OYA-Gの木工狂躁曲

タイトルは誤字・誤植ではありません。
こんな気分なんです。
鉋あそび
 週末は5ヶ月間入院していた母親が退院したので、その対応に
追いまくられて木工はお休み。
その代わりに隙間を狙って鉋で遊んでいました。
それにしても5ヶ月間民間病院と地域中核病院を渡り歩き、
2度の手術をし、数度死の危機に直面したあげく、要介護1・
身体障害者認定されて生還しました。
ま、最早長生きは出来ないでしょうが、しぶとい母親ではあります。

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ヤフオクを彷徨いていてこれだけGET。 右から内丸鉋36mm
四方反り鉋大小2丁、南京鉋19mmです。
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上の汚いのが前から使っている物、下が新着の豆南京です。
お代は1000円。送料200円プラス決済手数料。

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これは前から持っていた南京鉋。台の左肩が右に比べて変形しているのが
解りますか?
そう、到着した方の小さい奴で、持ちやすいように削ってる途中なんです。

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小さい方で大きいのを削り、大きいので小さいのを削り、大分持ちやすそうな
雰囲気になってきました。

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四方反りの刃。グラインダーか何かでガーって削ったみたい。
ダイヤモンド砥石の#400より粗い跡が付いてます。

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内丸ともう一つの(大きい方の)四方反りの刃。
どちらも同じように荒っぽい仕上げ?で、当然研ぎ直し。
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前に買っておいた丸刃を研ぐための砥石で表を研ぎますが、粒度#1000。
その代わり裏は#1000−−>2000−−>黄色巣板−−>8000
と、ちょっとしつこく研いであげました。

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小さい刃を研ぐ道具も作ってあげました。
いままでは2枚の竹に挟んで、紐でぐるぐる巻きに縛って研いで
いましたが、毛引きやらの刃など小さな刃が増えて来たので
専用?の物を作った次第です。

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ばらすとこんな感じ。真ん中に挟んであるのは1mmの薄板です。
これでがっちりくわえ込んで動くことはありません。

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ちょっと汚いですが、さっきの南京鉋を研いだ後微修正。
下側先端が砥石に当たりそうなので、薄くしました。
最初オイルしたのですが、汚れが染みこむので「木固めエース」に
変更します。 結果はまだわかりません。

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ジャカジャン! 一昨年の10月に会社の先輩から譲り受けた寿命寸前の中古鉋と
同じ物を見付けました。
そう、WAKUさんが同じ時期に同じ物を入手して「奇遇じゃなあ」と
はしゃいでいたあの「福名人」。
新潟の刃物屋さんのHPを見ていて見付けました。
魚住福三郎という、昭和初期ぐらいに活躍した三木の鉋鍛冶の作らしい
です。
富士山に帆掛け船と松の意匠、左に「福三郎作」の刻印も全く同じです。
中古鉋を仕立て直したものですが、刃は殆ど減っていません。
綺麗に再生されていて、新品に近い仕上がりになっています。
一切迷うことなく速攻GETしました。 

017.JPG

新旧並んで記念撮影。これで安心して眠れます。
値段は新作の普通の鉋刃より少し安い感じでしたが、80年ぐらい前の
鉋だと思うと不思議な感じがしてきますよね。
切れ味は古い方で確認済みですので、心配しておりませぬ。
付いてきた台が少し片出の傾向があるので、来週修正してから試して
みます。

おっと

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こいつを忘れるところだった。 台頭に割れが入ってしまった寸四の小鉋を
ちょん切って隅の面取り用に再生。

 以上、報告おわり。
【2014.01.27 Monday 11:03】 author : OYA-G | 新道具箱(手道具) | comments(4) | trackbacks(0) | -
引き出しづくり
 先週はワゴンの引き出し3枚を組みました。
作業的には根気と緻密さを要求されるんですが、ブログネタとしては
パッとしません。

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引きだしの作り方自体は大体固まってきた感じですが、まだスイスイという
訳にはいきません。
今回初めて、一番下の大きな引き出しにスライドレールを採用しました。
インセットの引き出しでスライドレールというのは、なかなか難しい
ですね。雄と雌というか、引き出しに付ける金具と、ワゴン本体に
付ける金具の位置関係がなかなか決まらず、苦労しました。
金具を付ける前に前板の調整をし、両方の側板に雌になる金具を取り付け、
最後に本体側に雄の金具を取り付けましたが、なかなか位置がピッタリ
決まらず、何度かやり直しました。
引き出しの側板が柔らかく(桂)、そっちはやり直しが効かないので
専ら雄側での調整です。
だれか一発で決まる方法を教えてくれないかなあ。


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ちょっとピンぼけですが、塗装(オイルです)準備まで完了しました。
来週は塗装と天板を装着してワゴンは完了予定です。

【2014.01.20 Monday 11:21】 author : OYA-G | 作品 | comments(5) | trackbacks(0) | -
ナイフたち
 新道具箱(手道具編) 
   ナイフ類


014.JPG

ナイフ(小刀)は、木工道具としては主役級とは言い難いのですが、それでも
これがないと細かいちょっとした細工が出来ない事があるので、必須の
道具ではあります。
鑿や鉋の入らない部分とか、南京鉋などでは対応できない小さなアール
部分で活躍します。

一番左は2ヶ月程前に登場したばかりなのでご記憶の向きもあろうかと
思いますが、刃にたたら製鉄の「玉鋼」を使った片刃の切り出しです。
風格随一、価格も随一です。その右側のが10本近く買えます。

切れ味?まだ手や足を切ってないので、日本刀並みに
切れるかどうかは解りませんが、木を切る(削る)には十分な
切れ味です。 飾り物にするのは勿体ないので、今後使い倒す所存です。

その左、持ち手部分に紐を巻いた2丁は、奥出雲の刀鍛冶が打った片刃と
両刃の切り出し。 経歴からいうと長老格です。
蕎麦を食いに行ったついでに立ち寄った「たたら」記念館の売店で
買いました。「番頭」さんから。いや、貰った名刺にそう書いてありました。

両刃の切り出しは比較的珍しいのですが、使い道によっては重宝します。
先日も引き出しに開けた丸い穴の壁面のお焦げを削り取るのに使いました。
普通は刳り小刀の左右を使い分けて削りますが、刳り小刀の刃先は極限の
華奢さなので、最初この両刃でざっと削り、最後の仕上げに刳り小刀
を使いました。 左右持ち替えないで使うときに便利って訳です。

その右2丁の少し湾曲した切り出しは、曼陀羅屋のおまけで貰ったもの。
刃の作りは薄めですが、切れ味に不満無しです。

その右、左右一対の刳り小刀は3年前に「三木金物まつり」で買ったもの。
作者は一番左の切り出しと同じ西口良次さん。
その右、変な形をした小型のナイフは、古い和釘を小刀に仕立て直した
もの。ま、実用性より観賞用かな。とはいえ切れ味も鋭いですよ。

一番右、ご存じ「肥後の守」。 肥後の守にも切れる切れないが
あるようで、こいつは子供の頃使っていた奴に比べると格段に
切れ味が良いです。 タダシ、鉛筆を削るぐらいしか使ってませんけれど。
これも曼陀羅屋のおまけです。送られてきた時思わず笑っちゃいました。

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ご存じオルファの大小とアクリルカッター。 荷物の梱包を解いたり、
サンドペーパーをカットしたり、爪の間に入り込んだ汚れを取ったり、
薄手のベニアをカットしたり、マイナスドライバーの代わりになったり、
あるいはスクレーパー代わりにと、兎に角何にでも遠慮無く使えます。

017.JPG

こっちはナイフというか彫刻刀の類。 左のセットは多分HCで購入。
全く切れません。研ぎ直してみましたが無駄でした。 その次2本は
入手先不明、切れません。
右の4本はこの間登場した、三木の彫刻刀というか小型の鑿。
はだけ購入しましたが、切れ味抜群(当たり前か)。
今度暇なとき三木まで出かけてもう少し種類を増やしましょう。

冒頭に言いましたが、出番は少ない物の必須の道具です。
手に持って使う道具なので、相応の危険を伴います。
少なくとも水準以上の切れ味のものを揃えなければ怪我の危険
も増しますので要注意です。

                   以上ナイフ類おわり。
【2014.01.17 Friday 09:32】 author : OYA-G | 新道具箱(手道具) | comments(2) | trackbacks(0) | -
ワゴン−組立に突入
 この連休、温暖な瀬戸内地方も酷く冷え込んで、朝晩の気温は
0度近くになります。
それでも工房は反射式のショボい石油ストーブとエアコンの
おかげで室温18度、湿度65%の木工最適環境を維持しています。

今週の作業はこういう物から始めました。
004.JPG

3mm強のチェリーの薄板2枚に、2mmのアルミ板をサンドイッチ。



こうなります。 そう、学習机に組み込む引き出しの引き手。
太陽と水平線って感じですね。 朝日か夕日かはお好きなように解釈して
ちょうだいな。
カナダ人だったか?の兄ちゃんのデザインのパクりですが、引き手の真ん中に
アルミ板を挟んだのはオリジナル。
と思ったら、これも「遠賀川の奇跡」さんの小箱のアイディアの真似です。
但し、アルミを挟んだ面はサンディングはできません。 アルミの黒い粉
が導管に入り込んで材を汚してしまいます。

001.JPG

どうやるかというと、これ。
替え刃式の鉋の良いところはこういう荒技が出来ること。
ためらわずに一気に引かないと綺麗に仕上がりませんが、
上手くいくとピカピカの仕上がりになります。

002.JPG

ね、綺麗でしょ。

006.JPG

こっちはワゴンのひきだしの方です。少しデザインを変えた前板にします。
左右の引き手の左右に飛び出した部分がストッパーの役目を兼ねて
います。こっちは太陽は無し。

010.JPG

ま、こんな感じですね。 ちょっと無骨だったかなあ・・・・。
角の落とし方で少し調整しましょう。

007.JPG

引き手と、引き手を埋め込む溝の関係です。引き手の端を1mm程切り欠いて、
溝の端に被せるようにします。

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これでOK。 仮に接合面の隙間があっても見えないんです。
え?長辺の方はって? 溝を掘ってるときはそこまで気がついていなかった
のであります。 次回作からは改良いたしますのでご容赦!

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で、いきなりワゴンの両サイドが組み上がりました。
鏡板は事前にオイリングしてありますので、随分色が違っていますが、
框部分も塗装したら落ち着いてくると思います。

先日報告した湿硬化型の接着剤、なかなか良い仕事をしますよ。
この2枚の扉を組むのに使ったクランプは4本だけ。
先に上下と中央の桟を別に組んでおき、その後鏡を嵌め込んで左右の
脚を組みます。
1枚先に組立て、その後もう1枚の組立準備をした頃には、最初の方は
クランプを外せる時間になっています。
2枚目をクランプしたら、すかさず1枚目の目違い払いやらはみ出した
接着剤の掃除やらに移り、その作業が終わったら2枚目のクランプを
外せます。

作業の効率が格段に良くなりました。

但し、タダシですよ。 オープン時間6〜7分、圧搾時間17〜8分
なので、組み方を間違えるとカバー不能になります。
ホゾを差し込んで1〜2分以内に気づかなければ外れません。
そう、1枚目でそれをやらかして大慌て、大混乱しちゃったんです。
気づくのがあと1分遅かったらと思うとゾッとします。
慎重さに自信の無い人向きじゃあないですね、この接着剤。

                     また来週。


【2014.01.15 Wednesday 10:46】 author : OYA-G | 作品 | comments(5) | trackbacks(0) | -
なんとまあ、貧弱なことよ!!
 休みの間、暇に任せて古い記事を読み返していました。
そこで思いついたのですが、昨年1年間で作ったモノの
棚卸しをしてみます。

写真箱 147.jpg

作業台用背高スツール、いい加減バージョン。
墨付けや、細かい部分の鑿加工などを立ったまま長時間すると、必ず腰に
きます。 こいつに腰掛けてやると楽ですよ。

130211_084658.jpg

書類箱。インレイに一部難点あり。(トリマーが少し暴れた)

写真箱 232.jpg

盆景ケース。スシネタケースじゃないよ。
折角作ってやったのに、多分使われずに放置される運命。

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座卓とプリンター台のセット。去年唯一難点の無かった作品。

写真箱 315.jpg

おまけの引き出しBOX、へそくりバージョン。

写真箱 346.jpg

ダイニングテーブル。 椅子は違います。
ところで、テーブルの角を落としておいて良かった。
正月明けに聞いたら、上の子がもう何度も頭をぶつけたそうです。

写真箱 357.jpg

留め鉋

写真箱 383.jpg

留め台やら木口台数種

写真箱 394.jpg

割り毛引き4丁

写真箱 406.jpg

彫刻刀4本(勿論柄だけ)

以上で全てです。
1年掛かってたったこれだけです。
貧弱過ぎます。
考える時間が減ってきたので、スピードは上がったと思っていたんですが、
何とも無惨な結果であります。
作品と呼べそうなモノはたったの3点(セット)。
これが職業だったらと思うとゾッとします。

今年こそはと力んでみるものの、絶望感の方が先に立ちます。

                       嗚呼・・・・。
【2014.01.08 Wednesday 10:09】 author : OYA-G | 作品 | comments(4) | trackbacks(0) | -
謹賀新年!接着剤
 新年のお慶びを申し上げます。

年末年始の休暇は永かったのですが、自分としてはあっという間に
過ぎ去ってしまった感じです。

011.JPG

制作中の学習机ですが、こういう段階まで進んできました。
学習机本体と、付属の引き出しワゴンの主要部材の加工を完了し、
引き出しの部材加工まで進んで来た訳です。
これはワゴンの1段目の引き出し。但し裏側から見ています。
引き出しは基本的にインセットが多いですね。 底板は6mmの
シナベニアを溝に滑り込ませて、向こう板に釘固定です。

008.JPG

左2枚は机に付く引き出しの、右3枚はワゴンの引き出しの前板です。
少し色調が違うのが不満ですが、この辺がアマチュア木工の限界かも
しれません。 全ての部材の色調を合わせるとなると、材の仕入れが
バンドル単位になってしまいそうで・・・・・。

丸い穴は何だって? それは後日のお楽しみってところですが、45mmの
フォスナーBITで開けた丸穴の壁面が真っ黒に焦げて、そのお焦げを
取るのに苦労しました。

001.JPG

年末にこんなものを入手しました。
半田のプロ=齊田さんのブログで紹介されていたのを見て、
すかさずGET。
これでは何のことか解りませんよね。

002.JPG

そう、接着剤なんです。
利点は圧搾時間の短さ。僅か20分足らずです。
白ボンドだと基本的に一晩寝かせたいので、接着は1日の終わりに行い、
翌朝まで作業ストップ。
週に1〜2日のアマチュア木工にとっては、時間的に大きなロスが出て
しまうのが悩みでした。
クランプやハタガネの数が足りない為に次の工程に移れないイライラも
難度も経験しています。
これは便利且つ有用な接着剤と言えるでしょう。

003.JPG

キャップを回すと真ん中の白い部分が引っ込んで接着剤が出てきます。
出し終わったら空気を吸い込まない様に注意してキャップを閉めればOK。
次回使用時に固まった接着剤で苦労する事はありません。

005.JPG

左の透明なの部分が出てきたばかりの接着剤。 右の白っぽい部分が固化し始めた
接着剤です。
塗ってからの開放時間は6〜7分です。

006.JPG

作業台にこぼれた接着剤の様子。 こいつの様子を見ながら圧搾時間を確かめます。
写真は塗布から20分後ぐらいの状態です。 中央上部の薄く塗った部分は
ほぼ固まっています。
玉のようになった部分も、泡を吹いた様になっていますが、これでほぼ固まって
います。

ネットで検索しましたが、ネット通販ではHITしませんでしたが、会社の
ホームページで問い合わせたら10分後に直接電話があり、その日の内に
発送してくれました。
1リットルで5千円強と、接着剤としては高価ですが、時間を買ったと思えば
安いものです。

009.JPG

ワゴンの3段目の引き出しの側板を接着してみました。
はみ出した接着剤の材への浸透は殆どありません。
向こうの方にワゴンの半分を仮組したのが見えてますね。
もうすぐ組立に入りますよ。


それでは皆様、今年も宜しくお付き合いくださいませ。
【2014.01.06 Monday 11:52】 author : OYA-G | 作品 | comments(2) | trackbacks(0) | -
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