします。
鏡をセットする前は金具をこのように外側に寄せて置いて、鏡を
入れてから幅を寄せて装着完了です。
日曜日に施主夫婦が工房に受け取りに来てくれました。
自分としてはいくつか不満な点があったのですが、それなりに
満足して貰えたようで一安心です。
反省点を1つだけ。
甲板の手前15センチぐらいが、奥側に比べて色が薄いでしょ。
甲板は14センチ幅2枚と8センチ幅1枚の3枚で矧いであるんです。
3枚とも23センチ幅ぐらいの同じ荒材から取ったんですが、
手前の1枚だけがほんの少し色が薄いようには感じてたんです。
塗装前は気になる差ではなかったので、「ちょっと引っかかるなあ」
ぐらいの気分だったんですが、塗装を始めてビックリ。塗料の吸い込みが
全然違っており、色の差が拡大する方向に動いてしまったのです。
今までにもこういうことはありましたが、ここまで差が付いたのは
初めてです。 油断大敵じゃねえ・・・・。
次回作の木取りのタイミングが悪く、シーズニングの期間が足りないようなので
2〜3日の空白期間が出来てしまいました。
次回作はこれ。前足と後ろ足が左右にずれた、不思議な構造のスツールです。
模型はずんぐりしていて不格好なんですが、寸法を修正して華奢なフォルム
に仕上げるつもりです。
受注したのはスツール2脚と、幅85センチの2人掛けのベンチ型スツール1脚
なんですが、それぞれ工房でキープする分を1脚づつ余分に作るので
計5脚を作ります。
続いてチェリーの本棚と電話台。これはペアで作ります。
そのあと期待?の人形用ショーケースです。 ま、4月後半ぐらいから掛かる
事になるでしょう。
アイドリングタイムを使ってこんなものを作ってみました。
これは何かというと、スライド丸鋸の集塵用BOXです。
工房移転前から構想していたもので、専用の集塵機まで買ってあったんですが、
何となく手が廻らなくて、今日まで作れなかったんです。
作れなかったのは、効果に確信が持てなくて、ダメだった場合は時間を無駄に
しただけに終わる訳で、そのことが恐ろしかったって事もあるんです。
効果については次回報告します。
こんなものを買いました。「皮切り包丁」です。
刃先角を修正し、全体に少し湾曲した刃にしながら研ぎあげ、
鞘を作ってあげました。
鞘と、柄の仕込み口周辺には布着せして漆塗り仕上げにします。
鋼は安来鋼青2号。見かけは貧弱ですが、よく切れます。
これは螺鈿の時、貝を切るのに使います。
]]>一緒に購入した取り付け金具の不具合で2日間作業が止まってしまいました。
上の2つが鏡と一緒に送られてきたもの。
下の4つが追加で送られてきたものです。
左が最初の物で、右が追加分です。
間違いではないのです。最初の方が緩衝材のスポンジが厚く、
追加分の方が薄い事を覚えておいてください。
左の方で、金具全体の厚みは10mm、板厚1mm、スポンジの厚み4mm
です。鏡の厚みは3mm。
これだと緩衝材と爪の間に1mmの隙間ができて鏡が固定できません。
すぐにTEL。
「すみません、鏡と金具の間に隙間があって固定できません。
そういうものなんでしょうか?金具は5mm用と3mm用があるって
聞いたんですが、ひょっとして間違って5mm用を送られたんじゃあ?」
「あ、隙間がありますか。隙間があってはいけないんで、こちらの間違いですね。
すぐに3mm用のを遅らせて頂きます。本日発送で明日着荷になります。
ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」
で、送られてきたのが右の緩衝材の薄い方って訳です。
これってどういう事?日本に来て間がない留学生っていう風でもなかったんだけど
・・・・。
もう一回電話しようと思いましたが、更に2日の停滞は我慢なりません。
HCに駆け込んで5mmのスポンジを買ってきました。
貼られていた粘着テープの上に更に粘着テープを貼って隙間を無くして
あげました。
左が最初のもの、右が自分でやり替えたものです。
最初からこうしておけば2日間の停滞は無かったのに・・・・・。
取り付け手順です。
下の2つはビスでしっかり固定します。
左右の2つは長孔になっており、金具が動く程度にビスを打って、
鏡の幅より広くセットします。
金具を取り付ける部分は6mm掘りこんでおきます。
上から鏡を差し込んで、金具を鏡に密着するように寄せて完成です。
まだテスト段階ですので、金具に付いたブルーの保護シートは
付けたままです。
甲板に鏡をセットして、組み上がった状態で開閉がうまくいくかどうか
現物確認しないことには組立てが出来ないんです。
全ての部材が揃っており、組立て寸前だったんですが、ここにきて2日間の
停滞は痛かったです。
確認が終わったので、甲板が乗る上部の桟を組みました。
真ん中の横方向の部材の向こう側は27度にカットしてあり、
そこに鏡の付いた部分が当たって止まります。
この部材は甲板との間に5mmの隙間ができるようになっており、
鏡が当たらない様にしてあります。
え?黒っぽいラインはなんだって?聞きたい??
いえね、シナベニアが嵌まってるでしょ。その嵌めこみ溝を切るとき、
間違えて上の方に溝を切ってしまったのですよ。
途中で気づいたんですが、時すでに遅し!!
間違えた方には後からローズウッドを差し込んで、いかにも最初から
こういうデザインでしたっていうふりをしてるんです。
妻手側は既に組み上がってます。
組み上げと塗装、甲板のセットと引き出しの調整であと3〜4日
で完成します。
2日間遊んでた訳じゃありません。
10年ほど前に買って、主として面取りに使っていた小鉋の
口埋めをしてあげました。
今回は木口面で「富山大学」式。
仕上げ鉋レベルに復活しました。
次回作の模型。 壁面のコーナーに置くショーケースです。
う〜〜〜ん、トップヘビーで何ともバランスが悪いなあ。
う〜〜ん、大分良くなったけど、ちょっと威張ってるみたいで
重いなあ。
これならどうじゃ。 もうちょっとかな?
工房移転(2年と5か月前)以前に受注したんですが、構想が
纏まらずに延び延びになっていました。
幅1m弱、高さ1350ぐらいのそこそこの大きさのショーケース
ですが、これ、何だかわかりますか?
わかる訳ないよね。
「バービーちゃん」の洋服を入れるんですと。
いい年こいたおばさん、いや、オねいさんが、全く何考えてるんだか。
上部の見えている部分は全てガラスを嵌めます。いや、アクリルですけどね。
つまらない人形ケースを作っていたのは、こいつを作るための練習だったんです。
しかし、まだ解決しなければならない課題があります。
もう少し待ってくださいね。
図面を書き始めました。課題は作りながら考えることにします。
こいつの前に2〜3点小品を作るんで、仕掛かるのは3週間後
ぐらいかな?
]]>製作中のドレッサーの途中経過です。
脚を繋ぐ幕板に乗せて、開閉機構のチェックをしています。
真ん中の切り込みの部分が開閉できるようになっていて、使った後は
こういう風になります。
甲板の厚みは20mm、切り込み位置から30mmの所に8mmの丸棒を仕込んで
あります。可動部側(鏡の付く方)はキッチリの径で接着固定、反対側は8.5mm穴に
してあります。
ぴったりの位置に正確に垂直な穴を開けるのはなかなか難しいです。
治具を使っても、2〜3度練習してからでないと上手くいきませんね。
開いた状態。
横方向に渡した桟の向こう側に27度のテーパーが切ってあり、
ストッパーになっています。
ストッパーの桟は甲板下部から5mm控えた位置になっており、3mmの
鏡が付いても桟には当たらない様にしました。
と思っていたら、鏡の業者に電話で確認したら、取り付け金具の厚みが7mm
位あるとのことで、どうしようか悩んでいます。
今悩んでも仕方ないので、現物が到着してから考えます。
最悪の場合作り直しでしょうね。
その他の部分は引き出しを含めてすべて組立て寸前まで進んでいます。
初めて約束より早く出来上がりそうです。
]]>
既に使用中の「作業台三郎」、完成しました。
4本の長手桟の内側に2X材で枠を組み、その中に引き出し7枚と開き扉の
収納棚を仕込みました。
引き出しの前板や扉は、甲板の框に合わせてチェリーを奢っておきました。
扉周りに2Xが見えているのが安っぽいでしょうか。
右妻手側には便利使いの鑿掛けを設置しましたが、これは次郎の時の
ものをそのまま流用。
こちら側の浅めの引き出し4枚は、主として鑿の収納に使います。
1段目=追い入れ鑿10本組、2段目=平待ち鑿10本組、
3段目と4段目はその他の鑿や彫刻刀が入ります。
組み鑿はこのまま引き抜いて作業台の上に置いて使えるように
なっています。
逆側は少し深めの引き出し3枚です。
比較的使用頻度の高い小鉋を入れておきます。
左側の妻手に鉋掛け。使用中の鉋の仮置き場です。
開き戸の中はサンダーやビスケットジョイナー、トリマーなどの
手持ちの電動工具が入ります。
今までは外の物置に置いていたので、使うたびに取りに行かねばならず、
多少不便でした。
次郎は先週末に予定通りK君ちに引き取られて行きました。
次回作はこういう物です。
と言っても、これじゃあわかりませんよね。
これならわかる?施主様に見てもらうために模型を作ってみました。
小さな鏡台です。鏡部分は開閉式で、使わないときは小振りなテーブル
に見えるようにします。700*700*380ぐらいのサイズです。
1/5模型ですが、引き出しがバランス悪すぎますね。もっとシャープに
見えるようにします。
あ、模型の鏡部分は、その辺に転がっていたアルミテープを貼っただけです。
まだ開閉機構が決まっていません。作りながら考えます。
]]>
去年の3月から漆教室に通い始め、4月に木地を作った「銘々皿」がやっと
完成しました。
作った木地は6枚。今回完成したのは4枚です。
残り2枚はまだ途中工程で手こずっています。
漆がこんなに難しいとは想像していませんでした。
一体何度やり直したか覚えていません。
布着せーー地錆+研ぎ3回ーー錆3回+研ぎ3回ーー拭き漆--黒漆+研ぎ5回
ーー伊勢早2回--胴摺り--伊勢早2回--蠟色磨き
っていうのが師匠が指定した標準手順なんですが、
黒漆の塗り厚が足りないのでゴミが沈んでくれないーーそのせいで研ぎを強くしないと
平面が出ないーー強く研ぎすぎて前に塗った面まで研ぎ破ってしまう
角の部分を研ぐと、研ぐ力が強く掛かりすぎて地錆部分まで研ぎ破ってしまう
厚塗りしすぎてしまって表面に梨地様の皺が出来てしまう(最悪なんです、これ)
伊勢早が乾燥しすぎて、蠟色磨きしても艶が出ない
エトセトラ・エトセトラで、泣きながらやり直しを重ねて今日まで来ました。
8か月で何とか完成したのがたったの4枚です。
その4枚も、正確に言うと不合格品。
もし¥1500/枚で売るとしたら、たぶん誰も買わないと思います。
いや、恥ずかしくて人様に売る事なんてできませんってレベルなんです。
多分初期工程の正確さが足りないんだと思います。その時の気象条件に合った漆の粘度
と乾燥条件の選定も経験不足です。
塗りの時の刷毛の使い方もダメ。研ぎの力加減も大きな課題です。
「ここまで艶に拘った人はあなたが初めてです。1年もしたら私を追い越すと思います
から、落ち込まずに続けてください。」って、師匠は励ましてくれるんですが・・・・。
4枚は2対になっています。
1枚は左上がりの銀の蒔絵、対になるのは右上がりの金蒔絵です。
金蒔絵の方はこんな感じ。
銀の方はこんな感じです。
馬鹿高い「大間のマグロ」の大トロ1貫を乗せて食べたいものです。
もう、漆はやめようかな・・・・・
いやいや、このままやめたら、負け犬だもんね。あと50年生きるとしたら、
そのうち何とかなると思って精進します。
ごきげんよう。
]]>これです。
順次買い足して、一時は25本以上あったのですが、残すところ12本。
内4本も竿尻の脱落防止用の突起が機能しなくなったり、締め込みネジ先端の可動顎
(丸い部分ね)が外れかかったりして余命僅かです。
何より、固定顎先端のプラスティック部品がありません。
この部品はすぐに外れてしまい、気づかずにいると所在不明になってしまいます。
壊れやすくてショボいクランプですが、圧倒的な価格の安さが取り柄なんです。
しかし、ここ3〜4年前からいくら探しても店頭から姿を消してしまい、困っていました。
(みんなも困ってるよね)
見つけました。 但し、お値段は倍の200円。その代わりという訳ではないんでしょうが、
有効長200mmと、以前の倍になっています。
懐は50mmのまま。
左が従来品、右が新規開発品。
値段が倍になったと言ってもたったの200円です。
これで頭痛の種??が一つ解消しました。
抜けやすいこの部分には両面テープを張っておきます。
これでそうそう簡単には抜けないと思います。
とりあえず20本ゲットしておきました。
微妙に不揃いで、さすが中国産の雰囲気全開ですが、腹も立ちません。
200円ですもの。
でも、さっきの抜けやすい部品ですが、従来品に比べて1mm弱、横幅が狭くなっていました。
ダイソー君も改良努力はしてるんだねー、感心カンシン。
三郎は稼働開始しました。急ぎ引き出しやらの収納部分を作ります。
]]>製作中の作業台三郎、ほぼ完成しました。
先に甲板下のスペースに設置する引き出しや収納を作ろうと思っていましたが、
加工した材が動くと、組み上げられなくなる可能性が大きいので、先に組み上げることに
したんです。
妻手側にフロントバイス、長手左端に国産の木工バイスを配置するのは、今までの
作業台と同じです。
国産バイスの位置にショルダーバイスを付けるかどうか随分悩んだんですが、結局
却下しました。
確かに有用だと思い、一時は必須と思っていましたが、框部分の構造が複雑になって、
手間が掛かりすぎる事、長手左側に大きな突起部分があるのは、身体の動きが制約される、
つまり「邪魔」になる可能性が大きい事、今まで特に不自由を感じなかった事などで、
同じ形に落ち着いた訳です。
皆がやってるように妻手側にフェイスバイスを配置して任意の長さの材を固定するスライド
部を設ける事も考えましたが、今までのやり方で不自由を感じていないので、これも却下。
部材は引っ越し前に揃えてあったので、取り掛かれば思ったより早く形になりました。
W/1260・D770・H800 です。
次郎に比べWが150長く、Dは30短くなっていますが、ほぼほぼ同サイズです。
違うのは重さ。ざっと計算しただけでも2.5倍ぐらいにはなっています。
逆サイドから。
甲板の真ん中の開いた部分には着脱可能な材を置いて、中央部でクランプできるように
します。次郎での経験では、これは有用です。
無塗装で行こうと思っていましたが、汚れや接着剤の付着除けに蜜蝋を塗ることに
しました。 脚部は塗布済み、甲板部はこれからです。
邪魔者になった次郎は、外作業場に出しました。
ちょっと寒いけど、2月上旬の引き取りまでここで我慢して貰います。
この部分には苦労しました。 いえ、苦労というより、不良品かと思って捨ててしまう
ところでした。
クイックリリースの機構部なんですが、バイスを締め込もうとすると「カタッ」という
音がして締めこみが緩むんです。
突起の付いた部分は円筒を2枚に縦割りしたようになっており、向こう側にもう半分のパーツがあります。
ハンドルを緩む方向に回すと2枚のパーツが割れて自由に動かせるって訳です。
締め込む時には向こう側のパーツが自重でこちら側に倒れ込み、手前側のパーツを押して、
画面下の突起に手前側のパーツを押し付けた状態になって、ネジが噛み合うんです。
よく観察してみると締め込んで行くとき、この2つのパーツが写真で左の方向に僅かに動いて、左の
4mm程の隙間が無くなり、右の方に隙間ができます。
さらにじっくり観察すると、その僅かな動きの時に接触している突起部分が微妙に動き、
向こう側のパーツを押し戻してしまう様です。
ほんの思い付きというか、ダメもとで2つの突起部の当たっている部分の塗装を
ヤスリで落としてみました。
何という事でしょう!あっさり問題解決。塗装面の凹凸が原因だったんですね。
問題解決までに半日以上掛かりました。
でも、このバイス、他にも買った人がいるんじゃないだろうか?
みんな問題なく使ってるんだろうか?
このバイス、形状やサイズ・CHAINAの刻印、表面感など、グリズリーのバイス
そのものなので、中国のグリズリーの委託先から仕入れて(もちろん黙って)売ってる
に違いないと思うんですが、売ってる人は多分自分で使ったことは無いので、こういう
不具合には気づいていないと推察されます。
中国産の安物を買うと、いつもながら思わぬ不具合に遭遇しますね。
ま、これも楽しみ?のうちかもね。
SEE YOU
]]>
脚部の加工はほぼ95%ぐらいまで進み、もう少しで組立てに掛かれます。
でも、組んでしまうと置き場所に困りそうなので、ホゾ組みになっている
妻手側だけを組み、引付ボルトで組む長手側は最後に回します。
その間に甲板の框組部分の加工を進めます。
写真の黒いバイスは、isuakiraさんに教えてもらってGETした、クイックリリース
機構付の物です。今の作業台に付いているのと全く同じ物の様で、違うのはクイックリリース機構と
ペンキの色だけです。
値段は半額!!得したね。
こいつも買ってから2年以上放置してました。梱包さえ解かずに放置してたんですが、
不具合があってもクレーム期間は過ぎてますよね。
これが甲板の框部分の部材。
ショルダーバイスを付けようか? みんながやってるようにフロントバイスを装着しようか?
随分考えましたが、基本的に現状の仕様に準じて、シンプルに仕上げる事にしました。
この辺の事情は次回ですね。
一気に仕上げればあと3〜4日ってところですが、実はそういう訳にはいかないんです。
三郎が完成すると次郎(今使ってる奴ね)は邪魔者になります。
そこで、次郎は元奴隷兼弟子のK君に払い下げることになってるんですが、K君の
受け入れ準備が遅れている様なんです。
そういう事情で、先に甲板下に組み込む予定の引き出しやら物入れやらを先に作って
時間稼ぎをします。
2月上旬、それも全般の方までしか待てませんからね、K君。
10日過ぎたらそっちの都合は無視して庭先に納品しますからね。
次回は甲板の框部分の仕掛けなんぞをUPしましょう。
SEE YOU!!
]]>
「作業台三郎」の甲板用の板の集積。
28mm*40mmの角材を11本矧いで31センチ弱の幅の板2枚を作りました。
3年前の11月に今の工房に引っ越してきたんですが、移転したら作業台を新調しようと、
使い道のないタモを切ったり張ったりして材料を整えておいたんです。
引っ越しから丸2年、粗取り状態で放置しておいたんですが、意を決して取り掛かりました。
というか、この板矧ぎを効率的かつ上手にやってのける方法が思いつかなかったという
こともあったんです。
大竹さん(知ってるよね?)のブログを見ていてピンときました。
これは最後の11本目を矧いだところです。
糊を付けるー目違いが出ない様に両側からアクリルの板を当ててクランプー幅方向
をクランプで圧着ー5か所をビス止めー圧着時間経過後ビスを抜く
という作業手順で、1本ずつ積層していくんです。
作業台の甲板にビスを残して置くわけにはいかないので、一度に出来るのは1本だけで、
時間は掛かります。
接着剤は速乾性の白ボンドなんで、圧着時間は1時間半ほどです。朝から始めて
夕方までに5本が1日に可能な進行で、この写真は3日目の朝1番の写真です。
1時間半、何をしてるんだって? やることはいくらでもあるんです!!
目違いは殆どなく、キッチリ着いています。
この後自動鉋に通して目違いを払いましたが、40mmの材料で仕上がりは38mm強
になりましたので、うまくいった方でしょう。
甲板はこの板2枚と、周囲の框(山桜)で構成します。
框の方は組手(包み蟻)まで進んでいますので、ここからはそれ程悩むことなく
進行すると思います。
引き出しや、電動工具などの収納、鉋掛けなどを組み込もうと思うので、
時間は掛かるでしょうけれど。
年初に大物をやっつけて、次に予定している複雑で繊細さを要求される作品に
取り掛かる気力を充実させようって魂胆です。
]]>明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
例によって更新に間が開いてしまいましたので、12月のまとめから。
麻雀テーブルを作り変えました。
変えたのはこの部分。
右が最初の脚部ですが、テーブルトップが左右に揺れるのです。
理由はよくわかっていませんが、イライラするので思い切って作り変えた次第です。
小さなテーブルトップを付けて、ちょっとした物置に使って貰います。
捨てるのは癪ですものね。
「おむすびコロリン子供椅子」(=シンプル式)5脚完成。
注文があったのは一番後ろの背の高いもの1脚なんですが、1脚だけ作るのはつらい
ので、一度に5脚作ってしまいました。 4脚は在庫です。
これはまあ、室内物干しですね。使わないときは折りたたんで厚み20mmで収納できます。
脚を引っ張っているのは2mmのワイヤーと小さなターンバックルです。
高さ1400のハンガーラック。
こういう細工をするから時間が掛かるんですよね。
でも、この部分を単純に仕上げたのでは面白くないんですよね、OYA-Gとしては。
年明け一番に塗装して納品します。
というわけで年末31日の工房です。あちこちに散乱していた端材などを全て捨て、
大掃除をし、鉋や鑿の研ぎを済ませ、自動と手押しの刃の交換を済ませて、2016年の
仕事納めとしました。
年明けからは、工房移転以来の課題だった、「作業台三郎」に掛かります。
]]>
自宅のダイニングの椅子が壊れたので、新しく作りました。
4脚は背もたれの低い、背筋をまっすぐ伸ばして座るタイプです。
内2脚は座編み(いつものサイダ式です)、2脚は板座としました。
板座にしたのは、キッチンの上の収納に物を出し入れする時の
踏み台にする為です。
でもこの4脚は、まあ予備ですね。
常時使う2脚は背もたれの高い、8度だけ後ろに寝かしたタイプです。
ちょっとだけふんぞり返る?事が出来ます。
置いた時にはこのタイプで揃っている方が見栄えはするんですが、
加工が煩雑なので6脚全てという訳にはいきません。
お代もきっちり頂きましたよ。自分の口座からだけどね、フン!!
椅子とのマッチングが悪いので、テーブルも作り変える所存です。
椅子が終わったので、気になっていた小物を一気に片付けます。
先ずはまな板4枚。(ピンボケじゃなあ)
自宅で何枚か使ってきましたが、たまに使用中に反りやヨレが出ることがあるので、
最近は専らこの形(端嵌め付き)に落ち着いています。
1枚は自宅用、2枚が行先決定済み、残り1枚は予備の在庫です。
これは何でしょう?5つ分の小さな部材が並んでいますが、大体の形はわかりますよね。
こういう物になりました。
実はこれ、バターケースなんです。 バターを普通のプラケースに入れて冷蔵庫
に入れておくと、不必要に硬くなってパンに塗りにくくなりませんか?
こいつに入れておくと、適度な硬さが維持できるんです。(っていう話です)
何かの雑誌に載っていたんで、前から作ろうとは思っていたんです。
サイズは普通に売っている100gの細長い奴用です。包装紙は全て剥がして、
裸で入れて使ってください。
暫く自宅で実験的に使ってみて、結果良好ならマーケットリリースします。
まな板を作った端材で、大きなカッティングボードを作ってみました。
バンドソーでザクッと形を切り出して、あとは鉋数台を駆使して仕上げ。
今後の端材利用のために試しに作ってみました。
もう一工夫すれば物になると思います。
ま、これは冗談の部類ですけれども。
シンプル式(わかるよね)子供椅子5脚。
背の高いのは行先決定分。残り4脚は在庫分です。
2年ほど前に勤め先の娘の出産祝いで進呈したんですが、2人目の子供が出来、
よちよち歩きになってきて、兄弟で取り合いをしているっていうんで、最初の子供
用に少し大ぶりなのを作ります。
いえ、これは進呈するわけじゃあありません。何人かでお金を出し合ってプレゼントに
してもらいます。
「おむすびコロリン 子供椅子」って名前にします。
え〜〜と、それから、在庫しておいた「斧折れ樺」でバターナイフとペーパーナイフ
をそれぞれ10本ずつほど作ろうと思っています。
これが今年の最後の仕事かなあ・・・・。
]]>
10月初旬から今月初めにかけて、行事が目白押しでした。
10/8〜12 佐賀・小倉方面周遊
10/13 毛細管腫瘍摘出手術
10/14〜18 手術の傷のため木工は不可。漆に沈没
10/18・19 漆教室・抜糸
10/27 麻雀
10/28〜11/1 沖縄方面周遊
11/5 三木金物祭り
何と1か月足らずのうちに19日間も木工を休んでしまったのです。
これだけ休むと、身体がなまってしまって思うように動きませんね。
3月に漆修行を始めてから、木工の方がなかなか進みません。
それまでは9時前に工房に入って、5時に切り上げていましたが、
夕食を挟んで漆の練習をするので、4時前には切り上げる様になりました。
この1時間少々が随分効いているようで、仕事がはかどりません。
そうかって言って、身体は前よりきついのです。
普段は漆は1時間半ほどですが、場合によっては食後3時間以上掛かる
時もあり、夕食後は飲んだくれて早寝していた頃より格段に疲れて
しまいます。
そういう訳で、話題はたくさんあるのですが、PCに向かう時間がなく、
BLOGの更新もままならなかったのです、いえ、言い訳です、すいません。
今日の御題はこれ。
瞬間接着剤と硬化促進剤、ランダムサンダーです。
10月の佐賀・小倉周遊の折り、大川の材木店に行ってきました。
工場を見せてもらっていたら、兄ちゃんがテーブルトップに何やら液を付けて
サンダーでこすっていました。
「これはどういう作業ですか?」
「いや、小節なんかの割れやらの補修です。瞬間接着剤を垂らしてサンダーで
均してるんです。触ってみてください、完全な平滑面になってるでしょ。」
「お〜〜〜、ワンダフル。これはすごいや。」
その晩小倉に移動して、木工仲間との飲み会の席でこの話をしたら、
「あ、取り切れない逆目掘れにも使えますよ。」とシンプルさん。
な〜んだ、みんなこういう事をしてたんだ。そういえば硬化促進剤の
取説に「肉盛りの場合は・・・・・」て書いてあります。
知らなかったのはひょっとしてオイラだけ?
サンディングは専ら手でやっていたので、片手タイプのサンダーは持っていなかった
ので、モノタロウでゲット。 エアーサンダーの方が使い勝手がいいのは分かっているんですが、
私のショボいコンプレッサーでは騒音に耐えられないので電動式にしました。
ヒコ生えなんかの小さな節ですが、多くは中心部に小さな芯ヒビがあり、これは
幾ら鉋を掛けてもヒビが無くなることはありません。
チェリーの場合はこういう部分があります。 内部に出来た小さな空洞を樹脂を分泌して
埋めようとした跡でしょうが、樹脂量が足りずに少し疎になっており、触ると微かな
窪みが感じられます。
こういう部分は小節の前と後ろで逆目になっており、鉋ではなかなか逆目が取りにくいです。
今までは「しかたがないなあ。」と諦めていたんですが、一気に解決しました。
もっと大きな節の補修も出来ます。
これも材木屋の社長に教えてもらった方法ですが、そのうち実際にそういう場面に
遭遇したら報告します。
おまけはこれ。漆道具です。
左2本は蒔絵の時に金粉やらを撒くのに使う葦の筒で、片方に薄い絹の布を張ってあります。
大きな筆は周りに飛び散った余分な金粉(銀粉)を回収するのに使う筆。箒みたいなものです。
その右2本は漆の周辺の金粉を漆の上に掃き寄せる筆。
続いて絵筆。 その右は金粉を掬いとるサジ(銀製)。上のは金粉の包み紙を押さえておく
ミニ文鎮。 そして純金の粉(これは「平目」っていう、金粉を平らな形状に押しつぶした
もの。)
これで都合2万5千円強です。
漆って高い遊びですよね。
悔しいからって訳じゃないけど、こういう物を作ってしまいました。
HCで3mmのアルミ棒(¥240/m)を買ってきて、ペンチで適当な長さに切って、アンビルの上で
トンカチで叩いて製作。
左はさっきの「サジ」。 見てくれは劣るけれども十分に使えます。原価は30円強?。
さっきの銀製のは3千数百円。あなたはどっちを選びますか?
その右は沖縄に行った時「琉球漆体験工房」で使っていた金属製のへら。
「堆錦」っていう沖縄特有の漆工芸で、葉脈なんぞの窪みを付けるのに使います。
先端は薄くなっていますが、刃が付いていないので力加減で強弱をつけた溝を
つけます。 使うことは無いんだろうけど、忘れないうちに製作。
その右は、一番右の「葦」の筒の内部を削る道具。
和竿の内側を削る道具みたいなものですが、相手がヤワな葦なので、こっちもヤワな
アルミで十分です。
木工?チンタラチンタラですが、椅子6脚の内4脚まで完成しました。
残り2脚ですから、あと1週間ほどで完成でしょうね。
頑張りまっす!!
]]>
あれは去年の5月の連休明け、ギャラリーオープンのために受注した家具類20点ほどを
一括納品したっけなあ。忙しかったなあ・・・・。
と、思い出にふけっている場合じゃあないんです。
写真はそのうちの1点で、背もたれ付のスツール君です。背もたれは本当は無い方が座りやすい
んですが、持ち運び安いように付けただけです、
実は、これは大変な失敗をしているのです。注意深く見ると、どこがいけないかわかりますよ。
先日麻雀をしに行ったとき気付きました。
向かって左側の背もたれの取り付け位置をよく見てください。
何だか隙間があるような・・・・。
はい、パックリとこのように胴が切れています。
ギャラリーのオーナーは気づいていない様子ですが、だんまりを決め込む訳にはいかないので
その場で告白。
定規を当ててみると、座面の幕板の寸法に比べて笠木の寸法が4mm短いじゃないですか。
組立ての時はクランプで強引に締めこんで、接着剤の力で胴は付いてしまいますが、
そのうち後脚の力が勝ってこうなったってことですね。
「スンマセン、すぐやり替えます。」
「え?治るんですか?」
「いや、直りはしません。一から作り直します。」
「そう?何だか悪いわね(当然でしょって顔でした)。」
「スンマセン。超特急でやります。ごめんなさい。」
ということで、工房に持ち帰りました。
後脚は鋸でカット。工房用のスツールに格下げです。
実はこういう物が残してあったんです。
もう1脚分の加工済みの部材。
そのうち工房用に組んで使おうと思って取ってあったんです。
やは笠木が4mm短い!!
しかし、このパーツを作り直してあげればすぐに作り直せるって寸法です。
原因は何となくわかっているんです。
ホゾの長さが違うのが解りますよね幕板(真っ直ぐな方)が20mm、笠木
は16mmにしたと思うんです。
実は笠木のアールを決めるのに悩んで、笠木だけ後から作ったんです。
その時16mmにするか14mmにするか、ちょっとだけ考えた記憶があるんです。
微かな記憶ですが、3晩ほど考え抜いて思い出しました。
寸法は暗算でやったと思います。
馬鹿だねえ、ちゃんと確認しろよな。何度間違えたら気が済むんじゃい!!
ってとこですが、違う物は違う。
年のせいなんかじゃありません!元から粗忽なだけです!!
よいこの皆さんはちゃんと電卓で計算して、図面上に寸法を書き込む習慣を
つけてくださいね。
お詫びって訳じゃあないんですが、こういう物が完成。
引き出しの微調整前なので最後まで入り切っていませんが、塗装して微調整したら
納品できます。
材は例によってハードメイプル。
板組みの仕口は隠し蟻(天秤)組み継ぎ。
引き手は「片銀杏」型2号。(勝手につけた名前デス)
塗装は木固めエース3回塗り。
小さいけれども手の込んだイッピンでしょ?
以前に納品した整理棚の付属品です。
一部小さな引き出しを組み込んで欲しいという要望だったんですが、最初から引き出しを組み込むと
煩雑な部材組が更に複雑になり、私の技量ではうまく収まらないと判断したので、
後で別に引き出しBOXを作ることにしてあったのですが、半年以上遅れてしまいました。
本体の方は既に黄味が強くなっていますが、新規納品の引き出しBOXの方は白いまま。
ま、半年もしないうちに落ち着いてくると思います。
うん、まあ綺麗に収まってます。
80点ぐらい付けてほしいな。
SEE YOU
]]>
ありふれたウインザーチェア。 我が家のダイニングの椅子ですが、向かって左側の
座板がパックリ割れています。
買ったのは40年以上前なので、元は取ったと言えないことも無いんですが、
気分の悪い事があるので、公開しちゃいます。
900X1800のテーブルと椅子6脚のセットなのですが、6脚の内4脚が既に病死。
余すところ2脚なんですが、それも余命いくばくもないものと思えます。
10年ぐらい前、肘掛付の1脚が壊れ、程なくもう1脚あった肘掛付もアウト。
その後4脚残った写真の形状のものが2脚壊れたって訳です。
4脚とも同じ位置で座板が割れてしまいました。
なぜそういう事が起きたかは次の写真を見て頂ければ一目瞭然です。
裏からの画像。
この方が解りやすい?
四方転びの右前足の丸ホゾが、矧ぎ面の中央に空いています。
ご丁寧に背もたれの外枠も同じ矧ぎ面に配置されているんです。
この時代には高周波接着なんてある訳もなく、接着剤の性能も低かったとす思うんですが、
矧ぎ面はイモ継ぎです。サネなんか見当たりません。
接着剤が経年劣化し、矧ぎ面のホゾに力が掛かって矧ぎが切れたって訳です。
肘掛け付きのが先に壊れたのは、それだけ無理な力が掛かりやすかったからでしょうね。
この座面、僅か40センチ強の幅なんですが5枚矧ぎになっています。
しかも6脚分を同じ矧ぎ板から取ったと見えて、全て右前足が矧ぎ面に掛かってるんです。
職人は分かっていたと思います。 テーブル甲板を取った残りの、幅の狭い板を5枚
繋いで座面を作ったものと思えます。
最初の写真で、右から2本目のスポークがに違和感があるのが解りますか?
壊れたところを家人がセロテープを巻いて誤魔化しながら使っていたようです。
普通はこういう折れ方はしませんよね。
よく見るとこういう事になってました。
加工途中で破損したスポークを印籠みたいにして継いだものと思えます。
サネがヤワで、すっぱり切れたって訳です。
ここまでしますかねえ?「モッタイナイ」ってのとは違うと思うがなあ。
このダイニングセット、市内では古くから高級家具店として有名だった店の
物です。 当時の蓄えを生かして、今は賃貸マンション経営に転身して、一族
裕福に暮らしているようですが、こういう事をしてはいけません。
どこやらの県・市会議員やら、国会議員やらの公金詐取が蔓延しているようですが、
そういう事の根源は既に私たちの中に広く、深く育まれていたという訳です。
若い諸君には酷な言い方かもしれませんが、この国はもう駄目だね。
脱出できる者から早めに国外退避してくださいな。
あ、いや、椅子の話だったよね。失礼いたしました。
単なるゴミです。
その2=それはちょっと可哀想なんじゃない???
という訳で、急遽椅子6脚を作るよう指令が下りました。
先週末粗取りした6脚分の部材群がおねんねしてます。
材はブラックチェリー。
用途、体格、その他で4種類ぐらいになります。
サンプルとしても使えるしね。
「ま、急ぎ作ります。作りますけどお・・・お代は頂けますよね。」
「へ?お代?そんなの要るの?」
「い、い、要ります要ります。タダだと材木も買えなくなって、続けられなく
なるんです。」
「いくら?」
「グッとお安くしときます。破格の値段です。**万円ですけど、安いでしょ。」
「ふ〜〜〜ん、こないだのK君のベッドより高いじゃないの。」
「いや、あれは福祉活動っていうか、慈善事業っていうか、兎に角そういう類のもの
なんで・・・・。何とか・・・・・。」
「解ったけど、次のが壊れたら座るとこが無くなるんですからね。急いでね。」
「オッケー、サンキュベリマッチ!!急ぎます急ぎます。」
???????
「あのね、ちょっと聞くけど、そのお金どの口座から払ってくれるの?」
「そら、あーたの口座からに決まっとるでしょうが。何かご不満でも?
嫌なら払わなくって良いんですよ、私は。」
「あ、いや、ちょっと聞いてみただけで・・・・そう?やっぱり?
・・・・・・風呂入って寝よっと。」
第3話は次回。乞うご期待。
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完成しました。
仮組みは、工房内ではスペースが無いので、工房奥の6畳の和室でしましたが、
ベッドを置くと残りのスペースは殆どありません。
ベッドっていうものは、6畳とか4畳半とかいう日本的な間取りとは相いれない
物だということが解りますよね。
K君(じゃなかった、サマ)の自宅の10畳ほどの洋間に納品。
ま、何とかサマになったようです。
先に納品したシングルと違って、主要構造材はメイプル。
私とはちょっと趣味の合わないK君。松材のダイニングテーブルやら、2Xの
食器棚やらを作らされましたが、その彼もメイプルのしっとりした気品のある
肌触りに魅了されたようです。
30代になってようやく人間らしい美意識を獲得し始めた様です。
ベッドは家具としてはあまり面白みのない(作り手としてって意味よ)家具では
ありますが、躯体が大きいので「つくったぞ〜〜〜」感は味わえます。
そういう意味では「1段落」っていう達成感は味わえました。
次に作るのはちょっとイワクつきのダイニングチェア6脚なんですが、
事前に木取りをする暇が無かったので、2週間ほどは什器備品・小物系に
逃避します。小休止って奴ですね。漆の宿題もせんといかんし。
で、ベッドを作った時の端材を使って、簡単な3段の棚。サクッと1日木工。
構造部はタモ、棚板はダブルベッドの簀の子材の切り落としです。
捨てるほかにないと思える材料で何かができると、得したみたいな気分になります。
漆の作業スペースに収まりました。
あれこれと道具・材料類が増えてきてその辺に放置していましたが、あまり見苦しいと
ある日突然国外退去を宣告されそうなので・・・・・・。
一番下の段は、使用頻度の少ない道具や、材料類。2段目は研磨用の砥石や薬品・油など。
一番上はヘラや刷毛など、常時使う物っていう分類です。
一番上に3段重ねの箱が見えていますが、これは主として刷毛やら混合用のヘラやら
といった、比較的短い道具を入れて置くものです。これも1日木工。
布着せして朱漆仕上げにします。ええ、これも漆修行の教材なんです。
もう1セット、ヘラ用(長め)の3段重ねも製作中です。
次々と教材を増やすので、収拾がつかなくなる可能性が出てきました。
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ベッド3台の受注の内、シングル2台を納品設置してきました。
ベッドの片側に転落防止柵を付けてあげました。
施主様の命令で、「娘は二人とも寝相が悪いので、必須です。転落防止柵を
付けるように、えへん!。」とのことなので、仕方なく・・・・・。
壁際に置くんだろうと勝手に思い込んで片側だけにしましたが、窓の多い部屋で
壁際には置けません。
転落防止柵なんて、病院のベッドみたいで嫌だなあと思いましたが、施主様の
命令とあれば否やはありませぬ。
で、当面はこういう風に使って貰うことにしました。
14畳の部屋なので、将来真ん中に壁を設置して2部屋に分割するって事なので、
良かったかも。
まあ、その頃にはこういう無粋なものは要らなくなってるんだろうけれども。
そういう時のために、柵の受けは幕板外側に付けてあります。ちょっとしたテクニック
は要るけど、こいつを外してネジ穴を埋めれば普通のベッドになります。
何時の事かはわからんけれども、結婚する(2人とも女の子です)まで使ってくれたら
嬉しいな。
残すはダブルベッド1台です。 早めに納品できるよう頑張ります。
で、今日の本題です。
これは何でしょう?
いずれも漆道具です。
大きい方は「漉し馬」って言って、漆のゴミを漉し取る装置です。
ネットであれこれ見てこういう形に落ち着きました。
一番上の横棒が付いている物は無かったんですが、私としては必須と思います。
左右のハンドルで締めこんで行ったとき、柱にはかなり強烈な力が掛かるので、
長期の使用で内側に傾いてくると思えるからです。
もう一つは台の扱い。 持ち運びに便利でしょ。
持ちやすいように中央部を軽く絞っておきました(本当は不必要)。
絞り棒を差し込む穴を2階建てにしたのも私の工夫です。
絞った漆を受ける皿の深さに対応できるようにって思い入れです。
まあ、あまり意味は無いと思うんですが、こういう事を考えているときが
一番楽しいんだから仕方ありません。
右の小さいのは、漆を塗るときの持ち手です。 ゴム製の吸引機みたいなのが
あるのは分かってるんですが、折角だから木で作ってみました。
四角い処の隅4か所に2センチ角ぐらいの両面テープを張って、ワークを固定します。
剥がしやすいように、表面にアクリルの板を張り付けてあります。
以上2点は師匠に絶賛されました。
「さすがですねえ、木工の人は工夫が違いますねえ。私らは昔からある道具を
なぞってるだけで、こういう事は考えたことも無いです。」
とおっしゃるんですが、「所詮塗りが命じゃからなあ」という声も聞こえてきそう
な表情でした。
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K様からのご無体なBED3台を受注させられてしまいましたが、あれこれ考えて
こういう構造にしました。 オクトパスベッドって呼んでくださいませ。
ベッドの場合は、搬入や部屋間の移動などを考えると、分割・組立て自由が必須条件
となります。
また、弊工房の機械設備だと、正確な加工を期すなら長さ1800ぐらいまでが限界です。
更に、材料費の節約という重要な任務もあるので、あまり使い道のないタモを使いたかった
んですが、困ったことに長尺材は全て使い切っており、1600ぐらいが限界でした。
そういう訳で、ヘッドサイドと足元側に距離を稼ぐためのベンチ様の台を設置し、
それを1600の幕板で繋ぐ構造にしてみました。
メイプルを使う(タモはシングル2台分しか取れません)ダブルベッドの方は、材料は
充分にあるんですが、作業を簡略化するために同じ構造にします。
シングル2台で工程を決めながら作業し、ダブルの方は何も考えずに楽をしようと
いう魂胆です。
組立てたヘッドサイド部分です。
組み立てが始まったので、施主を呼び出して塗装をさせてあげました。
最初、塗装無しで行こうと思ったのですが、手垢なんかが付いて滲みになる恐れが
あるので、思案の挙句「BEE WAX」にしました。
蜜蠟を米糠オイル(「きぬか」って商品名)で湯煎したものです。
手持ちの蜜蝋はオイルとの混合比が難しく、難航しましたが、どうにか塗れるレベルに
漕ぎつけました。お騒がせしましてすみませんでした、ISUAKIRAさん。
いや、それは良いんですが、施主君、塗布中にとんでもない事を始めました。
何と与えておいたプラスチックのヘラを放り出して、素手で塗りたくっています。
「いや〜〜、これは良いですわ。体温で蠟が溶けるんですかねえ、どんどん吸い込みます。」
「靴のオイルなんかも手でやると具合が良いんですよね。」
なんて言いながら、楽しそうにやってました。
施主君のやり残しを後で真似してやってみましたが、確かに良いです。
作業スピードは、へらでやるのに比べると2.5倍ぐらいに上がります。
手がベトベトして気持ち悪いですけど。
このパーツを見た施主君
「あ、これだったらベンチも出来ますよね、簡単に。」
「え?ベンチ?いやいやいや、もうタモは無いんで、出来ません!
絶対できません!!堪忍してちょうだいな。」
仮組みしてみます。
このあたりからは、現物合わせをしながらの作業になります。
設計寸法は重要ですが、最後の所は現物合わせでないと、ミリ単位の加工誤差を
クリアできません。何度やり直したことだろう・・・・。
簀の子の枠です。1台のベッドに2個使います。
簀の子板です。HCで売っていた最安値の集成材無塗装の床板の、噛み合わせ部分を
落として使います。
本当は無節の桧材を使いたいんですが、予算上そういう訳にはいきません。
で、昨日こういう姿で完成しました。 あと1か所、仕掛けを作るんですが、それは
納品時、組立て設置完了時に見てもらいましょう。
簀の子は外郭の構造部から3mm落としてあります。
これはミスではありません。意図してやった事ですから、その辺誤解のないように
お願いします。
8月7日から加工開始して27日に完成です。途中7日間も休んでしまいましたので、
実働2週間ということになります。
次はダブルベッドに掛かります。
ところで、この夏に始めて経験した珍事というか、不思議な変化。
工房の必需品、虫(蚊)除けグッズで、他に外作業時に使うスプレー式の塗布剤を
使っています。
これだけ使ってもちょっとした油断であちこち喰われて難儀してました。
そもそも工房のあるエリアは、田舎の田園地帯で、蚊のメッカみたいなところ
です。
ところが、不思議な事に今年は新しい交換用薬剤の試運転で1回使っただけ。
その後蚊は全く姿を見せず、お高い交換用薬剤が無駄になりそうです。
どうしたことなんでしょう?
思えば・6月から7月にかけて、この地方にしては珍しく豪雨に見舞われ、
低い土地の冠水や河川の氾濫(小規模)が数度ありました。
蚊の発生時期だったんで、ボウフラが流されてしまったんじゃないかしら?
ボウフラが居なくなれば、次の世代も生まれてこないわけで、短期間に世代交代
しながら爆発的に増えていくはずが、細々と血脈を繋ぐのに精いっぱい、みたいな
事になってるんじゃあないかしら?
蚊族、とりわけ弊工房周辺を本願地とする獰猛で俊敏なやぶ蚊族にとっては
難儀な夏であったろうと推察するものであります。
・・・・・・合掌。
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漆教室に通い始めて半年になりますが、最初の拭き漆の教材に選んだ
栗杢の角皿がようやく完成しました。
最後の仕上げの段階で、途中工程でのミスが発覚し、2度やり直して
何とか完成しました。
家具の塗装と一緒で、木地づくりと、塗装工程での手抜きや不注意が
最後まで尾を引きますね。
こっちは2枚目。これは不合格。
エンジュの材ですが、木地段階では順目側と逆目側で光の反射が違うのが
面白いと思たのですが、漆を吸うと面白みに欠ける結果となりました。
練習と思って最後までやりましたが、ゴミ箱行きかなあ・・・。
右上が3枚目の角皿。拭き漆の一応の完成形とすべく生地作りから慎重を期しましたが、
思わぬ障害に遭遇して難航しました。
材は国産のカエデの泡杢の板なんですが、最初の下地漆を塗った段階で、杢周辺の導管
が異様に吸い込みが激しく、杢が消えてブチハイエナの模様みたいになってしまいました。
全体にも黒ずんで、全く駄目だったのです。
師匠と相談の上、全て削り落として一からやり直し。
最初の下地漆から3回目までは仕上げ用の「伊勢早」を使ってみました。
クーラーを最強にして室温を20度まで下げ、乾燥を遅らせてみましたが、
結果はセーフ。 物になりそうで安心しました。
4回目以降は元の下地漆(中国産)に戻して、今6回目が終わったところですが、
色は黒ずんで来ません。泡杢もちゃんと残っています。
下段の黒いのは銘々皿。
下地固めをしてから布着せ・地錆漆3回・地固めの拭き漆・錆漆3回・拭き漆と
進んで、黒漆の1回目まで進んで来ました。
こっちは麻雀のチップ入れ。さっきと同じ工程ですが、こっちは錆漆1回目まで。
思っていたより煩雑な作業で、朝晩の片手間仕事ではなかなか前に進みません。
従って技量も上がって行かないのがもどかしいです。
漆の腕は上がりませんが、こっちの方はだいぶ上手になりました。
今までに作ったヘラ。25本ありますが、1本作るのに要する時間は10分足らず。
大量に作ってネット通販でもするかなあ。
あ、手元側に色が塗ってあるのは、標準に比べて堅目のものと、柔らかめの物を
識別するための目印です。
これ、なんだかわかりますか?
ひげクジラの、ひげの根元の部分です。
へら状にカットして砥石で研いでやります。
最初は1000番で鎬を付け、この後2000番で刃を付けます。カルシウムの塊なんで、
白い研ぎ汁が出ます。
完成です。 15センチで大小2本。鎬角35度ぐらいで片刃仕立てにしました。
端っこにはみ出た余分な漆をこそげ落とすのに使います。
材料はあと2本分ありますが、残りは師匠の評価を聞いてからです。
次の半年ではもう少し進歩したいものです。
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夏大好きのOYA-Gとしましては、夏の遊び(釣行じゃね)やら、
馬鹿爺どもとの麻雀やらで忙しく、そのうえ月2回ある漆教室と
その準備・宿題もあるし、肝心の木工も納期が押しているわで、
殺人的な忙しさだったんです。
更に、今年なぜか好調のカープのテレビ観戦にも熱が入るし、オリンピック
もあるし・・・・・。
ついつい、ブログの更新をサボってしまった訳であります。
釣行やらは、写真さえ押さえておけば良いブログネタにはなるんですが、
釣行中は釣りに夢中で写真なんか撮る暇はありません。
今年は山陰沿岸部は異常な高水温で、岸廻りは全く釣果無し。
いつも入れ食いの岸から10m、水深3尋の秘密ポイントは、岸の岩場が
海に伸びた岩礁地帯で、カサゴとアコウの宝庫なんですが、2日粘って
小さなカサゴが1匹。当たりも殆どなくって散々でした。
その代わりかどうかしれませんが、普段絶対にそんなところにはいない
マゴチが釣れちゃいました。
掛かった時は何が釣れたか解りませんでしたが、強烈な引きが連続し、
仕掛けが切れるんじゃないかとヒヤヒヤしながら上げてみたら40センチの
マゴチだったのでびっくり。
民宿のおばちゃんにマリネにしてもらって喰いましたが、こういう経験は
始めてデス。
一体、日本の海はどうなるんじゃろうか。他人事ながら心配じゃなあ。
と、遊び呆けていただけでなく、木工も酷暑に負けず頑張ってます。
まずはこれ。 キッチンワゴンです。武骨な作りになっていますが、これには理由が
あります。
普段はこの位置にあります。左奥のスケルトンの食器棚とのマッチングが必要です。
場合によってはこういう位置で使われます。
わざと武骨に作ったテーブルに負けない存在感が必要と思い、各部材の厚みやら
は、本来私好みの寸法からいうと2段階ぐらい上げてある感覚です。
トップはこういう風に取り外し可能です。真ん中にタイルを配して、鍋料理の時の
下敷きに使えるように。
本当はタイルなんかいらないんですが、そこはほら、イメージってもんがあるでしょ。
トップを取り外した状態。
引き出しはインセットで、最初左右2枚に分割の予定でしたが急遽1枚に変更。
ずんぐりして美しくなかったから・・・・。
引き手はいつもの銀杏型ですが、メイプルの真ん中に紫檀をサンドイッチしてポイントに。
引き出しの中。 真ん中の仕切りは8mmのメイプルの板を2mmのメイプルにくっつけただけ。
可動式です。
これは何だかわからんじゃろう。 受注以来2年弱、一番難航したものです。
これは外枠。
こういうパーツが内側にセットされます。
これを見れば納得?? そう、色鉛筆のスタンドです。
全500色。一時全国紙で盛んに広告していた奴です。
こうしてみると壮観ではありますなあ。
下側3列4段、上3列3段で、1つだけ残った区画にカラーリスト20枚が置けます。
スタンド部分は奥側に10度寝かせてあります。
鉛筆の太さは8mm。 間隔を1mm空けて正確に25本の半円の溝を切る方法論が
見つからず、ズ〜〜〜ッと考え続けていましたが、鉛筆が入ってきたケースの、プラの
下敷きを流用することで問題解決。
悔しいですけど、いつまでも放っておく訳にもいかないので、泣く泣妥協しました。
しかしですよ、こういう物って、努力に見合うお代を頂くっていう訳にはいかないんで、
ちょっと複雑な気分になりますなあ。
いやいや、次はもっと困った大物が控えていました。
これはシングルベッド2台分の構造材です。 向こうに立ててあるのは長手の幕板やら
補強材。
まだ座面になる簀の子やら、その受けなんかの部材は揃っていません。
更に一難奥の窓際に立てかけてあるダブルベッド用の部材群があります。
これはかっての「弟子兼奴隷」K君の、いや、K様のオーダー分です。
シングルベッド2台と、ダブルベッド1台併せて、片手万円プラスで上げろっていう
ご無体なオーダーです。
「いや、解ってるんですけどお、我が家にはお金がなくって。でも、ベッドは必須なんです。
今は和室に寝てるんですが、その部屋は漆喰壁に塗り替えたいんで、2階の洋間に
ベッドを置かないと工事に入れないんですよ。」
「いや、君なあ、じゃなかったアナタねえ、材木代いくら掛かると思ってんの?
タダじゃないんだよ。金具代やら塗装もお金が掛かるのよ。俺が年金生活者になってるのは
知ってるでしょ?ちょっと無理が過ぎるんじゃないの?」
「いえいえ、解ってますワカッテマス。でも、お金が無いんです。曲げてお願いできませんか。」
「わたくしからもお願いします。我が家は貧乏なんです。」(妻)
「まあ、お前んちが貧乏な責任の一端は俺にあるって言いたいのは分かってますよ。
良いよ、やりゃあ良いんだろ、やりゃあ。」
と、啖呵を切ったのが運の尽き。やりますよ、後ろ指をさされない程度には・・・・
・・・・・・・ふんっ!!
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本当に嫌な梅雨でしたね。
関東方面はカラ梅雨気味だそうですけど。
つい先ほど自宅近くから撮った南の空。これは紛うことなき夏の空です。
週間天気では梅雨明けはまだ先だそうですが、遠からず夏になると思います。
人形ケースが出来ました。 見付の桟は15mm角。見込み側は半分が素通し、
奥側は鏡板。
内部の棚は2段で、8X10mmの枠で囲ったアクリルの棚です。
左右のこの部分は着脱可能です。 ちょっと人形の配置を変えたい時に有用です。
2段の棚はこういう風に位置を変えられるようになっています。
奥側に見えている背板も着脱可能で、棚の位置替えは背板を外して行うように
なっています。
所定の位置に納品完了。色調も想定通りでした。チェリーは更に濃くなるので、
1か月もすれば周囲と溶け込んで落ち着いた雰囲気になると思います。
当たり前ですけど、寸法的にも当初計画通りの姿で収まりました。
寿司ネタケースと言われた私の人形ケースも、やっと形になってきました。
これで4つ目の人形ケースです。
桟の部分をなるべく細くしたいので、アクリルを嵌めこむ溝やホゾの具合
が微妙で、きつすぎれば組みあがらず、緩すぎれば強度が保てないので、
毎回冷や汗をかきながらの作業になりますが、何とか勘所を掴んだ感じです。
よ〜〜〜し、これで人形ケースは何とかなる!!
だれかオーダーしてよね!!
このあいだ工房で撮影した「骨物家具」も納品しました。
そう、こういう風にお酒を置いておく棚だったんです。
10mm角の細い「骨」を組み込んだのは、酔っ払いが酒瓶を倒さない様にという
思い入れでした。
こうやって酒瓶を置くと、うるさかった構造部分がそれ程邪魔にならない事が
お分かりいただけますか?
もうちょっと入るけど・・・・・。特にワインの棚(左上)が貧弱なような・・・。
お酒様もようやく居場所を確保して喜んでいるような・・・・。
急に暑さと湿気が襲ってきたので、ここ数日不調です。
こういう時は工房の整理と、機械や道具類の手入れでもしましょうかねえ。
次は何をつくるんだったっけ???
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