OYA-Gの木工狂躁曲

タイトルは誤字・誤植ではありません。
こんな気分なんです。
いきなり取りかかる
 例のテーブルですが、納品に行って大事な事を発見しました。
テーブルの高さ(甲板上面まで)は666mm、工房で43センチの
椅子に座った感じでは、低すぎてどうしようもない感じだった事は、
既にレポート済みです。
しかし、納品先にあった座高40センチの椅子に座ると、殆ど
違和感が無いのです。私の身長は177センチでどちらかというと
ノッポの部類ですが、もうちょっと、あと1センチぐらい低くても
良いけど、それ以上低いと逆にテーブルが高すぎるような感じ
なのです。
施主様も何の違和感も感じない、ドンピシャと仰っていました。

椅子というものは1センチ、いや数ミリの違いで全然違う
使用感になるのだと気づかされた訳です。

プロの方が座高や背もたれの傾きを決めるためのダミーを
使っているのを見かけますが、必須であることがよくわかりました。

というわけで、本当は椅子は作らなくてよくなったのですが、
先日宣言してしまった都合上、ちょっと興味が湧いてきた事
もあって、やっぱり作ろうと思います。



脚部等の構造部分にはウオルナットを。
座面は意外に好評だった「プチベンチ」と同じ材、形にします。



その辺に転がっていたシナベニヤの端切れに大体のイメージを描き、



実寸図を書き始めましたが、これは駄目です。私の線では到底モノに
なりません。



で、会社に行ってプロの使う道具と紙(これは高いです)をくすねて来て、
ついでにプロのおねいさんを指図してカーブの部分を描かせました。
忙しい最中にさせたので、かなりふくれっ面でした。



後脚下部のためらい線です。前側は一番内側(3本目)を、後ろ側も内側
の線を使います。
ブタのしっぽみたいなのは、こっちを使うのよっていう目印みたいなもん
です。プロはカットした時外側に来るように付け、ド素人は何にも考えないで
型紙として残る方に付けたりします。



買ってから1度も本格的に使っていない南京鉋を引っ張り出して調整。
刃も研ぎ直しておきます。

型紙が出来ましたので、次回はダミー椅子を作って寸法やカーブの
具合を最終決定する準備をします。
【2011.08.30 Tuesday 09:50】 author : OYA-G | 作品 | comments(6) | trackbacks(0) | -
椅子をつくるぞ〜、おう!!
 先週は週末も含めて忙しく飛び回っていたので、
秘密基地に近寄れませんでした。



それでも時間の合間を縫って納品に向けた準備をしています。

まず、作業台の上に仰向けでおねんねしていたのを、
助っ人を頼んでひっくり返しました。
非力なワタクシは、こいつを一人で傷つけずにひっくり返す
勇気はありません。
みんなどうしてるんだろう???

この状態で甲板表面の最終仕上げ=もう一度だけ#1000の
耐水ペーパーを掛けてから密蝋オイルを塗って拭き上げる=
をしたら発送します。

納品日は今週末の土曜日と決しました。



で、座った感じを試していて、ちょっと困ったことに気づきました。

テーブル高は当初から少し低めの設定にしていました。
施主様の希望でもありましたが、ワタクシの単純ミス等もあり、
当初考えていたより若干低くなってしまいました。

座ってみると想定以上に低く感じるのです。
私が秘密基地でちょっと腰掛けるのに使っている丸椅子
=HCで一番安かった。千円以下=の座面の高さは43cm。
市販の椅子の高さは概ね40cmが多いようです。

家から座高40cmの椅子を持ってきて座ってみましたが、
やはりテーブルが低く感じて落ち着かないのです。

当初「テーブルに合わせて椅子も」という要望もあったのですが、
強度充分で見た目も美しく、座り心地も良い椅子を作る自信
が無かったので、椅子だけは勘弁してくださいと断ってあります。
事実今まで本格的な?椅子を作った事はありません。

しかしながら、市販品でこのテーブルに合った高さの椅子が
入手困難となれば、食事のたびに落ち着かない思いをする
ことになり、それではあまりに気の毒です。

多分適切な高さは38〜36センチぐらいだと思いますので、
38センチで作っておいて、適切な高さに脚を切りそろえようと
思います。

急がなきゃ!!

ダイニングテーブル編、一応の終了です。
お粗末様でした。

【2011.08.23 Tuesday 13:58】 author : OYA-G | 作品 | comments(7) | trackbacks(0) | -
納品間近!!
 
最後の難関、というか一番仕上がりに気を遣う甲板表側の塗装に
入ります。

最後の仕上げ鉋を掛けて(写真省略)#230でサンダー掛け。
そのあと同じく#230を手で木目方向に掛けます。



1回目のオイリングと#400のサンディングと拭き取りが終わりました。
もう一度オイリングして#800でサンディングしたら組み立てます。



表側にある変色部分が悔しいです。
まあ、完璧に整った顔より、1カ所だけホクロなんぞがあった方が
色っぽいという事でご勘弁願いましょう。



仰向けですがいきなり組み上がりました。
込み栓も装着済みです。
これでもう一度細部のチェックをしたら、納品時の梱包材を
装着して裏返します。



蟻桟中央部と、甲板センター(妻手側)に小さく印が打ってあります。
3mmの穴を開けて竹串を打ち込んであります。
蟻桟の差し込みの時の目印であり、後日蟻桟が動いたときの
目安にもなります。

中央部で蟻桟と甲板が若干浮いているのが見えますよね。
妻手方向にこの分だけ反っているんです。
甲板の表側を若干凸面にしたかったので、この程度なら
逆に好都合と勝手に考えています。
蟻桟はがっちり効いており、これ以上反ることは無いと
思います。



左右の脚部を連結する桟の楔もうまくいきました。

あとはひっくり返して甲板表側の最終仕上げを終われば
晴れて納品です。

永らくのお付き合い有り難うございました。
今回は受注から1年半を要しましたが、次回似たような
物を作るなら半年で出来ると思います。

                          SEE YOU
【2011.08.17 Wednesday 11:28】 author : OYA-G | 作品 | comments(6) | trackbacks(0) | -
最終段階突入
 永らくお楽しみいただいた??ダイニングテーブルの
ヘッポコ制作記もいよいよ最終段階のオイリングに
入ります。
その前に例の失敗した「足摺り」の回復というか
誤魔化し技をご覧頂きます。



これ、このようにまあまあの出来です。(この距離ならです)
もう少し木目の合った木っ端があるとよかったのですが。



種明かしです。ウオールナットのモールを挿入したラインまでカットして
部材を接着。中に10mmのダボを2本仕込んであります。
顔を近づけてしげしげ眺める部分ではないし、幸いにも下側です。
どうにかこうにか誤魔化し切れた感じです。
あとは施主様のアバウトな性格だけが頼りです。



でもって本題の塗装開始です。
オイルは米糠から精製したという触れ込みの「きぬか」です。
以前使っていた荏胡麻油に比べると黄味に振れる度合いが
少ないので、最近は専らこいつを使っています。

粘度が高く、「刷毛塗りせずに布に含ませて塗ってください。
2度塗りの必要ありません」と説明されていますが無視。
ナイロン刷毛でコテコテに塗っています。



蟻桟のさくらが濡れて深みのある色になっています。



最近の塗装(オイル塗装以外は採用しておりませぬ)は以下の手順です。

1. 1回目のオイリングはなるべく沢山のオイルを塗る。
2. 5分ほど放置して余分なオイルを拭き取る。
3. 更に20分程して#400の耐水ペーパーでスリスリ。
4. 12時間(目安です)後に2度目のオイリング。
   これは極くあっさり、薄化粧程度。
5. 5分後に余分なオイルを拭き取り。
6. 20分後に#800のペーパーでスリスリ。
7. 最後に「蜜蝋オイル」で総仕上げ。

です。
疲れるんだわあ・・・・・・・。



塗装直前の強力な味方。
沢山の同好の士が愛用されていますが、最終段階に来て材をぶつけて
しまい、凹んだりするとがっかりします。こいつがそばにいれば、大概の
場合は回復できるので、家から出張応援に来て貰っています。
コードレスタイプなので使いやすいです。

                                続く。
【2011.08.16 Tuesday 06:56】 author : OYA-G | 工房 | comments(0) | trackbacks(0) | -
黄色?
 仕上げ砥(天然)を入手した件は先週UPしましたが、
続編です。



あれから毎晩(出張の1晩除く)手持ちの刃物を研いでいます。
研ぎ上がった表情がいかにも切れそうで、研ぐのが楽しくて
しかたないのです。
ひょっとして、「研ぎフェチ」になっちゃったのかしら?
多分手持ちの刃物全てを一通り研ぎ直すまで続くと思います。

これは土曜日の残業の成果です。
毎日こんなペースで砥いでいます。



ああ、ゾクゾクするわあ・・・・・。



これが本当の、正しい研ぎあがりだったんだわあ・・・・・。
切れ刃と台鋼の境目が凛々しいわあ・・・・。



ところで、こいつの名前は「黄色巣板」。どこが黄色なんだろう。
黄色とはいうものの、乾いた状態では多少黄味がかったグレーです。
ぬれると多少黄味がつよくなります。



不思議なのはこれ。 向こうがさっき研いだ部分。
手前が今研いでいる部分。
最初というか研いでいる最中は黒っぽい砥汁が出てきますが、
研ぐのを止めるとすぐに黄色くなってきます。
うまく撮れていませんが、手前側は実際はもっと黒っぽいんです。
人造の砥石ではこんな事にはなりません。砥汁は黒い
ままです。

           
【2011.08.02 Tuesday 10:13】 author : OYA-G | 刃物と研ぎ | comments(6) | trackbacks(0) | -
完成間近と思いきや
 この週末、珍しく雑用が無く本来の業務?に
励みました。



脚部の仮組みをしてみました。上部の2本の桟を楔で軽く締めた
状態で揺れはなく、がっちり安定しています。
寸法上ではこれで甲板の蟻溝にぴったりなはずです。
何遍も計って確認してあります。

土曜日に楔を作ってから桟2本のホゾに楔穴を開け、足摺りの
相欠き部分の加工をし、面取り・サンディングを済ませてあり、
日曜日に仮組み確認してから脚部の塗装まで進む手はず
でした。
残すは甲板表面の最終仕上げのみとなり、漸く盆前
納品できそうです。
思えば受注から1年半。よくぞ辛抱したものです。
いや、発注者の話ですよ、私じゃありません。

もうすぐ喜ぶ顔が見られるなあ・・・と思いながら休憩して、
「ここをみてくれ!!」っていう、密かに自慢な足摺を
乗せてみました。



え???これってどういうこと???なんで嵌らないの?????
あれだけ何度も寸法確認したのに、定規の目盛りを読み間違えた??
そんな訳ないよなあ・・・・・。

この辺の寸法を記録したシナベニアの切れっ端を探して確認。

はい、原因解明。 上部の桟の胴付き部分の距離と同じ
(正確には1.5mmプラス)位置でカットしてありました。
脚と畳摺りの端との距離を引くのを忘れています。

何とも腹立たしくも間抜けな勘違い、面目次第もござりませぬ。
しばし茫然自失して気力が萎えてしまいました。

足摺りの部分を一から作り直す?それはちょっと勿体ない。
何とかカバーする方法を見つけないといけませんが、打ちのめされて
気力が湧きません。



とりあえず楔の長さを決めて、今週の作業はおしまい。
来週までにカバーする方法を考えます・・・トボトボ・・・・。


【2011.08.01 Monday 09:49】 author : OYA-G | 作品 | comments(4) | trackbacks(0) | -
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